ワーケーションやスローライフを実現するために、別荘を考える人は増えています。
しかし一方で「別荘は買うな」という意見もあるため、「別荘は買わないほうがいいって本当なのかな?」と迷う人も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、「別荘は買うな」が意味するリスクや別荘購入のデメリットとその解決策を、詳しく解説していきます。
別荘購入に興味がある人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「別荘は買うな」が意味する4つのリスク
別荘を買うなという意見を見てみると、おおよそ4つのリスクを危惧しています。
この章では別荘購入の反対意見の根拠となる理由を解説していきます。
維持管理費がかなりかかる
別荘は購入費用以外にもランニングコストがかかります。
場所や条件にもよりますが、年間30〜80万円程度かかるといわれています。
管理費や税金はもちろんのこと、毎月基本料金がかかる水道光熱費や通信費、別荘に通うための交通費など、思わぬところで費用が発生することが考えられます。
思ったよりも別荘に行かない
別荘購入時はひんぱんに通っていても、数年後には別荘に行く回数が減ることは容易に想像できます。
別荘を購入する目的がはっきりしていないと通う必要性が感じられなくなったり、別荘が遠い距離にあると行くまでの準備や移動が面倒になったりして、別荘に行かなくなるでしょう。
環境の変化で使わなくなる
年月がたつことで生活スタイルや家族構成などの環境の変化によって、別荘を使う目的が薄れてしまったり、移動距離の長さに対応できなくなったりします。
維持管理費もかかる別荘を所有し続けることは難しいという意見が出るのもうなずけます。
別荘は投げ売りされている
有名な別荘地にある中古物件が、投げ売りされているのを知っていますか?
1980年代の別荘ブームで建てられた別荘の所有者が高齢化し、使われない別荘が多く存在しています。
しかし20年以上放置された資産価値のない別荘でも、法律上の所有権は放棄できないため、投げ売り価格で販売されています。
そのような別荘に対する低評価から、別荘を買うなという意見が出てくるのです。
別荘購入のデメリットと解決策
この章では、別荘を購入する前に知っておきたいデメリットとその解決策を解説していきます。
別荘を買うなという意見を掘り下げることで、別荘購入で後悔しないための対策ができるでしょう。
別荘購入のデメリット1:維持管理費がかかる
別荘にかかる費用には、購入費用以外に維持管理費がかかります。
主な項目は以下の通りです。
- 管理費(別荘地管理人または依頼する管理会社)
- 固定資産税・都市計画税・住民税
- 火災保険料
- 水道光熱費・通信費 設備の点検・修繕費
- 交通費・娯楽費
この他にもエリアや別荘地によっては、温泉利用料や除雪費用などがかかる場合があります。
別荘を購入する前に、費用のシミュレーションをしておく必要があります。
解決策:管理費をかけない工夫をする
別荘の管理費をかけない工夫をして対策しましょう。
- 週末別荘として使うことで、管理や警備委託の必要性をなくす
- セカンドハウスとして申請し、税金を節約する
- 別荘を使わない時期があれば、民泊サービスに登録・貸し出して利益を得る
など、維持管理費の節約方法を別荘購入前から検討することで、長期間のランニングコストを補えるでしょう。
別荘購入のデメリット2:管理が行き届かない
別荘購入から数年すると、掃除や設備のメンテナンスなど、管理が行き届かないために利用しづらくなることがあります。
別荘で過ごしたいという家族のモチベーションを保つためにも、管理方法を工夫する必要があるでしょう。
解決策:通いやすいエリアを選ぶ
自分で別荘を管理する場合は、通いやすいエリアに別荘を購入し、定期的に掃除や換気、設備をチェックすることをおすすめします。
別荘地内に管理人がいる場合でも、建物の中までは管理してもらえません。
定期的に点検することは、修繕費用なども節約できます。
解決策:管理会社に依頼する
通いやすいエリアでない場合や、定期的に通うことが難しい場合は、管理会社に依頼することで解決できます。
別荘の管理会社はフロント業務から清掃や点検、通風など多岐にわたって管理業務を代行してくれます。
