4本の脚とペーパーコードの座面を組み合わせたシンプルなスツール「CH53」。
あっさりとして飾り気のないオーガニックなデザインは、室内を温かみのある雰囲気に演出します。
洗練された佇まいは汎用性も高く、幅広いインテリアや家具に馴染むのも魅力です。
この記事ではCH53の特徴やコーディネート例を紹介します。
目次
CH53とは?
CH53とは、デンマークの世界的デザイナーである「ハンス・J・ウェグナー」によって1966年にデザインされたスツールです。
クラフトマンシップと高い技術をもつことで有名なデンマークの老舗家具ブランド「カール・ハンセン&サン」により製造・販売され、今や世界中で愛される北欧家具となりました。
柔らかいカーブを描いたシンプルな4本脚と、ペーパーコードの座面を組み合わせた無駄のない素朴さを体現したデザインで、幅広い家具やインテリアに馴染むのが魅力です。
流行を問わず設置できるタイムレスな佇まいは、室内に近代的な美しさをもたらします。
またスツールとしてもチェアとしても使えるフォルムは汎用性が高く、設置場所を選びません。
デザインは簡潔で圧迫感もないため、どこにでも手軽に設置できます。
既存のコーディネートに合わせやすいため、多様な楽しみ方ができるのも特徴です。
CH44のためにデザインされたスツール
CH53は、同じくウェグナーによってデザインされたチェア「CH44」に合わせて設計されたスツールでもあります。
CH44は素朴な無垢材をアームや背もたれ、脚に採用したモダンなデザインで親和性も抜群です。
組み合わせればスッキリとまとまり、室内に美しい統一感を実現します。
両方ともウェグナーらしい繊細なラインと構造、無駄のない洗練されたフォルムで、組み合わせると北欧の近代的な雰囲気を強く演出してくれるでしょう。
さらにCH53に足を投げ出すことでCH44の使用感も高まるため、単体で使うよりもさらにくつろげる家具へと進化します。
体をしっかり受け止めるペーパーコードの座面
本品の座面には、優れた耐久性と程良い沈み感をもつペーパーコードを採用しています。
体にゆったりとフィットして重心を心地良く支えるため、チェアとして腰をかけてもスツールとして足を乗せても快適です。
またペーパーコードは熟練の職人によって丁寧に手作業で編み込まれているため、仕上がりも強度も抜群。
中央に向かって少々くぼんでいる編み方(封筒編み)は、ウェグナーの代表作の1つである「CH24」にも使われている北欧の定番デザインと同じです。
シンプルながら印象的で、洗練された魅力を引き立てています。
縦と横の貫の高さを絶妙に配置したことで実現された強度
足の強度を高めるための「縦の貫」と「横の貫」の高さが違うのもCH53の特徴です。
縦の貫を横の貫よりも少し高く配置することで、脚の強度を確保しています。
この細やかな構造は、デザインと耐久性を両立するために考えられたウェグナーの高度な技の一つです。
また横の貫に関しては、繊細な曲線を描き中央部分が少し丸くなっています。
この独創的な形状も貫を強化するために施された工夫の一つ。
丁寧に考え抜かれた非の打ち所のない造りは、洗練された機能美と使用感を体現し魅力を形作っているのです。
2種類の高さから選べる
CH53は39cmと43cmの2種類の高さが展開されているため、用途や好みに合わせて選べるのも魅力でしょう。
39cmモデルは程良い低さで、足をゆったりと乗せるオットマンに適しています。
CH44をはじめとするチェアと組み合わせるなら39cmのモデルがおすすめです。
一方の43cmモデルは一般的なダイニングチェアとほとんど同じ高さのため、気軽に腰をかけるスツールに最適です。
テーブルに合わせたり、コーナーに配置したりするシンプルな腰掛け椅子として活躍します。
雰囲気の異なる素材や仕上げ
使用している素材や仕上げ方によっても、印象や雰囲気は大きく異なります。
なかでも使用されることの多い素材は「オーク材」や「ビーチ材」です。
また「ナチュラル」と「ブラック」で展開されるペーパーコードによっても多様な仕上がりが楽しめます。
豊かでナチュラルな色合いを好む場合にはオーク材、表情豊かな木目や繊細な色合いを楽しみたい場合にはビーチ材が適しているでしょう。
さらに仕上げ方は、オーク材6種類・ビーチ材4種類から選べます。
- オイル仕上げ:しっとりと艶感がある
- ソープ仕上げ:白みが美しい
- ラッカー仕上げ:耐久性に優れている
- カラー塗装:汚れや水分から木を保護する
オーク材は上記の仕上げに加えて、木目が際立つ「ホワイトオイル仕上げ」や、オイル仕上げよりも渋い色合いを楽しめる「スモークドオイル仕上げ」を選べます。
CH53と同じペーパーコードを採用したラウンジチェアと相性抜群
印象的で美しいペーパーコードの座面を採用しているCH53は、同じくペーパーコードを用いたチェアとの相性が抜群です。
セットでデザインされたCH44はもちろん、Yチェアとして親しまれるCH24やピーコックチェアとして知られるPP550、座面が広々としているCH22、PP62などと組み合わせてみましょう。
ウェグナーは、ペーパーコードを用いた数多くのラウンジチェアやアームチェアをデザインしてきました。
CH53はそんな数々のチェアをよりくつろげるリラックスチェアへと昇華させてくれます。
CH53の導入事例を紹介
ここからは、CH53のデザインや特性を生かした導入例を紹介していきます。
スツールの使い方について迷っている人はぜひ参考にしてください。
くつろげるスツールとして
ゆったりと体にフィットするペーパーコードの座面を採用しているCH53は、座り心地が抜群です。
そのため部屋のコーナーに設置したり、ローテーブルに合わせたりするスツールとして活躍します。
ラウンジチェアに合わせるオットマンとして
CH53は程良い低さで足を投げ出しやすいため、座面が低く設計されているラウンジチェアと組み合わせるオットマンにも最適です。
素朴なデザインは幅広いテイストに馴染むため、多様なラウンジチェアと組み合わせられるでしょう。
ローチェアに合わせるサイドテーブルとして
耐久性があり、平たい座面を採用しているCH53。
コップや生活雑貨などを置くサイドテーブルとしても使ってみてもよいでしょう。
とくにローチェアやローソファと合わせれば使いやすい高さのサイドテーブルとなり、くつろぎのスペースにピッタリです。
便利なCH53を配置して空間をグレードアップしよう
今回は、素朴で洗練された機能美が魅力のCH53を紹介しました。
オットマンとしてもスツールとしても活用できて、緻密に設計された汎用性の高い北欧家具といえます。
美しさもさることながら機能性も抜群で、設置した部屋を便利で寛げる空間にグレードアップさせてくれるでしょう。
色褪せない普遍的なデザインと利便性を兼ね備えたスツールを探している人は、ぜひチェックしてみてください。