「おしゃれな玄関アプローチって憧れる」「どんな素材がいいのかな?」など玄関アプローチについて疑問や悩みを抱えている人もいるかもしれません。
玄関アプローチは住宅の顔にもなる大切な部分です。デザイン性だけで選んでしまうと、機能性や防犯性、メンテナンス性などが劣り日常生活でストレスや危険を感じる可能性もあります。
そこで今回は、玄関アプローチをおしゃれかつ機能的にするコツや素材別の特徴を紹介します。
これから玄関アプローチをつくったりリフォームしたりすることを検討中の場合には、ぜひ参考にしてください。
目次
玄関アプローチとは
「玄関アプローチ」とは、門から玄関の扉までのスペースのことをいいます。外から見たときに「住宅の顔」となる部分です。しっかりとつくっておけば周囲からも好印象をもってもらえます。
玄関アプローチにはさまざまなデザインがあり、それによって住宅の雰囲気をガラリと変えられるためこだわりをもって考えていきましょう。
住宅によって多種多様な玄関アプローチですが、最近ではシンプルでモダンな雰囲気があるデザインが人気です。
タイルや敷石、砂利などを上手に活用してつくられる玄関アプローチは、外出から帰ってきたときにホッと落ち着くのです。
たくさん写真や画像を見てみて、自分好みの玄関アプローチを探してみましょう。
費用はどのくらいかかる?
玄関アプローチをつくるときの費用相場は「10〜30万円」程度といわれています。
ただし、使用する素材やデザイン、広さ(面積)などによっても大きく異なるため注意しましょう。
また多くの場合、費用は1平方メートルあたりの金額で表示されています。既存の玄関アプローチをリフォームする場合には、撤去費用もかかるため覚えておきましょう。
玄関アプローチをデザインする5つのポイント
次に、玄関アプローチをデザインするときのポイントを5つ紹介します。
このポイントを一つずつ意識していけば、きっと満足のいく玄関アプローチが完成するはずです。
プライバシーを守る
家族のプライバシーを守りたい人は、近隣住民や通行人の視線を妨げる「目隠し」を設置することをおすすめします。
たとえば、目隠しがない玄関アプローチだと、ちょっと庭の花に水をあげたいだけなのに服装を気にしてしまいますよね。
また、リビングの大きな窓が玄関側にある場合、通行人からリビングが丸見えになってしまうこともあるでしょう。
こうしたプライバシーを守るためにも、玄関アプローチは目隠しになるようなデザインがおすすめです。
防犯面に気を付ける
先ほど、目隠しになるようなデザインがおすすめとお伝えしました。
しかし、あまりにも入り組んだデザインで誰かが隠れていても見えないような死角ができてしまうと、防犯性が低下する可能性もあるため注意してください。
もしも死角ができるデザインにする場合、センサー付きの照明などを設置して防犯対策をしっかりと行いましょう。
水はけを良くする
玄関アプローチは、水はけを良くする設計も重要です。
水はけが悪ければ、すぐに水たまりができて滑る原因になってしまうからです。また、湿った状態が続くと苔が生えて見栄えも悪くなります。
冒頭でも述べたように、玄関アプローチは住宅の顔。近隣住民や通行人からの印象を左右する大切な場所なので、美しい状態を保てるように水はけにも注意が必要です。
雨に濡れない工夫を
玄関アプローチでは、雨に濡れない工夫も取り入れると良いでしょう。たとえば、玄関に大きめの庇(ひさし)をつけると雨で濡れずに済みます。
また、玄関から駐車場まで、道なりに屋根をつけても良いですね。そうすれば、車の乗り降りでも濡れることはありません。
ちょっとしたストレスですが、日本は雨が多い国ですので工夫しておくことをおすすめします。
安全安心のバリアフリー設備やスロープ
老後のことを考えてスロープを設置する人も増えています。新築で住む人も若いときは気にならないかもしれませんが、何十年と時間が経つにつれてみんな歳をとっていくもの。
老後になってから玄関アプローチをリフォームしても良いですが、誰がきても使いやすいように工夫しておくのことも素敵ですよね。
玄関に高さがある場合には、階段や手すりも設置しておくと安心です。
アプローチの素材とそれぞれの特徴は?
