こだわりのダイニングをつくるのに欠かせないのが、おしゃれで使いやすいダイニングチェア。

さまざまなデザインがある中で、北欧デザインの椅子は木の温もりや素材感・職人技を重視したものが多く、デザイン性と機能性が備わっています。

この記事では、北欧デザインの世界的名作も含めた、ダイニングチェア26選を紹介します。

ぜひ最後までご覧になり、お気に入りのダイニングチェアを見つけてください。

モダンデザインの名作 Yチェア「CH24」

背もたれの印象的なデザインからYチェアと呼ばれるようになったハンス J. ウェグナーの名作。

1950年から作り続けられている、世界中で人気のダイニングチェアです。

アームと背もたれを一体化した曲げ木の曲線が、安定感とデザイン性を感じさせます。

中国明時代の椅子に座るデンマーク商人の肖像画から着想を得た東洋風のフォルムは、日本の日常生活にも取り入れやすいデザインです。

埋め木の技術を活かしたシンプルデザイン「CH23」

ハンス J. ウェグナーの、最初期のコレクション。

人間工学を考慮したフォルムですが、一見斬新さはなく、シンプルで安定感を感じさせる椅子です。

横板の背もたれと後脚を一体化させる埋め木という曲げ木技術によって、美しさと座り心地を実現しています。

細かなディティールにこだわったデザインは、どんな場所にもなじみ、コーディネートしやすいでしょう。

斬新なデザインでバリエーションが豊富「CH88」

背もたれの木材とスチールのフレームを組み合わせた、ハンス J. ウェグナーの意欲作です。

アームレストと一体化した背もたれの、豆のさやのように中央がふっくらとしたフォルムは、見た目にも柔らかな印象を与えます。

座面の張地のバリエーションも木材・ファブリック・本革があり、カラーも豊富。

スタッキングも可能で、さまざまなシーンで使える優れたデザインが魅力です。

技術に裏打ちされたシンプルで美しいチェア「CH36」

ハンス J. ウェグナーが、アメリカのキリスト教団体シェーカー教徒がつくる簡素で実用的な家具から影響を受け、デザインされたダイニングチェア。

シンプルなフォルムの中にも、脚に使われる細長い木材の真ん中をふくらませたり、背もたれのカーブを上下で微妙に変えたりすることで、実用性を実現しながら優雅な雰囲気をまとわせています。

