20世紀半ばにデザインされた逸品を復刻している、ARCHITECTMADE(アーキテクトメイド)。
取り扱うのは、デンマークの巨匠たちが有名になる以前にデザインした作品を、職人の手によって復刻した逸品ばかり。
その精巧なフォルムは、半世紀以上たった今でも、モダンでエレガントな印象を与えています。
この記事では、アーキテクトメイドの代表的なプロダクトである、動物のオブジェやホームアクセサリーを紹介していきます。
目次
ARCHITECTMADE/アーキテクトメイドとは?
ARCHITECTMADEは、2004年にデンマークで設立されたホームアクセサリーブランドです。
コレクションでは、1950年代に活躍したデンマーク人の建築家たちの作品を、当時の職人技術によって忠実に再現しています。
これらの復刻されたアイテムは、親から子へ、子から孫へと何世代にも受け継がれていけるよう、厳しい基準の品質管理を経て作られています。
ARCHITECTMADEの愛らしい動物オブジェ
ARCHITECTMADEのコレクションの中でも目を引くのは、愛らしい表情をした動物のオブジェたち。
ここでは、その中から代表的なものをいくつか紹介します。
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ミニマムなフォルムがモダン「ペンギン」
1954年に銀細工師のハンス・ブンデによって、3人姉妹のために作られた「ペンギン」のオブジェ。
滑らかな曲線が美しいミニマルなフォルムと、黒のペイントのみでペンギンをあらわしたモダンなデザインが特徴です。
腹部にビーチ材の木目を活かしているため、1体1体の印象が異なり、自分だけのペンギンを手元に置けるのも魅力の一つ。
「ラージ」と「スモール」の2種類が復刻されており、一緒に置くとまるで親子のようにも見えます。
2種類を向き合わせたり、同じ方向を向かせたり、置き方を考えるのも楽しいオブジェです。
ミステリアスな表情のフクロウ「オウル」
フクロウ「オウル」のオブジェは、スカンジナビアデザインムーブメントの1人だったデンマークのデザイナー、ポール・エンカー・ハンセンによって1960年にデザインされました。
頭と胴体の2つのピースからなり、接続部分にはマグネットがついているため、頭部のピースを好きな位置に可動させられるのが特徴です。
首を傾けたり、背面側に回転させたりすると、本物のフクロウのように豊かな表情を見せてくれます。
ヨーロッパでは「森の賢者」と呼ばれたり、日本では「福来郎」「不苦労」と当て字をされたり、ギリシャやエジプトの神話にも出てくるフクロウは、縁起物としてプレゼントにも最適です。
心温まるアヒルの親子「ダック&ダックリング」
建築家ハンス・ボーリンがデザインした「ダック&ダックリング」は無垢のチーク材で作られています。
1959年の春、コペンハーゲンの街で道路を渡るアヒルの親子のために、ラッシュアワーにもかかわらず警察官が通行人と車を止めて、その場にいた人々と温かく見守るという出来事がありました。
そのエピソードは報道され、今でもデンマークの春を回想するシーンとして記憶されています。
ハンス・ボーリンは、このエピソードからインスピレーションを受け、2体のダックを生み出しました。
表情豊かな小鳥「バード」
1959年に建築家クリスチャン・ヴェデルによって作られた「バード」。
頭と胴体の2つのピースからなり、頭の向きを自由に変えられるのが特徴です。
クチバシを上に向ければ嬉しい表情に、下に向ければ悲しい表情に見えるなど、さまざまな表情を楽しめます。
胴体のフォルムも2種類あり、頭を置き換えることもできます。
デンマークでは家族が増えるたびに、バードを1体ずつ増やす家庭もあるそうです。
愛らしいバードは、お祝いのギフトとしてもおすすめです。
体の動きが楽しめる「オスカー・ホビー・ルーファス」
1953年に建築家ハンス・ボーリンがデザインした「オスカー・ホビー・ルーファス」は犬の兄弟です。
頭や手足が可動できるため、ポーズを取らせて飾ることもできます。