最後に、玄関アプローチに使われる素材と、その特徴について紹介します。
どのような素材にしようか悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
タイル
タイルは正方形・長方形の形が多く、土が原料です。質感やカラーが豊富で、汚れを落としやすいメリットがあります。
汚れが目立ってきたら、デッキブラシなどでゴシゴシ擦って掃除ができるためメンテナンス性も高いのです。
ただし、質感によっては雨で濡れると滑りやすくなります。そのため、玄関アプローチとしてタイルを選ぶときには、必ず屋外専用の滑りにくい質感のタイルを選んでください。
レンガ
レンガは、同じ大きさのものを揃えやすいことから、敷き詰めたり積み上げたりするときに重宝されます。
赤みがかった茶色のレンガが多く、温かみのある印象を与えます。また洋風な雰囲気を楽しみたい人にもおすすめです。
一方レンガのデメリットは、風化しやすい点にあります。経年劣化の様子を楽しめる利点もありますが、脆くなってしまえばリフォームが必要です。
敷石など石材
御影石や石英岩などがよく使われる敷石。御影石は和のテイストに合わせやすく、優しい雰囲気に仕上がります。
メンテナンスしやすく、四角や乱形などの形も豊富でお洒落な印象を与えられる点もメリットです。
高級感が出る大理石も敷石として人気ですが、滑りやすい素材のため注意しましょう。大理石を選ぶ場合には、滑り止め加工がされている物をチョイスしてください。
土間コンクリートやインターロッキング
コンクリートを直に固める施工方法である土間コンクリートや、コンクリートで作られたブロックを噛み合わせながら埋め込んでいくインターロッキングもおすすめです。
コンクリートは費用が安いほか、無機質でモダンな雰囲気を楽しめます。
コンクリートが固まる前に型を押し当てる施工方法であるスタンプコンクリートなど、さまざまな施工方法がありオリジナリティーを出せる点もメリットです。
枕木
枕木(まくらぎ)は、おもに鉄道の線路に敷かれている木材です。厚みもあり丈夫な点から、最近ではエクステリア素材としても人気があります。
門から玄関までの道標のように地面に並べて埋め込んでも良いですし、枕木を塀代わりに立てて使っても目隠し素材として活用できます。
枕木のデメリットは、木材のため経年劣化してしまう点です。風合いの変化などを楽しめますが、劣化が気になるようであれば軽量コンクリート製の擬似枕木なども検討してみましょう。
洗い出し
和洋どちらにでも似合う「洗い出し」も玄関アプローチにおすすめです。
洗い出しとは、コンクリートや樹脂が完全に固まる前に表面だけを水で洗い流し、コンクリートなどの原料である砕石や砂利を露出させる工法をいいます。
砕石や砂利が露出することで滑り止め効果が発揮されます。
先にも述べたように、玄関アプローチでは雨が降っても滑らないように工夫することが大切です。
ただし、洗い出しをキレイに仕上げるためには職人の技術が必要です。DIYでは難しいため覚えておきましょう。
砂利
雑草を生えにくくしてメンテナンスを楽にしたい場合におすすめなのが砂利です。
砂利と一口にいっても種類はたくさんありますが、玄関アプローチには形がキレイな「化粧砂利」をおすすめします。
砂利を敷き詰めることで雑草が生えにくい状態を保てますが、もっと徹底したい場合には砂利の下に防草シートを敷いておきましょう。
大きめの砂利を選ぶことで、歩いたときに音が鳴るため防犯性も高まります。
人工芝
玄関アプローチに緑を取り入れたい人には、人工芝がおすすめです。
人工芝は、季節によって枯れたり伸びてきたりしないためメンテナンスはほとんど必要ありません。通年、美しい緑を楽しめます。
さらにカットして使えるため、狭い場所など隙間を作ることなく埋められる点もメリットといえるでしょう。ただし、自然芝と比較すると導入コストが高くなることは覚えておいてくださいね。
機能性もデザイン性も!こだわりの玄関アプローチで家をおしゃれに
この記事では、玄関アプローチについてデザインするときのコツや素材などを紹介しました。
住宅の顔ともいえる玄関アプローチ。
できるだけおしゃれにデザインしたいと考える人も多いでしょう。デザイン性に加えて機能性やメンテナンス性なども重視しておくと、後々のトラブルやストレスを軽減させられます。
今回ご紹介したデザインのコツを上手に利用して、満足のいく玄関アプローチを完成させてくださいね。