楕円形の丸みのあるフォルムが独特で軽快な「CH33」

ハンス J. ウェグナーが1957年にデザインした定番チェア。

楕円形の背もたれや座面がフレームから浮き上がって見えるため、独特で軽快な印象を与えます。

木製で丸みを強調したフォルムは、温かみを感じさせながらも、現代的なおしゃれな空間に似合います。

座面は木製と本革から選択でき、2012年に復刻された後に、本革のカラーバリエーションが追加されています。

曲げ木の背もたれが印象的なエルボーチェア「CH20」

エルボーチェアは、2005年のニューヨークICFFエディター賞に輝いたハンス J. ウェグナーの名作。

1956年にプロトタイプとして製造され、製品化はされなかったデザインを復刻したものです。

曲げ木技術で無垢材からつくられる背もたれを、アームレストとしても使える形状にしており、日常生活での使いやすさにつながっています。

スチールとロープでできたミニマルデザイン「PK1」

1955年、ポール・ケアホルムが最初に手がけたダイニングチェア。

スチールパイプと船の帆に使うロープの組み合わせでできたミニマルなデザインが特徴です。

背もたれと座面のフラッグハリヤードは、職人によって美しく編み込まれ、軽快な印象と実用性を兼ね備えています。

スタッキングもできるため、場所を選ばず使えるダイニングチェアです。

3次元曲線の卓越した技術でつくられた「セブンチェア」

アルネ・ヤコブセンによってデザインされた世界的ベストセラー。

背もたれから座面に使われているのは9層の成形合板で、人間の体型に合わせたゆるやかなカーブをつくる3次元曲線の高度な技術でつくられています。

背もたれの上部が広いデザインはひじ掛けにもなり、使う人の姿勢を受け止めてくれます。

カラーバリエーションも豊富で、どんなシーンにも合わせられる魅力があります。

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2022.12.24

世界で愛されるユニークなデザイン「アントチェア」

アルネ・ヤコブセンが製薬会社の食堂のためにデザインした名作チェア。

9層の成形合板で構成され、体を包み込むような座り心地を実現しています。

世界で初めて3次元曲線によって成形されたデザインで、アリの頭のような背もたれと、くびれた腰部分がユニークです。

細いスチール脚が軽やかな印象を与え、どんなシーンにも合わせやすい魅力があります。

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2021.09.13

Y字型デザインとウッドレッグが特徴「グランプリチェア」

アルネ・ヤコブセンが1957年にデザインし、ミラノ・トリエンナーレにてグランプリを獲得した名作チェア。

特徴はY字型にデザインされた背もたれから座面へのフォルムと、スチールのフレームだけでなく、ヤコブセンには珍しいウッドレッグタイプがあることです。

セブンチェア・アントチェアと同様に成形合板でつくられた3次元曲線のデザインは、長時間座っても疲れにくい構造です。

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2023.09.02

精巧につくられたスタッキングチェア「リリー」

1968年にデンマーク銀行のためにアルネ・ヤコブセンがデザインしたチェア。

1970年には、アーム付きのチェアもデザインされました。

特徴は、クジラの尻尾のような、丸みのあるY字の背もたれと、キュッとしぼった腰部分のコントラストが美しいデザインです。

成形合板にラミネート加工が施されるなど、ヤコブセンの作品の中でもっとも精巧につくられたスタッキングチェアです。

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2021.09.13

しずく型のフォルムが愛らしい「ドロップチェア」

コペンハーゲンのラディソン・ブル・ロイヤルホテルプロジェクトのためにデザインされた、アルネ・ヤコブセンの代表作。

しずく型のフォルムとスチール脚の絶妙なバランスによる、愛らしいデザインが特徴です。

計算された丸みのある座面に座ると、包み込まれるような安定感があります。

当初は化粧台用椅子としてデザインされましたが、さまざまなシーンで活躍できる椅子です。

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2023.05.05

緻密でどこから見ても美しいフォルム「N01」

日本のデザインスタジオnendoがデザインしたアームチェア。

フレームは無垢材を使い、成形合板の背もたれと座面を、ミリ単位で組み合わせた緻密なフォルムが特徴です。

座り心地だけでなく、あらゆる角度から見たフォルムの美しさも追求されています。

木材で構成されたミニマルな形状は、日本の食卓にも合わせやすいデザインです。

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2022.11.08

直線的でも体にフィットするデザイン「J39」

1947年に発表されたボーエ・モーエンセンがデザインした代表作チェア。

デンマークではベストセラーで「ピープルズチェア＝みんなの椅子」と呼ばれているほどです。

アメリカのキリスト教団体シェーカー教徒が使っていた椅子をヒントに、シンプルで実用性があり、価格もリーズナブルな椅子を実現。

適度にしなりのある構造が、体をしっかり受け止めてくれるデザインです。

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2021.11.30

さまざまな座り方を受け止める「PP68」

1987年発表の、ハンス J. ウェグナーが人生最後に手がけたダイニングチェア。

いろいろなスタイルで座れるデザインをコンセプトにデザインされました。

背もたれとアームレストを一体化し、後脚だけで背もたれを支えるデザインは、ウェグナーの特徴を表すと同時に、高度な職人技術が使われています。

