和室はい草のリラックス効果があることから、ホッと落ち着く空間が魅力。
しかし、純和風のイメージがあるので、コーディネートが難しく感じる方が多いのではないでしょうか。
実は和室と北欧インテリアは相性がよく、手軽に部屋全体をおしゃれな空間にできます。
今回は、北欧インテリアを加えることで、和室の魅力を活かすテクニックをご紹介します。
ぜひコツを知って取り入れてみてください。
和室×北欧インテリアの魅力
和室と北欧インテリアには共通点があるため、それぞれが持つ特徴の相乗効果により、魅力的な和室ができあがります。
下記では、和室×北欧インテリアの魅力を3つご紹介します。
日本人のライフスタイルにあった親しみやすさ
日本と北欧は生活様式が似ています。
和室は、日本で古くから使われてきた伝統ある部屋の形式です。
畳、襖のある狭い空間ながらも、背の低い照明の灯りの中で掛け軸や屏風の絵を楽しんだり、器などの美を楽しんだりします。
一方北欧の家では、冬の寒さが厳しく日照時間も短いため、室内で楽しく過ごすためのさまざまな工夫をします。
どちらも、家での暮らしを大切にする生活スタイルが特徴的です。
ぬくもりのあるリラックスした空間
和室と北欧インテリアが調和し合う理由には、木材など自然素材をふんだんに使っていることもあるでしょう。
和室は、畳に用いられているい草によってリラックス効果があり、さらに天井が低くて落ち着きのある空間です。
北欧インテリアは、木のぬくもりが感じられる家具や自然をモチーフにしたデザインなど、温かみがある雰囲気を感じられます。
その2つの要素を掛け合わせることで、ぬくもりのあるリラックスした空間ができることが魅力だといえるでしょう。
シンプルでミニマルな雰囲気
ミニマムな印象を演出したいならば、和室×北欧インテリアはおすすめの掛け合わせです。
和室は最低限の家具で生活するスタイルであり、北欧インテリアも無駄のないシンプルなスタイルが特徴です。
特に北欧家具は「長く使えるもの」という考え方から造られています。
近年、モノを持ちすぎないミニマムな暮らしを実現したい人が増える傾向にあります。
あまりモノを持たない生活をしたい人にとって、気に入った良いものを長く使うといった考えは、魅力的に感じるでしょう。
和室を手軽に北欧スタイルにするテクニック7選
ここまで和室×北欧インテリアの魅力をお伝えしましたが、「実際コーディネートするのは難しそう」と感じた方もいるのではないでしょうか。
ここからは、和室に北欧テイストを取り入れるテクニック7つをご紹介します。
ポイントは、和と北欧の要素をバランスよく取り入れること。
ひとつでも実践すれば、和室をステキな空間に演出できますよ。
1:家具は温かみのあるものを重視する
和室×北欧インテリアで欠かせないものは家具です。
家具を選ぶなら、無垢材やファブリックを使用した温かみのある素材を選びましょう。
家具にこだわりがある場合、北欧のアンティーク感があるヴィンテージ家具を選べば、さらにおしゃれな演出ができます。
プラスチックやガラス素材は無機質な印象を与えて、浮いてしまう恐れがあるため気をつけましょう。
2:和室の配色を考える
和室に北欧インテリアを加える際は、床・壁・天井の色使いを意識しましょう。
部屋の印象は面積の広さに左右されるもの。
壁や床の印象を変えるだけで、雰囲気がガラリと変わるからです。
特に部屋全体のカラーを統一させたり、アクセントカラーを用いたりすれば効果的でおしゃれな和室に仕上がります。
また、北欧カラーの中で、一番取り入れやすいメインカラーは「グレー」です。
グレーは和室になじみやすく、畳の色をグレイッシュカラーにしたり、壁紙の一面だけを深みのあるグレーに変えたりすれば、それだけで和室×北欧インテリアが完成します。
下記はグレーを中心にしたおすすめの配色の一例です。
- グレー×グリーン×イエロー
- グレー×ブルー×ホワイト
- グレー×ブラウン×ネイビー
3:自然素材を使用したインテリアを取り入れる
北欧インテリアを取り入れる際は、自然素材であることがポイントです。
和室は畳が中心の部屋のため、い草の良さを活かせるインテリアが良いでしょう。
例えば、木材を使用したオブジェやモビール、観葉植物など、部屋全体の色合いと畳の素材が掛け合わされると心地よい空間ができあがります。
