伝統と革新を調和させるガムフラテーシ｜成り立ちや代表作を紹介

「ガムフラテーシ」は2006年に結成されたデザインユニットです。

デンマークの建築家である「スティーネ・ガム」とイタリア人の建築家「エンリコ・フラテーシ」により、コペンハーゲンのスタジオを拠点に活動しています。

この記事では、ガムフラテーシの成り立ちやデザインの特徴、代表作について詳しく解説します。

1 北欧インテリア界をリードするガムフラテーシとは？
- 1.1 異なる二つの文化を融合したデザイン
- 1.2 フリッツ・ハンセンとコラボレーションする
2 ガムフラテーシの代表作5選
3 伝統を大切にしながら新しいデザインを生みだすユニット

北欧インテリア界をリードするガムフラテーシとは？

「ガムフラテーシ」はデンマークの建築家である「スティーネ・ガム」とイタリア人建築家「エンリコ・フラテーシ」によるデザインユニットです。

二人は2004年に、北イタリアのフェラーラ大学建築学部で出会い、その後デンマークのオーフス建築大学で共に学びました。

2006年にガムフラテーシを結成。コペンハーゲンのスタジオを拠点に、北欧と南欧を行き来しながら活動しています。

日本ではエルメスのイベントの空間デザインや、ウィンドウディスプレイに起用されるなど、注目を集めています。

異なる二つの文化を融合したデザイン

彼らの作品の特徴は、異なる二つの文化を融合しているところにあります。

デンマークの伝統的なデザインとクラフトマンシップ、イタリアの知的かつ遊び心を感じるアプローチを組み合わせているのです。

またデザイナー自身が厳選した材料や、技術に対して挑戦的な手法を取り入れていることも、ミニマムながら個性を感じられる理由といえるでしょう。

フリッツ・ハンセンとコラボレーションする

ガムフラテーシはデンマークの老舗家具メーカー「フリッツ・ハンセン」と共同で、「サスペンスシリーズ」や「ボリュームテーブルライト」を手掛けています。

初めてフリッツ・ハンセンの照明をデザインするときに、彼らは照明の概念や機能性を追求しました。

ライトの光自体もデザインの重要な役割を果たすことで、快適な灯りを実現しているのです。

ガムフラテーシの代表作5選

伝統的なデザインを発展させ、新鮮さを感じる作品を生みだすガムフラテーシ。

ミニマルでありながらも豊かな表現力が魅力です。

ここからは、代表的な作品を5つご紹介します。

シンプルで上品な照明シリーズ「Yuh」

2017年に誕生した「Yuh」は、照明のシリーズです。

無駄をそぎ落としたスタイリッシュなデザインは置き場を取らないため、コンパクトな空間にもぴったり。シェードは細かく位置を調整できるので、快適な光が的確に届きます。

照明のタイプは3種類。

Yuhテーブルランプ
Yuhフロアランプ
Yuhウォールランプ

ワークスペースにはテーブルランプ、リビングやダイニングの隅にはフロアランプ、ベッドサイドにはウォールランプなど、使用目的に合わせて選んでくださいね。

コウモリをヒントに生まれた「Bat チェア」

「Batチェア」はその名のとおり、翼を広げたコウモリからインスピレーションを受けてデザインされました。

丸みを帯びたプラスチックシェルと、華奢なスチール製のレッグの組み合わせが特徴的です。

ルックスだけでなく機能性にも優れています。背中にフィットするため、座り心地抜群です。

1967年に創業したデンマークの家具ブランド「GUBI（グビ）」により、生産されています。

コストパフォーマンス抜群の「ビートルスタッキングチェア」

昆虫からヒントを得てデザインされたシェルが印象的なチェアです。

手の届きやすい価格帯でありながら、耐久性に優れているのが魅力的。

ポリプロピレン製のプラスチックは程よく柔らかさがあり、快適な座り心地です。

適度にマットな色合いもポイント。フォーマルからカジュアルまで、どんなテイストのインテリアにもマッチする、ニュアンスカラーが豊富です。

雫を連想させる「サスペンスペンダントライト」

空中に落ちる雫をイメージしたという、丸みのあるシェードが特徴のペンダントライト。

静止していながらも、動きを感じるデザインです。

ホワイトやグレー、ブラックといったシンプルなカラー展開なので、どんなテイストのインテリアにも似合います。

同じサイズを等間隔で配置したり、異なるサイズのライトをいくつか高さを変えて吊るしたりして、好みのアレンジが楽しめます。

コンパクトな「トゥーロウコーヒーテーブル」

デンマークのインテリアプロダクトブランド「HAY（ヘイ）」とのコラボレーションで誕生したコンパクトな円形のテーブルです。

トレイとレッグは、どちらもスチール製。

上質かつスタイリッシュな佇まいなので、さまざまなテイストのインテリアにマッチします。

天板は取り外して持ち運びができるのも特徴的。

トレイ単体に雑貨や小物を並べて、ディスプレイコーナーとして使うのもおすすめです。