花粉対策のある家づくり!花粉を入れないポイントを詳しく紹介

    日本の花粉症有病率は、ほぼ10年ごとに10%ほど増加していて、2人に1人はスギ花粉症であると言われています。

    発症年齢や重症度、治療の有効度などは個人差があり、多様な花粉症の症状に対し、最適化された花粉症診療が進んでいないのが特徴です。

    そこで有効な花粉症対策のポイントは、シンプルに「家の中に花粉を入れない」ということになります。

    新築を検討されている方は、花粉症対策を施した住宅を建てることも検討されると良いでしょう。

    この記事では、花粉症対策が施された家づくりのポイントについて詳しく紹介します。

    花粉症が発症する状況とは

    花粉

    一般的に2月〜4月、スギやヒノキ、白樺などの植物の花粉が風によって飛散し、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を起こす「花粉症」。

    この時期は外出を控えることが望まれ、外出時はマスクや眼鏡、帽子などの防御をして、花粉が付着しにくい表面がサラサラした素材の衣服を選ぶなど、花粉が体内に入ることを防ぐ工夫が必要です。

    帰宅時は、着用したアウターを部屋に持ち込まず、「家の中に花粉を入れない」「家の中に入ってしまった花粉をしっかり除去する」の2つが対策ポイントとなるでしょう。

    花粉症対策の家づくりに重要なこと

    花粉は元々家の中には存在せず、外で飛散した花粉を受けて目がかゆくなったり、鼻水、くしゃみを起こします。

    髪の毛や衣服に付着している状態で家の中に入ると家の中に花粉をまき散らしてしまうため、ご家族も花粉症を発症したり、重症化を引き起こしてしまうことも少なくありません。

    そのため、花粉の時期に有効な「花粉症対策」が重要になります。

    お住まいに花粉を取り込まない構造、家の中に入ってしまった花粉を排除する設備を取り入れること、こまめな掃除などが花粉症への効果的な対策です。

    家の中に花粉を入れない対策ポイント

    家の中で快適に過ごすためには、家の中に花粉を入り込まないようにすることがポイントになります。

    「そんなことできるの?」と思われる方もいるでしょう。

    住まいの間取りによって花粉に負けない家づくりが望めますので必見です。

    ここでは、その対策について詳しくご説明します。

    玄関クロークを設ける

    玄関クロークのある家

    外から帰宅される時、家に入る前に洋服や髪の毛、バッグなどについた花粉をしっかりはらうことが必須ですが、上着を室内に持ち込まないことがベストです。

    玄関先で上着を脱ぎ、かけておく「玄関クローク」があれば室内へ花粉を持ち込みません。

    また、雨の日に濡れたコートをかけたり、登山などのアウトドアで着用した衣服をかけるなど、花粉症対策以外にも重宝する有効なスペースとなるためおすすめです。

    玄関近くに手洗い台を作る

    玄関と洗面が近くにある家

    帰宅後すぐの手洗い、うがい、洗顔ができる「手洗い台」が玄関近くにあると、付着した花粉を洗い流せて室内への侵入を防げます。

    花粉症対策だけでなく、冬場の風邪予防にも効果的で、お子様の手洗い習慣化にも繋がるなどメリットが多く、室内の衛生が保てるでしょう。

    玄関から洗面所へのスムーズな動線

    玄関と洗面が近くにある家

    手洗いでは落とせない身体や髪の毛に付着した花粉は、帰宅後できるだけ早く洗い流してしまうのがおすすめです。

    家の中に花粉を浮遊さないよう、玄関から洗面所・浴室へ直行できるスムーズな動線設計が望ましく、動線上にファミリークロークなどを設けられれば、着替えの用意もラクで花粉症対策にも効果的でしょう。

    室内物干し場を設ける

    室内干しのできるランドリールーム

    「室内物干し場」は花粉症対策に必須と言われ、花粉の時期だけでも室内に洗濯物を干せるスペースが作れれば室内に入る花粉を防げます。

    新築の注文住宅であれば、壁や天井がガラス張りのサンルーム、洗濯・アイロンなどの家事スペースであるランドリールームを設けると快適に室内干しができるのでおすすめです。

    花粉症対策に留まらず、共働き世帯で日中、外に洗濯物が干せないご家庭にも人気ですし、梅雨時期や冬季の洗濯物が乾きにくいシーズンにも重宝するでしょう。

    室内干しで生乾きが気になる時には衣類乾燥機を利用すると便利で、ガス式衣類乾燥機は乾燥時間が50〜80分程度と早いのもポイント。

    干すという家事がなくなり家事の時短にもなります。

    花粉の付着を防ぐ床材を選ぶ

    花粉症対策をしても家の中への侵入を全くゼロにすることは難しいもの。

    そこで必要な対策は、家の中に入ってしまった花粉が、床や壁に付着しにくい素材を選ぶことです。

    例えば、床にカーペット類や畳を敷くと、繊維の間や畳の目の間に花粉が入り込んでしまい、掃除機をかけても排除するのが難しく、残ってしまいます。

    一方、床をフローリングにすれば水ぶきもでき、掃除がラクに。

    同様に、壁や天井も表面がツルツルした素材を選べば花粉の付着を防げて掃除が簡単になります。

    また、クロスやフローリングなどの内装材には、花粉症対策に効果的な機能性の高い商品もありますので、新築やリフォームの際に施工業者に相談されるのもよいでしょう。

    床からの換気システムを導入する

    一般的な換気システムは壁の上の方や天井に給排気口がついていますが、位置が高いため床付近に溜まる花粉やホコリ、ダニの死骸などのハウスダストを効率的に排除できません。

    床面に給排気口がある換気システムの場合は、床付近のハウスダストをしっかり吸い取って排除し、室内と外との空気を入れ替えます。

    特に、床上30cmは小さいお子様の生活空間であるため、この換気システムを導入すれば清潔な住環境を作れて安心です。

    ペットのいるご家庭にも有効でしょう。

    花粉に強い家づくりなら注文住宅がおすすめ

    目に見えない花粉は、私たちが想像する以上に衣類や髪の毛などに付着しており、十分な対策をしないまま家の中に入ると、室内に花粉をまき散らすことになります。

    近年は、スギ花粉の飛散量が増加していて、発症までの期間が短くなっている傾向から、小さなお子様でも花粉症を発生するようになりました。

    花粉症対策には設備や間取りを検討する必要がありますので、花粉に強い家づくりにはオーダーメイドの施工が可能な注文住宅がおすすめです。

    花粉症対策のある家で毎日を快適に!

    新築

    ここまで、春先に大敵となる「花粉症」及び「花粉症対策の家づくり」に注目し、花粉を入れないための対策や、入ってしまった花粉を排除するのに有効な対策を紹介しました。

    今や、避けることができない花粉症への対策は、ご家族が快適に暮らせる住まいづくりに欠かせないものとして重要視されています。

    コロナ禍で除菌、殺菌などへの徹底が感染を防ぐ対策であったように、外からの花粉や雑菌を家の中に入れない間取り、ハウスダストを排除する設備を検討されてはいかがでしょうか。