注文住宅で家づくりをするなら、洗面台やキッチンなど細かい部分までこだわりを詰め込みたいと考える方は多いのではないでしょうか。
そんな方には、自ら選んだパーツを組み合わせて設計する「造作洗面台」がおすすめです。
造作洗面台であれば洗面ボウルやカウンター、収納などを自由に組み合わせて、オリジナル洗面台を作れますよ。
この記事では、造作洗面台のメリット・デメリット、取り付ける際のポイントなどを詳しく解説します。
これから家づくりを始める方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
造作洗面台とは?
造作洗面台とは、洗面ボウル・カウンター・収納・鏡・配管などを自分で選んで作る、オリジナルの洗面台のことを言います。
一般的には既製の洗面台から家の雰囲気に合いそうなものを選びますが、造作洗面台であればデザイン・サイズ感・使いやすさなど、生活スタイルにぴったり合った洗面台を作ることが可能です。
せっかく注文住宅で理想の家をデザインしたのに、「既製品の洗面台が浮いて見える…」と感じる方は多くいるでしょう。
造作洗面台をつけるメリット・デメリットを解説
「自由に作るオリジナルの洗面台」と聞くとメリットしかないように感じますが、造作洗面台をつける場合にはいくつかのデメリットも生じます。
造作洗面台の取り付けを検討している方は、取りつけてから後悔しないように、メリット・デメリットを事前に把握しておきましょう。
造作洗面台をつけるメリット
造作洗面台には以下3つのメリットがあります。
- オンリーワンのオリジナル洗面台を作れる
- 空間を無駄使いする心配がない
- 家全体の雰囲気と統一できる
それぞれ具体的にどのようなメリットがあるのか解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
オンリーワンのオリジナル洗面台を作れる
造作洗面台の最大の魅力は、洗面ボウル・カウンター・収納・鏡・配管など、細部までご自身で選べることです。
既製品の洗面台はサイズやデザインなどがあらかじめ決まっていますが、造作洗面台であればデザインはもちろん高さや機能性などを自由に選択できます。
家族のライフスタイルや好みに合わせたオリジナルの洗面台を作れることが魅力と言えるでしょう。
空間を無駄にしない
造作洗面台はサイズ感も自由自在に選べるため、特殊な間取りであっても空間を無駄にしてしまう心配がありません。
既製品の洗面台の場合は既に大きさが決められていて、間取りのサイズ感によっては無駄なスペースができてしまう可能性があります。
造作洗面台は長さ・幅・高さなど洗面スペースに合わせて選べ、空間を無駄にすることはありません。
家全体の雰囲気と統一できる
洗面ボウル・カウンターなどのデザインを適切に選択することによって、家全体の雰囲気と統一できる点も造作洗面台のメリットと言えます。
既製品の洗面台はもともとデザインが決められているため、家の雰囲気と合わない場合があります。
造作洗面台であれば色味や材質、テイストなど家の雰囲気に合わせられるため、より理想的な家づくりができるといえるでしょう。
造作洗面台をつけるデメリット
造作洗面台のデメリットは以下の3つです。
- 既製品より費用がかかる
- 打ち合わせに時間がかかる
- 仕上がりの見本がない
洗面台の取りつけをしてから後悔することがないように、デメリットについても把握しておきましょう。
既製品より費用がかかる
造作洗面台は既製品の洗面台と比べると、費用がかかってしまう可能性があります。
使用するパーツや素材によって費用が大きく異なるため、理想のデザインにするためには予算をオーバーしてしまうこともありえます。
予算内でできるだけ理想に近い造作洗面台を作るためには、あらかじめハウスメーカーや設計士とよく相談することが大切でしょう。
打ち合わせに時間がかかる
造作洗面台はゼロからパーツを組み合わせて洗面台をデザインするため、打ち合わせにかなりの時間がかかります。
これらの工程が楽しいと感じる方であれば問題ありませんが、面倒に感じてしまう方は既製品を選んだ方がいいでしょう。
打ち合わせをスムーズに進めるために、理想のデザインや使いたいパーツを事前にまとめておくことをおすすめします。
仕上がりの見本がない
既製品の洗面台であればショールームなどで実際に見ることができますが、ゼロから作り上げる造作洗面台は見本となるものがありません。
理想のパーツを組み合わせて作っても、「思っていたより使いづらい」「洗面ボウルと配管の高さがあわず水が飛び散る」など、使いやすさに関して問題が生じる可能性があります。
使用を始めてから使いづらいと感じることがないように、パーツごとの相性や組み合わせに関しては、ハウスメーカーや施工士とよく相談しましょう。
造作洗面台の洗面ボウル4種類