北欧インテリアを取り入れるならば素材感を意識しましょう。
4:北欧の柄を取り入れる
北欧インテリアは花や木、動物をモチーフにした柄が特徴的です。
壁紙を変えるのが難しい場合は、北欧柄のラグやアートパネルを取り入れるだけで、北欧テイストを取り入れられます。
例えば、お気に入りの北欧モチーフのファブリックを購入して、ファブリックパネルや座布団カバーを自作するのもよいでしょう。
手軽なので、ぜひ取り入れてほしいテクニックです。
5:照明を工夫する
和室に合う照明はいろいろありますが、あえて北欧テイストの照明をつけるのもおすすめです。
複数のペンダントライトをつるしたり、インテリア性の高いフロアランプを設置したりすれば、温かみのある光に包まれてリラックスした空間に。
もちろん、和を感じられる和紙を使った照明などもよいでしょう。
より一層照明が引き立ち、落ち着いた空間が生まれます。
6:用途を決めて、低めの目線を意識する
和室の面積は押し入れを含めて平均6~8畳ほどの広さです。
和室×北欧インテリアの良さを活かすには、和室の用途を決めて家具の設置は低めを意識しましょう。
例えば、寝転んでくつろぐ空間にするのにローテーブルを置いたり、寝室にするならベッドではなく、可動式のマットレスを選んだり。
目線の低さにこだわれば和室本来の魅力も引き立ち、暮らしやすさにもつながります。
7:押し入れの襖を外し、目隠しにこだわる
和室に押し入れがある場合、襖を外してお気に入りのファブリックを目隠しに使えば、一気に北欧テイストが実現します。
襖は和室の中で面積が広い部分のひとつ。
つまり、北欧テイストをなじませて印象をガラリと変えるには、1番手軽な方法なのです。
さらに、襖を外せば収納の出し入れもしやすいため、使い勝手の良い和室に変化します。
和室×北欧インテリアの実例
ここからは、テクニックを駆使した和室×北欧インテリア、7つの実例を紹介していきましょう。
ナチュラルカラーでまとめて、北欧インテリアで空間を引き立たせた寝室
床や壁などナチュラルカラーでまとめて、ベッドやモビールは北欧エッセンスのあるものを選べば、落ち着きのある寝室に。
クッションやブランケットも北欧カラーにすれば、より北欧感あふれる和室ができます。
座布団カバーを北欧ファブリックでアレンジして、部屋にアクセントを
純和風な空間の中に、北欧柄や北欧を連想させるカラーの座布団カバーでアクセントをつけてみましょう。
さりげないポイントになるので、和室の魅力を引き立てる効果があります。
例えば、動植物のモチーフを使ったテキスタイルや、ブルーグレーやモスグリーン、くすんだオレンジ色やグレージュなども合わせやすいでしょう。
ローテーブルに北欧ソファを置いて、お気に入りの空間に
和室に無垢材をアクセントにした北欧デザインのソファとローテーブルを置けば、のんびりとくつろげるお気に入りの空間に。
夏は畳の気持ちよさを感じ、冬はアクセントカラーを効かせたラグを敷けば、四季を感じられる和室に仕上がります。
和室を北欧インテリアでまとめた子供部屋
和室は滑ったり転んだりしても畳が衝撃を緩和するため、子どもにとっては安全な部屋です。
和室を子ども用のスペースにすれば気兼ねなく遊べて、安心できる空間となるでしょう。
子ども部屋らしく壁面を北欧柄のウォールステッカーでアレンジすれば、手軽で可愛らしい和室を演出できます。
和室に北欧デザインのイスとテーブルをシンプルに配置する
和の空間の中に、おしゃれなデザインが魅力的な北欧家具メーカーのイスとテーブルだけを配置すれば、洗練された上質な和室に変化します。
自然を連想させるアートや曲線が美しいオブジェなど、モノを1~2点のみ配置するコーディネートは、和室をギャラリーのような空間に仕上げてくれます。
和室と北欧テイストの調和は、居心地の良いリラックス空間を生み出す
和室に北欧のエッセンスを加えれば、おしゃれで居心地のよい雰囲気に変わります。
それは日本と北欧に、自然素材や意匠性のあるデザイン・上質な雰囲気など共通点の多いことが理由です。
ご紹介したテクニックをひとつでも取り入れて、和に北欧の要素をバランスよくちりばめながら、リラックス空間を演出してみてはいかがでしょうか。
似たようなライフスタイルがあることから、和室と北欧インテリアがなじみやすいといえるでしょう。