「お手」「お座り」「伏せ」だけでなく、おねだりするポーズや寝そべるポーズなど、本物の犬のような愛くるしい表情が楽しめます。
童話そのままの優美な人魚姫「マーメイド」
1954年に建築家ハンス・ボーリンがデザインした「マーメイド」は、アンデルセン童話の人魚姫をイメージして生み出されました。
顔が小さく首の長い優美なデザインで、腕のパーツが輪になっているのが印象的です。
上半身はメープルウッド、下半身と髪をオーク材で作られ、素材の違いを巧みにデザインされています。
頭、腕、腰、尻尾が可動でき、好きなポーズを取らせて飾ることもできます。
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ARCHITECTMADEのエレガントなホームアクセサリー
ARCHITECTMADEのコレクションでは、動物オブジェ以外にも、デザイン性の高いホームアクセサリーを発表しています。
ここでは、代表的なものを紹介します。
使いやすさとデザイン性を両立「ターニング・トレー」
北欧デザインの巨匠である建築家フィン・ユールが1956年に発表した「ターニング・トレー」。
一時は廃盤になり、博物館でしか見られませんでしたが、ARCHITECTMADEによって復刻されました。
チーク材のフレームに、ラミネート加工をされた色鮮やかなプレートを組み合わせたデザインが印象的です。
フレームにはわずかな曲線がつけられ、手になじむようにデザインされています。
「ターニング・トレー」という名前の通り、両面で使用できるトレーです。
大理石を使ったコンパクトな小物入れ「PK-Mini」
多くの名作を生み出した家具デザイナーのポール・ケアホルムがデザインした「PK-Mini」。
1963年にフレデリシア市庁舎のインテリアデザインを手がけ、灰皿「PK-600」を作り、後に家庭用の「PK-MARBLE」をデザインしました。
「PK-Mini」はそれらをさらにコンパクトにし、小物入れやアクセサリー入れとして使えるサイズにしたものです。
大理石を使い、シンプルで重厚感のあるデザインが魅力です。
計算されたシンプルな壁掛け時計「FJクロック」
デンマークの家具デザインに大きな影響を与えた建築家フィン・ユールによりデザインされた「FJクロック」。
1950〜52年に手がけたニューヨークの国際連合本部ビルにある信託統治理事会会議場のために、チェアやランプなどとともにデザインされました。
この時計は当初製品化されず、国連でしか見ることのできない貴重なものでしたが、アーキテクトメイドによって復刻されました。
チーク材とアッシュブラック材の木目を活かしたプレートと、アルミニウムのドットや時計針で構成され、無駄のないデザインが秀逸です。
彫刻的なデザインが美しい「FJフルーツボウル」
「FJフルーツボウル」は、1951年に建築家フィン・ユールによってデザインされました。
彫刻的に計算された曲線が印象的なボウルは、正円のフォルムは見る角度によって楕円形に見えるなど、表情豊かな姿が楽しめます。
当時、フィン・ユールは複雑なデザインを再現できる職人探しに難航し、商品化に10年以上かかりました。
美しいフォルムのボウルには、フルーツなどの食材だけでなく、雑貨や小物を入れるインテリアとしても活用できます。
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アーキテクトメイドのオブジェを飾って癒やされる空間に
ここまで、ARCHITECTMADEの代表的なプロダクトである、動物のオブジェやホームアクセサリーを紹介しました。
ARCHITECTMADEは、過去のアーカイブや美術館、特定の場所でしか見られなかった優れたプロダクトを現代によみがえらせ続けています。
そんな逸品のオブジェを自宅のお気に入りの場所に飾り、癒やされる空間を作ってみてはいかがでしょうか。
木目を活かした丸みが愛らしいアヒルの親子は、当時の情景をイメージさせます。