好立地な中古マンションを見つけても、間取りが狭いことはよくあるもの。
「収納がなさそう」「圧迫感がありそう」と、購入を諦める方もいるのではないでしょうか。
実のところ狭小住宅は、リノベーション次第で狭さや不便さを感じない住まいづくりが可能です。
さらに近年は、共働き世帯や単身世帯の増加により需要が高まっています。
今回は、狭小マンションの間取りの工夫や広く見せるテクニックを詳しく解説します。
最後まで読んでイメージを湧かせる参考にしてくださいね。
目次
リノベーションで快適に!狭小マンションの間取りの工夫
狭小マンションは面積に定義がなく、一般的には30〜60平方メートルです。
築古の狭小マンションだと間取りが細かく仕切られていますが、リノベーションにより開放的で快適な生活ができます。
以下で6つの間取りの工夫を解説します。
間仕切りをなくす
狭小マンションは、間仕切りをなくせば広々とした空間が実現します。
また、計画的に取り払えば生活導線を確保しやすく、採光量も増えます。
例えば、キッチンが独立して薄暗い場合は、キッチンとリビングをつないでワンルームにするのがおすすめ。
開放的で明るくなり、家事動線がスムーズになります。
間仕切りをなくすことは、暮らしの質を高める効果もあるのです。
室内窓や曇りガラス戸を設ける
圧迫感を解消するには光の取り入れ方や抜け感が重要であり、室内窓や曇りガラス戸が最適です。
これらはプライベートを維持しながら採光を取り入れられ、室内のアクセントにもなります。
間仕切りをなくすことに抵抗はあるけど、広さを確保したい方にはおすすめです。
小上がりをつくる
小上がりは段差を活かせば収納スペースやイス代わりになり、空間を自然に仕切れます。
狭いスペースを有効活用できるため、狭小マンションにはおすすめのリノベーションアイデアです。
収納するものや役割をはっきり決めておけば多目的で使えるため、なくてはならないスペースになるでしょう。
玄関に土間を設ける
土間は土足で出入りできるのを利用して、玄関・収納・多目的スペースの機能を兼ね備えたスペースとして活用できます。
広さは2畳ほどあれば十分です。
高さを活かせば靴・服・小物類の収納はもちろん、自転車やキャンプグッズなどの保管場所にもなります。
狭くても玄関にゆとりをもたせることで趣味の幅も広がり、家族が自由に使える空間として活きるでしょう。
天井を高くする
狭くて圧迫感がある場合は、天井を高くして開放感を生み出す方法があります。
そもそも、マンションの平均天井高は約2.4mあり、その多くは建物の構造体に空間を設けた「二重天井」です。
空間には配管や電気配線が通っており、約30cm前後の高さがあります。
つまり、この空間を取り払えば天井高が約2.7mになり、室内が広く感じられるのです。
高さがあることで、2段ベッドや縦の空間を活かした収納を設けても圧迫感なく過ごせます。
狭小マンションを広く見せるリノベーションテクニック
狭さを解消するには間取り変更が有効です。
とはいえ、大幅にリノベーションできない場合でも以下3点のテクニックで狭さを解消できます。
床や壁の色でメリハリを出す
空間の大部分を占める床や壁は、配色で印象を左右します。
一般的に、白に近い色は空間を広く見せ、暗い色は引き締め効果を得られます。
例えば、床はダークブラウン、壁は白に近いグレーなら空間の広がりを強調する配色です。
また、床はナチュラルベージュ、壁に淡い水色や黄色など柔らかいカラーを使えば空間にたおやかなメリハリをもたらし、狭さを感じさせません。
照明で陰影をつける
照明の複数使いは光の陰影を生み出し、空間に奥行きをもたらします。
築古のマンションは一室一灯の配線である傾向ですが、リノベーションすれば複数の照明を設置できる仕様に変えられます。
生活のシーンに合わせて明かりを楽しむのはもちろん、視覚効果により狭さを解消できるテクニックでもあるのです。
造作家具で空間を活かす
造作家具を作れば、空間を有効活用できます。
使いにくい空間や大幅な間取り変更でも、内装に合わせられるのがメリットです。
