壁を利用して収納スペースを確保する壁収納は、収納機能を確保しつつ部屋が狭くならないので是非活用したい方法です。
その収納方法は幅広く、賃貸物件や新築で壁に穴を開けたくない場合でも、立派な収納スペースを作ることができます。
いろいろなアイデアを紹介するので、是非活用してください。
目次
壁収納ってどんな収納?
壁収納は、壁面を利用した収納スペースです。
壁に釘やネジを打ちつけて棚などを取り付けるだけでなく、壁に穴を開けずに棚を設置したり、新築やリフォームのときに壁の中に収納スペースをつくる埋め込み収納などがあります。
いずれにしても、押入れなどと違って、家の中のスペースを圧迫することなく、壁を効率よく使って収納スペースを確保することができます。
こちらの章では壁収納の3つの方法を紹介します。
壁に穴を開けて収納
壁にクギを打ちつける方法は、昔からある定番のDIY収納テクニックです。
棚や有孔ボードなどをしっかりと壁に固定できるので、棚が倒れる心配がない反面、賃貸や新築などで壁に穴を開けたくないときには避けたい方法です。
賃貸でもできる!壁に穴を開けずに収納
壁に穴を開けない収納方法とは、壁面にカラーボックスを置いたり、有孔ボードを立てかける簡単な方法から、DIYで突っ張り棒やディアウォール、ラブリコといったパーツを使って支柱を立てる方法があります。
賃貸や新築でも、工夫次第でさまざまな棚やラックを取りつけることができます。
正しく設置すれば、倒れたり収納する物の重さで棚が崩れる心配がないので便利です。
壁埋め込み収納
壁の埋め込み収納とは、新築やリフォームのときに壁の厚さを利用してつくれる収納方法です。
壁の埋め込み用に考えられたシステム収納には、飾り棚や扉つきのキャビネット、マガジンラックやスリッパ収納などのほか、台を引き出せば椅子になるものもあります。
システム収納で気に入った形がなければ、施工業者にオリジナルの埋め込み収納を作ってもらっても良いでしょう。
埋め込み収納で気をつけたいのは、収納スペースをつくる場所です。
後で簡単に取り外しができないので、事前にどんな使い方をするかをよく考えて形と場所を決めるのがおすすめ。
また、埋め込み収納の場所を決める前に家の構造を知ることも大事。
断熱材・遮音材・耐火性のある建材が入っている場合は、家全体の構造に影響することもあるので、施工業者とよく相談して、壁収納ができる場所を確保すると良いでしょう。
壁収納の種類と実例アイデア
実際の壁収納には、どこにどんなものを収納したいかでその種類は異なります。
こちらの章では、大型収納家具を置くときの注意点や壁に穴を開けずにできる収納方法など、壁収納をつくるときの実例アイデアを紹介します。
テレビを置ける壁収納家具
壁につけて置かれることが多いテレビの上のスペースは、デッドスペースになりやすい場所です。
テレビの上にも収納できる大型の壁面収納家具を置けば、スペースを有効に使うことができます。
家具を選ぶときは、どんなものを入れたいか事前に決めるのが大事です。
小物をたくさん入れたければ扉がついた家具を選んだり、壁一面に収納家具を置きたければ、壁面ユニットの家具を壁のサイズに揃えることができます。
大型の家具を置くときは、なるべくシンプルなデザインや明るい色を選ぶなどして、狭さを感じさせないように注意しましょう。
有孔ボードで小物を収納
ベニヤ板に穴が開いた有孔ボードは、壁を傷つけることなくポストカードや写真などを飾れることでも人気ですが、壁収納にも力を発揮します。
販売店によっては希望の大きさにカットしてくれたり、色が選べることもあるので、どんな場所にも合わせられます。
キッチンにはキッチングッズ、玄関には鍵や腕時計、定期入れなどのお出かけグッズをかけておけば、急いでいるときでも便利です。
インテリアショップや100均で簡単に手に入る専用金具は、小物が下げられるフックだけでなく、タオルなどがかけられるバーや、植木鉢が入る鉢植え用リングなど多種多様。
フックやバーを組み合わせたり、DIYで有孔ボードに棚をつけたりすれば、その可能性はもっと広がります。
軽いものなら立てかけるだけで十分ですが、有孔ボードを壁に固定すれば、重くても倒れる心配がなくなります。
DIYでもできる!ディアウォールで本棚を作る
いつの間にか増えていく本の収納には本棚を置いても良いですが、壁に穴を開けずに、好きな素材やデザイン、サイズで棚が作れるディアウォールも便利です。
専用のパーツを使って支柱を立てたら、棚板をはめるだけで小さなマガジンラックなどが簡単にできあがります。
天井から床まで棚柱を取りつければ、大きい本棚づくりも可能です。
設置方法や耐荷重を守れば、たくさん本を並べても、地震にも耐えられる本棚がつくれます。
100均で買える突っ張り棒とワイヤーネットの収納コンビ
100均で買えて、壁を傷つけずに固定して使えるのが突っ張り棒とワイヤーネットの組み合わせです。
突っ張り棒とワイヤーネットは結束バンドなどで固定して、取りつけたい壁に突っ張るだけ。
ワイヤーネットには、鍵などの小物を掛けるフックだけでなく、カゴなども取りつけられるので、取りつけたいものによって、ワイヤーに引っ掛けるものを探してみましょう。
突っ張り棒とワイヤーネットだけでなく、取り付ける金具やカゴも白、茶系、黒などの色も揃えられるので、インテリアに合わせて色を統一するとおしゃれです。
玄関でフック式壁掛けでお出かけセットを収納
玄関に備え付けのフック式の壁掛けがある場合は、壁面収納として有効活用しましょう。
お出かけセットをまとめておけば幅も取らず、圧迫感も与えないので便利です。
フックには壁に傷をつけない実用的なものから、アートとして楽しめるデザインに凝ったものまで種類はさまざま!
