近年、共働き世帯が増えており、家事を効率化する方法に悩む家庭も多いでしょう。
新しい家では、家事の負担を軽減したいと考える人におすすめなのが「家事室」の設置です。
家事室は、家事を効率化する作業専用のスペースです。
ただし、役割や使い方をハッキリさせないと、無駄なスペースになる可能性もあります。
この記事では、家事室のメリットやデメリット、つくる際のポイントやおすすめの設置場所を詳しく紹介します。
家事室を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
家事室とは?
家事室とは、一般的に洗濯関連の家事をする部屋としてつくられることの多い部屋です。
具体的には洗濯、洗濯干し、洗濯を畳む、アイロンをかける、裁縫をするなどをする空間です。
最近ではパソコン作業やデスクワーク、趣味の部屋として利用されることもあるため、ユーティリティールームとも呼ばれます。
専用の個室として、または、家族とのコミュニケーションが取れるオープンスペースに作られます。
家事室を取り入れるメリット・デメリット
ここでは、新しい家に家事室を取り入れるメリットとデメリットを解説します。
メリット:家事動線が効率的になる
家事動線をできるだけ短くしたり、家事を一カ所でまとめてできたりすれば、多くの家事を効率化できます。
洗濯に関わる家事を同じ場所でするだけでなく、ついでに他の雑務もできるようにしておけば、短時間で作業が終わらせられます。
家事と呼べるほどでなくても、パソコンで家計簿をつけたり、日用品のストックをチェックしたりなど、小さな雑務も重なれば時間がかかるものです。
メリット:リビング・ダイニングが散らからない
家事室を活用することで、家事スペースと生活スペースを分けることができます。
リビングやダイニングで作業する必要がなくなるため、部屋が散らからず、常に清潔にしておけます。
生活感のない、おしゃれな空間作りが可能となり、急な来客があっても気兼ねなく対応できるのも嬉しいポイントです。
デメリット:設置スペースが必要
家事室をつくるためには、ある程度の設置スペースが必要なため、敷地が狭い場合は他の部屋に影響があります。
狭小住宅や平屋住宅で建てる場合は、間取りに工夫が必要でしょう。
また、換気設備やデスクの設置など、導入コストもかかることを考慮しましょう。
デメリット:使わなくなる可能性がある
家事室は、家事動線に組み込まれていないと使いづらく感じて使わなくなり、ただの収納スペースとなるケースもあります。
例えば、洗濯を干すバルコニーとの位置関係が悪いと、使い勝手が悪く感じやすいでしょう。
また、小さな子供がいると、一緒にいられるリビングで家事をすることが多くなってしまうことも考えられます。
家族にとって、家事室が本当に必要かをしっかり検討してから設置しましょう。
後悔しない家事室をつくるポイント
ここでは、後悔しない家事室をつくるためのポイントを解説します。
家庭によっては、家事をする時間がリビングでくつろぐ時間よりも長くなることもあります。
快適な家事室を作ることで、家事への負担を軽減することも可能です。
そのために、ポイントを押さえて設置しましょう。
家事室をつくる目的を決める
一般的に家事室は、洗濯関連の家事を想定して作られます。
洗濯作業以外に、どんな用途で使いたいのかを明確にしましょう。
パソコンを使ってデスクワークをする、趣味のアクセサリー作りをする、家事の合間にヌックスペースとして使うなど、目的を決めておきます。
それを踏まえて、家事動線や設置する設備を検討しましょう。
必要な広さを決める
目的を決めたら、洗濯室に必要な広さを決めましょう。
洗濯関連の家事とデスクワークに使うなら、3畳程度で良いでしょう。
室内干しスペースを作る場合は、4.5〜6畳程度を確保すると、ゆったり干せます。
室内干しする場合は、湿気・カビ対策として、換気扇や窓を設置する必要があります。
家事室を部屋の一角にオープンスペースとして作る場合、パソコンや趣味のものを置く広さは、2畳ほどあれば設置できます。
収納場所を決める
効率よく家事をするために、家事で使う道具や雑貨などを収納する場所を設置しましょう。
入れる場所と使う場所を近くに配置すると、効率よく作業ができます。
洗濯物をたたんで収納する場所を作る場合は雑多な印象にならないよう、収納扉をつけたり、収納カゴをそろえたりして、統一感を出すようにしましょう。
インテリアを決める
家事室は作業スペースですが、インテリアを統一すれば、おしゃれな空間にすることも可能です。
壁の色を柄物やビビッドな色にしたり、おしゃれな照明を採用したりすれば、家事室を使うのが楽しみになるでしょう。
人によっては、家事をする時間が1日の多くを占める場合があります。
家事室を好みの空間にすることで、息抜きしたり、趣味を楽しんだりしやすい場所にして、少しでも負担を減らしましょう。
家事室のおすすめの設置場所
ここでは、使いやすい家事室にするための、おすすめの設置場所を紹介します。
何でも使えるユーティリティールーム
個室を家族で使えるユーティリティールームにすれば、家事室としてだけでなく、子どもの遊び場や工作部屋、大人の趣味部屋として広々と使えます。
子どものおもちゃや趣味の道具類などを収納できるようにしておくと、リビングは片付いた状態を保てるため、リラックスできるおしゃれな空間にできるでしょう。
ランドリールームに作る家事室
洗濯作業を一貫してできるランドリールームに作業スペースを作れば、さまざまな家事を一カ所で行えるため、家事が楽になるでしょう。
室内干しをするスペースを備えた、比較的広めのランドリールームであれば、部屋の広さを変えずにパソコン用デスクを設置できます。
室内干しに使えるサンルーム兼家事部屋
サンルームとつなげて家事室を設置すれば、雨の日はサンルームに室内干しができ、洗濯作業の時短ができます。
サンルームと家事室の間に、間仕切り用の室内ルーバーを設置すれば、適度に自然光を取り込みながら目隠しする効果が期待できます。
明るい家事室で、ゆっくりくつろぐこともできるでしょう。
ファミリークローゼットに作るミシン部屋
広いファミリークローゼットの中にデスクを設置すれば、趣味スペースとしてミシンを置くこともできます。
趣味の合間にアイロンをかけたり、洗濯物をたたんだりするスペースにもなります。
衣類や布類はホコリが出やすいため、ミシンをひんぱんに使っても、ファミリークローゼット内だけで掃除を完結できます。
パントリーで作業できる家事部屋
キッチンの横にパントリー機能を持つ家事室があると、キッチンからの行き来がしやすく、家事の効率化が可能です。
料理をしながらや、食材・キッチン家電・日用品の管理と一緒に事務作業などができると、家事動線が短くなり効率的です。
さらにパントリーのストックを把握しやすいため、無駄な買い物を減らせるでしょう。
家事室をつくって毎日の家事を楽にしよう
ここまで、家事室のメリットやデメリット、作る際のポイントやおすすめの設置場所を詳しく紹介してきました。
家事室は家事をする場所だけでなく、趣味の部屋やリラックスする場所としての役割もあります。
家事は毎日の作業のため、楽しく快適に過ごせることが重要です。
使う目的を明確にして、ライフスタイルにあった家事室を実現しましょう。
一度にさまざまな作業ができる家事室は、忙しい共働きの家庭で重宝されるでしょう。