浅く腰かけても、深く腰かけても座面がフィットするデザインが追求されています。

長時間座り続けられる構造を目指した「PP58」

「PP68」と同様、ハンス J. ウェグナーにとっての集大成といわれる、ダイニングチェア。

デンマーク国有鉄道が運営するフェリーの客室用としてデザインされたものがベースのため、長時間の使用や低価格を実現することを目的にしていました。

「PP58」は座面がレザー仕様のタイプで、ペーパーコードタイプの「PP68」とともに、世界中で愛用されているダイニングチェアです。

自宅で夫人が愛用していたダイニングチェア「PP701」

ハンス J. ウェグナーが自宅用にデザインしたダイニングチェア。

夫人の一番のお気に入りでした。

背もたれはスライスした4つの木材を寄せ木でつくられ、繊細で美しいデザインが魅力です。

ウェグナーの特徴である背もたれから続くアームは、前脚よりも短くすることで、テーブルに収めやすくしています。

軽いスチールのフレームを使い、実用的で使いやすいデザインです。

ウェビングテープを編み込んだソフトなデザイン「611チェア」

アルヴァ・アアルトが1929年にデザインしたダイニングチェア。

背もたれと座面に幅広のウェビングテープを十字に編み込むことで、心地よく体重を受け止めるデザインが特徴です。

ウェビングテープは傷んで擦り切れても手軽に交換もできるため、世代をまたいで使用できます。

4脚までスタッキングができ、コンパクトに収納できるのも魅力です。

シンプルな背もたれで背中を優しくサポート「65チェア」

アルヴァ・アアルトの代表作「L-レッグ」シリーズのひとつ。

無垢材を直角に曲げる技術で生み出された脚を使った丸い座面のスツールに、合板をカーブさせた背もたれをシンプルにつなぎ合わせたデザインです。

背もたれがあることでテーブルに収めやすく、座る人の背中を優しくサポートします。

シンプルなデザインとカラーバリエーションで、インテリアのテイストを選ばずに使用できます。

ゆったりとしなる背もたれが心地いい「66チェア」

アルヴァ・アアルトの代表作「L-レッグ」シリーズのひとつ。

「65チェア」に比べて合板が少し大きめの背もたれと、丸い座面が特徴です。

腰掛けると背もたれが程よくしなり、リラックスした座り心地が楽しめます。

座面はバーチ材・ファブリック・レザーから選択でき、ダイニングチェアとして長時間座ることにも配慮されたデザインです。

ミニマルなデザインで体をしっかり支える「68チェア」

アルヴァ・アアルトの代表作「L-レッグ」シリーズのひとつ。

丸い座面とカーブした細い背もたれを接合したデザインは、シンプルかつ機能的で、実用性を重視したフォルムが特徴です。

ミニマルな背もたれでも、座る人の体をしっかり支えてくれます。

ナチュラル・ブラック・ホワイトのカラーバリエーションがあり、座面もバーチ材・ファブリック・レザーから選択できます。

アルテックで最も人気のカラフルチェア「69チェア」

アルヴァ・アアルトの代表作「L-レッグ」シリーズのひとつ。

1935年の発表以来、北欧では日常的に使われており、世界中で愛用されている名作チェアです。

「68チェア」に比べて背もたれの幅が広く、座面もやや広めの台形型で、誰もが座りやすいデザインです。

カラーバリエーションが豊富なのも魅力で、住宅だけでなく学校や店舗、オフィスでも採用されています。

長時間の使用に配慮した肘掛け付きチェア「ドムスチェア」

1946年にイルマリ・タピオヴァーラが学生寮のためにデザインした肘掛け付きチェアで「フィンチェア」とも呼ばれています。

ミラノトリエンナーレで金賞を受賞するなど、高い評価を受けています。

長時間座っても疲れないように、成形合板でつくられた3次元曲線の座面を採用するなど、座り心地や使いやすさを重視したデザインです。

昆虫からインスパイアされた美しいフォルム「ビートルチェア」

デンマーク人とイタリア人によるデザインデュオ、ガムフラテージが2013年に発表したチェア。

デザインの特徴は、カブトムシの生態からインスパイアされた、体を包み込むようなフォルムです。

計算されたカーブによって、強度やしなりを生み出し、快適な座り心地を実現しています。

本体カラーや張地の有無、脚の種類にバリエーションがあり、お気に入りの組み合わせを選べるのも魅力です。

複雑なワイヤーとレザーの組み合わせ「ワイヤーダイニングチェア」

デンマークのデザインブランド、オーバーガード&ディルマンによって2013年に発表されたチェア。

背面からアームレストまでの、ゆったりしながらも複雑なワイヤーフレームに、レザーの背もたれと座面を組み合わせたスタイリッシュなデザインです。

伝統的な馬具（鞍）づくりと鉄工技術から着想されたエレガントな椅子は、職人による手作業で1脚ずつつくられています。

ミニマリズムを追求したデザイン「N-DC01 / N-DC02 / N-DC03」

デンマークの「ノームアーキテクツ」と日本の「カリモク家具」の共同プロジェクト、カリモクケースタディから発表されたダイニングチェア3種。

アームチェア「N-DC01」は無駄ない美しいフォルムが印象的です。

「N-DC02」はアームレスで「N-DC01」よりもやや背もたれの幅が広く、「N-DC03」は「N-DC01」を発展させた店舗用デザインです。

どれもミニマリズムを追求したデザインで、木工技術がふんだんに使われています。

北欧デザインのダイニングチェアでコーディネートを楽しもう

ここまで、北欧デザインのダイニングチェア26選を紹介してきました。

北欧デザインの特徴として、ダイニングチェアはミニマルで主張しすぎず、木材の美しさを追求しています。

そのため、同じデザインだけではなく、別のデザインを組み合わせて使うのもおすすめです。

美しいデザインの椅子を使えば、自宅の食卓がまるでおしゃれなカフェのように感じられるでしょう。

自分好みのダイニングチェアで、コーディネートを楽しんでみてはいかがでしょうか。