マイホームを検討中の方にとって土地選びは重要です。
中でも角地は人気が高いため、「よい土地」というイメージがあるのではないでしょうか。
他の土地と比べて特殊な角地は、魅力的に見えますよね。
今回は、角地のメリットや注意点、知っておくべきポイントを解説します。
土地選びで後悔しないために事前に理解しておけば、角地を購入する判断材料になりますよ。
ぜひ参考にしてください。
目次
角地とは?
角地とは、2方向の道路に接した角にある土地です。
角地の条件は主に以下2点あります。
- 交差点やT字路の角に位置し、土地の2面以上が道路に接している
- 道路と接している部分が敷地周長の1/3以上であり、内角度が120度未満である
一般的な土地とは特殊であるため、メリット・デメリットはありますが、道路によって近隣との距離が離れているため比較的人気の土地です。
準角地との違い
準角地とは、L字型の道路の角(内側)にある土地のこと。
2つの道路と接する角地に対し、準角地は1つの道路と接している違いがあります。
一見、角地と準角地は似ていますが、定義上区別されているのです。
角地の家づくりで押さえるべきポイント
角地に家を建てる際、押さえておくべきポイントは2つあります。
- 隅切り
交差点の見通しを確保するために一部分を道路や空き地にしなければならないことです。つまり、理想の土地を見つけても隅切りによって間取りの制約が生まれる可能性があります。隅切りの範囲や適用基準は自治体によって異なるため、あらかじめ調べておきましょう。 - 建ぺい率の角地緩和
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合を指します。土地ごとに建築面積の上限があり、法律で定められています。しかし、2方向の道路に面している角地は、一定の条件を満たしていれば建ぺい率を10%上乗せできるのです。これを「建ぺい率の角地緩和」と呼び、適用の条件は自治体ごとに異なります。
角地に家を建てるメリット
角地は家づくりにおいてメリットが魅力的なので人気があります。
ここからは4つのメリットを紹介しましょう。
日当たりがよく、開放感を得られる
角地の最大のメリットは、2面が道路に面した特徴から日当たりのよさと開放感のある家が実現することです。
間取りを工夫すれば2方向から光を取り込めるので、夕方まで明るく快適な空間になります。
また、道路がある分、隣地と接する部分が少なく圧迫感を感じません。
間取りの自由度が高い
敷地の2面が道路に接している角地は、リビング・玄関・駐車場などレイアウトの幅が広がります。
一般的には敷地に面している方角が玄関になりがちです。
しかし角地だと、玄関と駐車場の入り口を分けたり開放感を活かした庭を作ったりなど、間取りの自由度が高い点が魅力。
また、条件を満たせば角地緩和により建ぺい率も10%加算されるため、より広々とした空間が実現する可能性もあります。
注文住宅で家づくりを検討している方にとっては、魅力的でプランニングが楽しい土地だといえるでしょう。
資産価値が下がりにくい
上記2点のメリットにより、角地は資産価値が下がりにくい傾向です。
希少性が高く、購入希望者も多いからです。
将来的に売却する場合は、売却できないリスクも低く、高値で取引される可能性もあります。
防犯性が高い
2つの道路に面している角地は、人目につきやすい特徴があるため空き巣の被害にあいにくい傾向です。
道路の規模によりますが、人通りが多ければ不審者を発見できる確率も高いからです。
そのため、防犯性が高い点もメリットだといえます。
角地に家を建てる注意点
角地はメリットがある一方、注意点もあります。
土地選びで後悔しないためにも理解しておきましょう。
土地が高い
資産価値が高いメリットがある角地は、一方で他の土地に比べて価格が高い点がデメリットだといえます。
希少価値が高く人気があるため、同じ分譲地や同等の面積と比べても約1〜2割高い傾向です。
また、土地の購入額だけでなく、固定資産税や都市計画税も割高になります。
これらの税金は土地の価値に対して算出されているので、資産価値が高い角地は必然的に税額も高くなるのです。
外構工事が高くなる可能性がある
角地は、プライバシー保護の対策として外構工事が必要です。
外構工事の価格は一般的に、施工箇所の長さや面積単位で算出されます。
そのため、道路に接している面が多い角地は外構工事も割高になる可能性があるのです。
車の排気ガス・騒音・振動が気になる場合がある
交通量にもよりますが、角地は車の排気ガスや騒音、トラックの振動などが気になる場合もあるでしょう。
この場合、騒音対策や外構強化など新築時に熟考しなければいけません。
さらに交通量が多い角地の場合は、子どもが飛び出さないよう注意が必要。
敷地の2面が道路に面しているため、車に関する注意点が多いと心がけましょう。
3階建てが建てられない可能性がある
自治体によっては、角地に「斜線制限」を設けていることがあります。
斜線制限とは、日当たりや風通しを確保するために建物の高さを制限している決まりのことです。
一般的な住居専用地域であれば高さ10〜12mが上限。
そのため、3階建ての家を希望している場合は建てられない可能性もあるのです。
また、斜線制限には道路に対しても適用されており、角地だと制限が厳しくなる傾向です。
気に入った角地が斜線制限の影響に関わるのか事前に調べておきましょう。
角地で後悔しないために知っておきたい4つのこと
人気のある角地ですが、土地の選び方によっては後悔する場合もあります。
失敗しないためには以下4点を心がけましょう。
角地の方角
角地は4種類あります。
それぞれの特徴を理解しておけば、理想の角地が見つかりますよ。
南東の角地 | 南東は朝から夕方まで日差しが入るため、照明いらずです。 一日中明るいですが、夏場は暑くなる傾向があります。 しかし、4種類の中で一番人気がある角地です。 |
南西の角地 | 南西は昼から夕方まで日差しが入るため、午後から活動される方におすすめです。 しかし、朝は日差しが遮られ、夏場は西日で暑くなる可能性も。 とはいえ、南東の次に人気があります。 |
北東の角地 | 北東は、日差しの入る時間は朝だけです。 そのため、日中あまり家にいない方や日差しにこだわらない方にはおすすめです。 |
北西の角地 | 午後から日差しが入る北西の角地は、夏場は涼しく過ごせる一方で冬は寒くなりがち。 日当たりよりも角地のメリットを重視する方にはおすすめです。 |
外構の種類
角地は道路に面しているため、目隠しや防犯のために外構が必要です。
外構の種類を熟考すれば角地のメリットが活きてプライバシーに配慮した快適な家になります。
- 樹脂製
- 木材
- ブロック
- 生け垣
近年は外の視線を遮り、かつ採光・通風を効果的に取り入れられる外構が人気です。
外観との調和を意識したデザイン性のある外構を選びましょう。
交通量
角地は交通量に左右される土地といえます。
そのため、事前に1日の交通量を把握しておきましょう。
そうすれば騒音や排気ガス対策ができ、外構の目処が立ちやすくなります。
周囲の様子
気になる角地を見つけたら、周囲の様子を事前に把握しておきましょう。
例えば、接している道が通学路だと朝は車を出しにくい可能性があります。
また、住宅街だとゴミ置き場を角地に設定されていることもあるでしょう。
さらに大きい道路に面している場合だと、横断歩道から5m以内に駐車場を設けてはいけない法律もあります。
人気の角地を手に入れて、自由度の高い家を建てよう!
角地は、開放感と間取りの自由度が高いメリットがあるため資産価値の高い土地です。
特に注文住宅を検討している方は、理想のマイホームを建てやすいといえます。
角地のメリット・デメリットを理解して選ぶポイントさえ押さえていれば、満足度の高い家が実現しますよ。