中には玄関のドアにマグネットでつけて鍵をかけたり、メガネなどの小物を入れられるポケットつきのフックもあります。
ボックスや棚でさりげなく植物を飾る
壁の片隅にさりげなくボックスを置いたり棚を取り付けて、植物を飾る方法もおすすめです。
殺風景な部屋も、緑があれば一気におしゃれなイメージになります。
ボックスや棚は、省スペースで飾れるタイプや階段型などさまざまですが、植物が大きくなることを考えて、棚の高さが調節できるものを選びましょう。
植物用のボックスや棚の素材は、金属やプラスチックなどであれば、水がかかっても安心。
ナチュラルなイメージの木製家具に植物を置く場合は、濡れたままにしないように注意しましょう。
緑は暗いイメージの部屋も明るくしてくれる効果がありますが、植物が枯れないように、置く植物の種類と場所には注意しましょう。
ラブリコでキッチンの調味料をたっぷり収納
壁に穴を開けずに支柱を立てられるラブリコも優秀な収納方法のひとつです。
棚を作るパーツが揃っていて、DIY初心者でも棚を作れる手軽さが人気です。
ディアウォールと似ていますが、色や仕組みが違うので、好みでどちらか選んでも良いでしょう。
キッチンでは、天井と床だけでなく、ワークトップ(天板)と収納棚の間の壁などにも取り付け可能。
壁全面に柱2本を立ててその間に棚を設置すれば、調味料だけでなく、道具類やパスタ、小麦粉などを置く場所も確保できます。
柱を1本立てて、すぐ使いたい調味料だけ棚に置くのもコンパクトにまとまるのでおすすめです。
トイレ空間は見えない収納ですっきり
トイレには、トイレットペーパー、トイレの掃除用品、サニタリーグッズなど、「収納しておくと便利だけど見せたくないもの」がたくさんあります。
そんなときは扉つきや蓋つきの収納スペースが便利!
上で紹介した壁の埋め込み収納、突っ張り棒やラブリコ、ディアウォールで扉つきの棚を作っても良いですし、蓋つきのボックスやカゴを置いたり、トイレラックやキャスター付きワゴンを置くのもおすすめ。
見えなければ、掃除道具やサニタリー用品などの見栄えを考えるより簡単です。
木のつっぱりウォールで飾りも収納も満足
木のつっぱりウォールは、支柱を立てて自分で棚を取りつけるディアウォールやラブリコと違って、突っ張り棒にあらかじめパネルがついているタイプの突っ張り棒です。
狭い範囲に取り付けられる小さいサイズから天井から床まで届く大きなものまでいろいろあります。
中にはパネルを起こすと棚板として使えるものもあり、飾りだけでなく、置いたり掛ける収納が可能になります。
ナチュラルなイメージの木のパネルは、飾るものが映える色合いが多いので、写真やポストカード、鉢植えなどを飾ったり、洋服やカバンをかければ、おしゃれなお店のディスプレイのようにもなります。
壁収納を活用してすっきりした空間に!
壁収納は、デッドスペースとなりやすい壁を利用して、いろいろなものを収納できる優れた収納術です。
散らかりやすい部屋もすっきりと片付いて、掃除しやすくなるでしょう。
上手に見せる収納ができれば、おしゃれな空間にもなります。
反面、色の暗い家具を置いたり、見せ方を考えずに収納すると、部屋が狭く感じられることも。
収納する場所や見せ方を工夫して、おしゃれな壁収納を楽しんでみてくださいね。