PH3¹/₂-2¹/₂フロアは1925年に、デンマークのデザイナー「ポール・へニングセン」と「ルイス・ポールセン」が共同で作り上げたランプです。
3枚に重なるシェードが美しさと機能性を実現し、パリの展覧会に向けて製作されてから60年以上経った今でも、多くの人から愛され続ける名作となりました。
この記事では、PH3¹/₂-2¹/₂の魅力や創作の歴史、実際のコーディネート例についてわかりやすく解説します。
目次
PH3¹/₂-2¹/₂フロアとは?
PH3¹/₂-2¹/₂フロアは、PHシリーズ初となる3枚シェードのランプです。
デンマークを代表するデザイナー「ポール・へニングセン」と、老舗照明メーカー「ルイス・ポールセン」によって、パリで開催された展覧会に向けて製作されました。
当初は裸電球や布製の傘が一般的だったので、PH3¹/₂-2¹/₂フロアのデザインは斬新なものでした。
上品なルックスと、質の高い光は発表から60年以上が経った今も、多くの人々から愛され続けています。
ちなみにモデル名は、ポール・へニングセンの頭文字、数字はシェードサイズの組み合わせを表したもの。名前の通り彼のデザインを代表する傑作となりました。
重なり合う3枚のシェードが印象的
PH3¹/₂-2¹/₂フロアは、貝殻を連想させる3枚重ねのシェードが特徴的です。
デザインには貝殻やひまわりの種の配列など、自然界でも見られる「対数螺旋」を取り入れており、どこから光が当たっても同じ角度で反射します。
それにより日没の空のような、美しい光のグラデーションを実現できます。
眩しさを感じることなく、必要な場所を明るく照らし出すので快適です。
また上方には柔らかな光が広がり、雰囲気ある空間を演出。美しさと機能性を兼ね揃えた上質な灯りを堪能することができます。
生誕125周年を記念して生まれた現行品
2002年に発売が開始された現行品は、ポール・ヘニングセンの生誕125周年を記念して作られました。
金属部分にシリーズ初となる真鍮を使用し、1920年代末のクラシカルなPHランプにトレンドをプラスしています。
無塗装とは異なり、経年変化がないのが特徴です。時間を重ねても美しい輝きを保ちます。
PH3¹/₂-2¹/₂フロアのバリエーション
PH3¹/₂-2¹/₂フロアのカラーは3種類から選べます。
- 真鍮メタライズド
- シルヴァー・クローム
- ブラック・メタライズド
中でも人気が高いのが2002年に発売された、真鍮メタライズド。表面にPVDコーティングを施しているため、時間が経っても変色することなく美しい輝きを放ちます。
PHシリーズ
3枚シェードが特徴のPHシリーズは、屋外用を含め全部で18種類。
PH3¹/₂-2¹/₂フロアも、その中の一つです。北欧照明の代名詞ともいえる「PH5」は、インテリア好きなら一度は目にしたことがあるはず。
どのモデルもポール・へニングセンが追求した「使い心地の良い光と、柔らかい影」というテーマが実現した傑作となっています。
PH3¹/₂-2¹/₂フロアの導入事例を紹介
シンプルな中に上品さが漂う佇まいはアンティークやエスニック、モダン、ベーシックなど、どんなテイストにもマッチ。
消灯しているときでも、オブジェのような存在感を放ちます。
ここからは、インテリアに取り入れるときのコーディネートアイデアを3つご紹介します。
壁際に寄せて配置し空間に立体感を
PH3¹/₂-2¹/₂フロアを壁際に寄せてレイアウトするのもおすすめ。
柔らかい光と影が生まれ、インテリア小物や雑貨、植物などを飾らなくてもメリハリのある、おしゃれな空間に仕上がります。
リビングやソファサイド、寝室のコーナーなどに置くだけで、部屋全体の雰囲気が格段に良くなるでしょう。
ラウンジチェアと組み合わせてパーソナル空間に
PH3¹/₂-2¹/₂フロアは、ラウンジチェアの横に配置するのにも最適。
シェードの上下から優しい光がこぼれ、ほっと落ち着ける自分だけの空間をつくることができます。
読書や音楽を楽しんだり、好きなドリンクを飲んだり、明日の予定を考えたりしてリラックスタイムを満喫しましょう。
一人掛けのチェアとの組み合わせはもちろんオットマンをプラスして、さらに贅沢な空間を演出しても良いですね。
手元灯として使い作業効率アップ
PH3¹/₂-2¹/₂フロアをワークスペースのデスクの横に置けば、手元灯として活躍します。
明るさが必要な場所に、しっかりと光を届けるのでパソコン作業や読書なども快適です。
同時に作り出すソフトな影が気持ちを落ち着かせてくれるため、作業効率もアップするはず。
テレワークにもおすすめです。
シンプルかつエレガントなデザインは、かっちりとした印象の書斎にも似合います。
3枚シェードが上品なPH3¹/₂-2¹/₂フロアでお部屋をランクアップ
重なった3枚のシェードが、エレガントな美しさを醸し出すPH3¹/₂-2¹/₂フロア。
ポール・へニングセンが目指した機能美が形となった傑作です。
必要な場所を照らすだけでなく、空間に生まれる立体感や柔らかい影も楽しんでみてください。いつものお部屋が新鮮に見えるはずです。
またその他にも異なる魅力をもった北欧照明はたくさんあります。
色々な作品を見比べてお気に入りを見つけてくださいね。