「洗面ボウル」とは、洗面台についた水を受ける容器のことです。
造作洗面台は4種類の洗面ボウルから選択できます。
- 上乗せ型タイプ
- 半埋め込みタイプ
- 埋め込みタイプ
- ボウル一体型タイプ
ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
上乗せ型タイプ
「上乗せ型タイプ」は、カウンターの上に洗面ボウルを置いたスタイルです。
ほかの洗面ボウルと比べると種類が多く、デザイン性の高い洗面台に仕上げることができるでしょう。
個性的な洗面台にしたい方、ホテルのような雰囲気にしたい方におすすめのタイプです。
ただ、カウンターと洗面ボウルの高さが違うため、高さを決める際には使いやすさをよく考える必要があります。
半埋め込みタイプ
「半埋め込みタイプ」は、洗面ボウルがカウンターに半分程度埋まったスタイルのことを言います。
ホテルやマンションで取り入れられることの多いスタイルで、デザイン性の高さが特徴です。
洗面ボウルのサイズ感が大きいものが多く、洗顔や手洗いはもちろん、洗濯物の予洗いもしやすいという特徴があります。
ただ種類が少ないため、理想のデザインが見つかりにくいかもしれません。
埋め込みタイプ
「埋め込みタイプ」は洗面ボウルがカウンターに埋まったスタイルです。
ボウルとカウンターの高さがフラットになるため、スッキリした印象を与えます。
段差がない分掃除がしやすく、デザイン性・機能性ともに優れているのが特徴です。
デメリットとしては、カウンター部分にボウルを埋め込むため、上乗せタイプ・半埋め込みタイプと比べると洗面下の収納スペースが狭くなる点があげられます。
ボウル一体型タイプ
「ボウル一体型タイプ」は洗面ボウルとカウンターが一体化しており、継ぎ目や段差のないスタイルです。
表面がフラットなため、スタイリッシュでおしゃれな空間を演出でき、さらに汚れがたまりづらく掃除が簡単です。
他のタイプは設置するボウルのサイズによってカウンターの高さを決めますが、「ボウル一体型タイプ」はカウンターを使いやすい位置に調節できます。
カウンターを高くできると足元に収納スペースを作れるため、タオルやアメニティを置く場所を造作するのもいいでしょう。
オリジナルの設計が可能なため、水栓具の種類や洗面ボウルのサイズなども、ライフスタイルに合わせた機能を選択できます。
造作洗面台をつける際の3つのポイント
デザイン性の高い造作洗面台ですが、見た目だけにこだわってしまうと使いづらくなってしまう可能性もあります。
機能性・デザイン性ともに満足できる洗面台を作るためには、以下のポイントを押さえることが大切です。
- 鏡の高さは家族の身長を考慮する
- 洗面台の高さは身長の高い人に合わせる
- 家族の生活スタイルに合わせてデザインする
ここでは、具体的にどのようなことを意識したらいいのかを説明します。
造作洗面台の取り付けを検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
鏡の高さは家族の身長を考慮する
造作洗面台は、鏡のデザインや設置位置もご自身で決めることができます。
高さを決める際のポイントはご家族の身長を考慮することです。
小さいお子さんがいる場合は、低めに取り付けた方がいいのかと迷ってしまいますが、お子さんの身長はすぐ伸びることを考慮して、大人の身長に合わせて固定するのがよいでしょう。
洗面台の高さは身長の高い人に合わせる
洗面台は「身長÷2」の高さにつけると使いやすいと言われています。
高すぎる位置につけてしまうと水が腕を伝って流れてしまう可能性があり、低すぎると腰に負担がかかってしまいます。
ただ小さいお子さんのいるご家庭では、どのくらいの高さに設計すればいいか迷ってしまうでしょう。
家族内で身長に差がある場合は、背が高い人の高さに合わせるのが無難です。
小さいお子さんがいる場合は、踏み台を用意するなどして対応するといいですよ。
家族の生活スタイルに合わせてデザインする
造作洗面台は洗面ボウルやカウンターはもちろん、収納などもご自身の希望に合わせて設計できます。
ご家族の多い家庭は収納を多めに設計したり、朝の時間帯に洗面台が混みあうのであれば、洗面ボウルを2つ置く設計にすることも可能です。
ご家族が使いやすいように、デザインだけでなく収納や洗面ボウルの数にも注意して設計するといいでしょう。
気分が上がる造作洗面台を取りつけてみては?
今回は造作洗面台についてメリット・デメリット、取り付ける際のポイントを解説しました。
造作洗面台は一般的な既製品と比べて自由度が高く、ご家族の暮らし方に合わせて設計できます。
洗面台やカウンター、鏡などデザインはもちろん、使いやすさにもこだわって設計してみてくださいね。
造作洗面台は細部までこだわって家づくりをしたい方におすすめです。