依頼費用は別荘の広さやエリアによります。
依頼する場合は、複数の会社に見積もりを取りましょう。
別荘購入のデメリット3:飽きて行かなくなる
あこがれだけで別荘を購入してしまうと、同じ場所に行くことに飽きて、別荘を使わなくなることも考えられます。
別荘滞在は旅行でホテルに泊まるのとは違って、新鮮さが足りないと感じる人もいるでしょう。
解決策:購入目的を明確にする
別荘を長期間活用するためには、購入目的を明確にすることが重要です。
別荘でやってみたいこと、長く続けられる趣味などを考えてみましょう。
- キャンプ
- 登山・ハイキング
- 渓流釣り
- ラフティング
- サーフィン
- スキー・スノーボード
- 読書
- 創作活動
- リラックス・ストレス解消
- 湯治・温泉巡り
- 農業・菜園
旅行とは違う、別荘ならではのメリットは、趣味で使用する道具類を置いておけることと、自分のこだわりの空間を手に入れられることです。
目的を持って別荘を購入すれば、重い荷物の移動をなくして、いつでも気軽に別荘ライフが楽しめます。
解決策:複数の楽しみをつくる
別荘でできる複数の楽しみを見つけることも、飽きずに別荘を活用する解決方法になるでしょう。
季節や別荘に行く人数などによって、さまざまなアクティビティを楽しむことを想定できれば、別荘に行くモチベーションを維持できます。
例えば家族で別荘を使う場合、個人で楽しむこととは別に、家族全員が参加できることを恒例行事として楽しむのもいいでしょう。
別荘購入のデメリット4:長期滞在の準備が大変
別荘を利用しづらく感じる理由として、長期滞在の準備の大変さが考えられます。
一般的に別荘地は自然豊かな場所にあるため、スーパーやコンビニまでの距離が遠くなりがちです。
長期滞在中の食料品や日用品の調達が面倒だと、使いづらさを感じるでしょう。
解決策:利便性の高いエリアを選ぶ
別荘を購入する際、それほど市街地から離れていない、利便性の高いエリアを選択すると解決できます。
都心からそれほど離れていない場所にも、自然の豊かさと使い勝手の良さのどちらも満足できるエリアがあるか探してみましょう。
別荘購入のメリット
別荘は買うなという意見もありますが、別荘には通常の生活では味わえない、快適さや楽しみを満喫できるメリットがあります。
ここでは別荘を手に入れるメリットを紹介します。
非日常的な生活を楽しめる
別荘を持つ最大のメリットは、普段の生活環境では味わえない、非日常的な生活を楽しめることです。
別荘滞在には、旅行と違って予約の面倒もなく、決まった場所に行くことで得られる安心感があります。
リラックスするための自分だけのこだわり空間を作ることもできるため、ストレスを解消する場所としても最適でしょう。
有事の避難場所になる
別荘を購入しておくと、有事の避難場所として使えます。
最近では新型コロナ流行の際にも、別荘は避難場所として注目されました。
また、日本は地震や水害など自然災害が多く、誰もが被害にあう可能性があります。
別荘はすぐに生活できる設備が整っているため、避難したり、住み替えたりすることがスムーズにできます。
特に小さな子どもや高齢者の家族がいる場合は、万が一のときに備えておけるため安心でしょう。
セカンドライフの拠点になる
別荘はセカンドライフで豊かな生活を送るための拠点としても活用できます。
定年後には、自分の気に入った環境で好きなことを楽しみたい、趣味に没頭したいと考える人も多いでしょう。
活動的なセカンドライフを過ごしたい人にとっては、夫婦で共通の趣味が持てたり、新しいコミュニティを築く場所となったり、別荘があることで行動範囲を広げることもできます。
通いやすい場所にある別荘でスローライフを楽しもう
ここまで「別荘は買うな」が意味するリスクや別荘購入のデメリットとその解決策を、詳しく解説してきました。
別荘購入のデメリットは、生活圏から通いやすいエリアに別荘を購入することで、ほとんどの問題が解決します。
都心から近い場所に購入すれば、週末を別荘で過ごす二拠点生活や、ワーケーションも実現できるでしょう。
別荘購入の前にデメリットを解消し、メリットを活かせる活用方法を検討しましょう。
これらは別荘を所有しているだけでかかるため、別荘を買うなといわれるのです。