360度どこから見ても美しい「PK31」|魅力とコーディネート例

    PK31はミニマリズムを活かしたシンプルなシルエットと上品な美しさが共存するラウンジチェアですが、連結させればソファとしても活用できます。

    細部までこだわって作られたPK31は普段は見えない部分まで丁寧に作り込まれ、360度どこから見ても隠す部分が一切ない美しいデザインが魅力です。

    この記事では凛とした繊細な美しいPK31について、特徴や導入事例を紹介します。

    PK31とは?

    PK31のある空間

    PK31は1958年に「ポール・ケアホルム」によってデザインされたラウンジチェアです。

    1982年からはデンマークの家具メーカー「フリッツ・ハンセン」が製造と販売を行っています。

    木製の家具が主流だった当時、脚部にスチールを材料として使った画期的な作品です。

    座面が浮いているように見える脚部の繊細なデザインは、無駄をそぎ落としたアーム部分の薄さと絶妙なバランスで調和しています。

    シンプルでありながら美しい芸術作品のようなPK31は、世界中の美術館に収蔵されているの点も特徴です。

    空間に馴染むコンパクトなサイズ感

    シンプルかつコンパクトなサイズ感もPK31の大きな魅力。

    幅・奥行・高さのすべてが76cmに統一され、座面はその半分の38cmで設計されています。

    絶妙な比率で作られているPK31の凛とした美しさは、見た目だけでなく性別や年齢、体型などに関係なくどのような人でも快適にくつろげる構造です。

    全体的にスクエアを思わせるフォルムで、部屋の角に置いても、中心に置いても大きな存在感を放ちます。無駄のないスケールでさまざまな部屋の雰囲気に馴染むでしょう。

    また2脚を連結させれば二人掛けのタイプに変身します。

    とはいえ幅は137cmとなっており、海外製のソファとしては小ぶりでどの空間にも配置しやすいサイズ感です。

    コンパクトでありながら、座面のサイズはゆったりと確保されている点は嬉しいポイントでしょう。

    一人掛けを連結させた構造

    PK31は通常のソファと違い、一人掛けのチェアを連結させて二人掛け、三人掛けのソファにもできます。

    この個性的な作りは「ソファであってソファでない」と表現されることもあり、独創的な考えをもっていたポール・ケアホルムならではといえるでしょう。

    理論上は連結させることで、何人掛けにも増やしていける構造です。

    一つひとつの座面にスチール製の脚部があり区切られているため、複数人が座っても左右に座る人の影響を受けにくく、快適な時間を過ごせます。

    重心が低く繊細な脚を用いることで抜け感を演出

    ソファを部屋に置くと空間が重苦しく感じられてしまうケースもありますが、PK31は繊細なスチールの脚を使うことで適度な抜け感を演出しています。

    細い脚はやわらかい曲線を描き、ふわっと着地しているような軽やかな見た目です。

    遠くから見ると座面が床から浮いているようにも感じ、部屋の中央に置いても空間を圧迫しません。

    またアーム部分も通常のソファより細くシャープな作りになっているPK31は、ほかの家具に馴染みやすく空間に溶け込むような空気感をもっています。

    部屋の雰囲気に合わせられる5つのレザー

    PK31の張地種類

    PK31の脚部はマットクローム・スプリングスチール1種類で固定されていますが、レザーは5種類から選択可能です。

    「ナチュラルレザー」「ラスティックレザー」は各1色、「エンブレイスレザー」は2色、「グレースレザー」は3色、「オーラレザー」は4色が展開されていて、淡いベージュからブラックまでカラーを選べます。

    女性的なやさしい感じで、家具に溶け込むようなナチュラルな印象の部屋にしたい場合にはベージュがおすすめです。

    一方で部屋のアクセントとしてシャープなイメージにしたい場合には、ブラックなどのはっきりした色が適しています。

    部屋の雰囲気に合わせて色を変えることで、どのような空間にも適応する点もPK31の大きな魅力です。

    PK31の品番について

    PK31の品番にはデザイナーのポール・ケアホルムが決めた法則があります。

    まず「PK」とはポール・ケアホルム(Poul Kjærholm)の頭文字です。

    次に並ぶ数字はカテゴリーごとに分かれています。たとえば

    • 「00〜09」はチェア
    • 「30〜39」はラウンジチェア
      *アームレスト付
    • 「40〜59」はテーブルやデスク

    を示しています。

    前述のとおりPK31は一人掛けのラウンジチェアですが、組み合わせることで二人掛け、三人掛けのソファとなるのが特徴です。

    この場合の品番は二人掛けなら「PK31/2」、三人掛けならば「PK31/3」などと、組み合わせたソファの数が最後に付きます。

    現在販売されているPK31は三人掛けまでですが、販売メーカーのフリッツ・ハンセン本社には6人掛けのPK31が置かれているようです。

    PK31の導入事例を紹介

    シンプルでありながら芸術作品のような佇まいのPK31の導入事例を紹介します。

    美しいフォルムと快適さをあわせもつPK31を取り入れてみてください。

    一人掛けで自分だけのリラックスタイムを

    PK31のある空間

    一人掛けのPK31は一人暮らしの部屋にも置きやすいサイズ感です。

    一脚あるだけで部屋が高級な北欧の雰囲気に生まれ変わります。

    窓際に置いたPK31に座ってのんびりと読書をして、誰にも邪魔されないゆったりと過ごす時間にも適しているでしょう。

    PK22と合わせてリビングルームに

    PK31は同じケアホルムがデザインしたPK22と相性がぴったりです。

    レザーの色を揃えて置くことで、リビングが上品な北欧空間にワンランクアップします。

    木製のテーブルもよいですが、空間に溶け込むPK31にはガラステーブルがよく合うでしょう。

    座り心地の良いPK31とPK22で家族団らんの時間を堪能してください。

    和の空間にも馴染むPK31

    PK31のある空間

    背の低い家具が多い日本の部屋と、コンパクトなPK31の相性は抜群です。

    重心が低く作られているため、伝統的な畳の日本家屋にも絶妙の空気感で馴染むでしょう。

    和室をひと味違った高級感で楽しみたい人におすすめです。

    主役にも脇役にもなれるPK31でおしゃれな空間を作ろう

    PK31のある空間

    この記事はシンプルで優雅、そして座ったときの快適さが融合したPK31について紹介しました。

    細部のディテールまで徹底的にこだわった繊細で品の良いPK31は、どの部屋に置いても溶け込んでラグジュアリーな空間にしてくれます。

    コンパクトで日本家屋にも置きやすいPK31で、北欧のおしゃれな空間を作りましょう。