例えば、キッチン周りの壁に造作棚を設置すれば、収納スペースを増やせます。
また、子ども部屋なら天井高に合わせた造作のロフトベットを作れば、縦の空間を活かしたスペースが実現します。
既製品だと無駄な空間が生まれがちですが、造作家具なら柔軟に対応できるのです。
狭小マンションをリノベーションするメリット
狭小マンションのリノベーションは、ライフステージに合わせたオーダーメイドの住まいを実現できるため、単身世帯・共働きの核家族・二拠点生活を考えている方から注目されています。
理由は、狭いからこそトータルコストを抑えられる利点はもちろん、以下2点のメリットを得られるのが大きな要因です。
好立地な場所で生活できる
駅前など好立地に建っている中古マンションは、60平方メートル前後の傾向があります。
そのため、通勤や通学を含む利便性を求める方にとっては好条件。
狭くて細かく仕切られた物件でも、機能性とデザイン性を加えたリノベーションを施せば快適でおしゃれなライフスタイルが手に入ります。
資産価値を高められる
好立地の狭小マンションをリノベーションすれば、将来的に賃貸や売却の需要が見込めます。
好条件で使いやすく整えたリノベーション物件であれば、買い手や借り手に困ることないからです。
とはいえ、資産価値を高めるなら以下3点をクリアするリノベーションが好ましいので参考にしてください。
- シンプルな間取りで現代に合わせた設備を導入する
- 駅近で利便性がよい、治安がよい立地
- 日当たりがよい
リノベーションする前提で狭小マンションを選ぶ注意点
間取りの工夫やテクニックが施されたリノベーションにより、狭小マンションは新たな価値を生み出します。
しかし、そのためには物件選びが重要です。
ここからは、2点の注意点を解説します。
間取り変更可能か確かめる
狭小マンションの中には、間取り変更しにくい物件があります。
これはマンションの構造が要因であり、見た目だけでは判断できません。
柱と梁で建物を支えている「ラーメン構造」なら間取り変更がしやすく、建物を壁で支えている「壁式構造」は間仕切りを撤去できない場合があります。
物件探しの際は必ず間取り変更が可能か不動産屋に訪ね、できれば管理規約も確認しましょう。
築年数を確かめる
築年数を気にしなければいけない理由は、耐震性と住宅ローンの2点です。
耐震においては、1981年6月以降の建物は「新耐震」基準で建てられているので期待できます。
しかし、住宅ローンにおいては、築年数が法定耐用年数(47年)を超えていれば、金融機関によってはローンの審査に影響する恐れがあります。
築古であるほど返済期間が短くなる可能性があるため、注意しましょう。
床面積を熟考する
住宅ローン減税は築25年以内の中古マンションも対象になりますが、条件の一つに「床面性が50平方メートル以上」があります。
確認する箇所は「登記簿面積」といって住戸の内側を計測した面積であり、よく目にする専有面積よりも狭くなります。
狭小マンションで住宅ローン減税を受けたい場合は床面積を熟考し、登記簿面積を確かめましょう。
リノベーションなら狭小マンションでも暮らしのバリエーションが無限に!
狭小マンションは好立地な場所に建っている傾向があり、ミニマムに暮らしたい方や利便性を求めている方はコストを抑えて購入できます。
内装や設備をリノベーションすれば、狭くても資産価値を高められるのが魅力。
狭小マンションを選択肢から外していた方は、ぜひ再検討してみてはいかがでしょうか。
間取りの工夫やテクニックによって、想像以上に開放的な暮らしが実現できますよ。
千葉で注文住宅やインテリアショップ運営を手掛けるTIMBER YARDでは、マンションのフルリノベーションサービスも手掛けています。
熟練の大工が生み出す美しい空間、家具職人が手掛けるフルオーダーの造作家具、デザインと住み心地を両立した設計など、こだわりの工務店だからこそ叶うリノベーションプランをご提案できます。
施工事例も豊富なので、ご検討されている方はぜひ確認してみてください。