色とりどりの花が咲いたおしゃれな花壇に憧れている人は少なくないでしょう。
とはいえ、実際に作るとなるとハードルが高く、諦めてしまいがちです。
この記事では、花壇の作りの基本的な知識や、センス良く仕上げるためのポイントを解説します。
目次
花壇は植物を育てるための専用スペース
そもそも「花壇」の条件は何なのでしょうか。
花壇とは、植物を育てるために作られた専用のスペースを意味します。
庭や通路、遊ぶ場所とはっきり区別されているため、踏み荒らされる心配がなく、お手入れしやすいのが特徴です。
レンガや壁などで囲むなど、仕切りを作って工夫する場合もあります。
なお、同じ地植えでも、ほかのスペースとの境界線がないものは「グランドカバー」と呼びます。
おしゃれな花壇を作るための3つのポイント
この章では、花壇をセンス良く仕上げるレイアウトのポイントを3つ解説します。
1:花壇のイメージを決める
おしゃれな花壇に仕上げるためには、統一感が大切です。
単体では美しく見える花も、ただやみくもに植えるだけでは雑多な印象になります。
いきなり作り始めるのではなく、大まかなイメージを決めましょう。
- ナチュラルな雰囲気が好み…柔らかい色合いの草花をメインに使う
- 元気な印象に仕上げたい…鮮やかな色の花を取り入れる
- 個性を演出したい…地植えできる多肉植物を選ぶ
テイストが定まると草花を選びやすくなります。
イメージが決まったら、ホームセンターなどで気になった植物を集めて並べてみましょう。
完成後の花壇の雰囲気が、より分かりやすくなります。
2:手間がかからないよう意識する
花壇のレイアウトを考えるときは、なるべくお手入れが簡単に済むよう意識しましょう。
長い間楽しめる花を選んだり、植えっぱなしでも良い「リーフ」を取り入れたりすれば、美しい花壇をキープできます。
3:植物の高さのバランスを考える
おしゃれな花壇に仕上げるためには、植物の高さのバランスが重要です。
上手に配置すればメリハリが出ますし、お手入れがより簡単になります。
等間隔に植えるのではなく、ざっくりとグルーピングするとまとまりやすいでしょう。
- 花壇奥…背の高い植物
- 中 央…中くらいの背丈の植物
- 手 前…地面に這うような植物
おしゃれな花壇の作り方
「おしゃれな花壇を作りたいけれど、何から手を付けていいか分からない…」そんな方に向けて、花壇の作り方の手順を解説します。
1:道具を準備する
まずは必要な道具を準備しましょう。
- カッターナイフか糸のこ…エッジを切るときに使用
- フリーデザインエッジ…簡単にエッジが作れる
- プランツタグ…植えた花の名前を記入する
- スコップ…土を掘り返すときに使う
- 培養土…栄養が豊富で水はけの良い土を選ぶ あると便利な道具
- ホース…広い範囲の水やりが楽に行える
- 手 袋…土の中の雑菌から手を守る
- 麻 紐…伸びた枝やつるを誘導する
2:下準備をする
次に花壇を作る場所の下準備を行います。
雑草や石を取り除き、土を掘り返します。もともとある土に培養土を混ぜ込みましょう。
3:境界線を作る
花を植える土台ができたら、花壇以外の場所との境界線を作りましょう。
これは「エッジ」と呼ばれ、花を育てるスペースを区切る作業です。
初心者は「フリーデザインエッジ」を使うのがおすすめ。
折り曲げたり切ったりしながら、簡単に花壇の形を作れます。DIYが得意な方は、ブロックやレンガ、貝殻などで手作りしても良いですね。
4:植物を植える
準備が整ったら、いよいよ植物を植える作業に入ります。
先に花壇にするスペースに培養土を追加しましょう。
植物の根っこの部分を軽く揉みほぐし、土に植え込んだら完成です。
【季節別】花壇におすすめの花
花壇作りに挑戦したくても、「花の種類が多くてどれを選べば良いか分からない」とお悩みの方もいるでしょう。
この章では、初心者でも育てやすい花を季節別で2種類ずつ紹介します。
春
春の花壇は花同士の色のバランスが大切です。
テーマカラーに合った花を選ぶのはもちろん、色数を絞るとおしゃれにまとまります。
デイジー
4月頃に最盛期を迎えるデイジー。
12月下旬から5月上旬と長い間、花を楽しめます。
花壇の手前や、背の高い花の周りに植えるのに最適です。
たくさん植えると、花の可愛らしさが引き立ちます。
ネモフィラ
ネモフィラは、鮮やかなブルーの花が印象的。
茨城県の「国営ひたち海浜公園」に植えられていることでご存じの方も多いでしょう。
地面に這うように成長するため、花壇の前方に植えるのに適しています。
過度な湿り気が苦手なので、やや乾燥気味に育てるのがポイントです。
夏
夏は草花が大きく成長する季節。
お気に入りの花を選んだら、スペースに余裕をもたせて植えましょう。
ギュウギュウ詰めにならず、すっきりと仕上がります。
ペチュニア
ペチュニアは、夏になると鮮やかな色の花を咲かせます。
品種の数が多いので、花壇のイメージやテーマカラーに合わせて選びましょう。
ガーデニング初心者には、特に丈夫な「スーパーチュニア ビスタ」がおすすめ。
通常のペチュニアよりも暑さや雨に強く、育てやすい品種です。
サルビア
稲の穂を連想させる形の花が特徴的なサルビア。
鮮やかな赤や紫といった、燃えるような色合いが印象的です。
暑さに強いため、夏から秋頃にかけての花壇に向いています。
調味料として使う「セージ」や薬用など、さまざまな品種があります。
秋
夏を越すと、激しい雨風や虫の影響で花壇が乱れがちになります。
秋に美しく咲く花を選んで、復活させましょう。
センニチコウ
小さいボールのような丸い花が可愛らしいセンニチコウ。
暑さと乾燥に強いのが嬉しいポイントです。
乾いても色褪せにくいので、たくさん咲いたらドライフラワーとして楽しむのもおすすめ。
長い期間花が咲くので、お手入れが楽なのも魅力です。
ダリア
キク科のダリアは、ボリュームのある大きな花から可憐な小さいタイプまで個性豊かに揃っています。
育て方は球根と種の2種類があり、どちらも育てやすいのが自慢です。
咲き方と色のバリエーションが豊富なので、花壇のテイストを固めてから選んでくださいね。
冬
冬になると草花の成長スピードが遅くなります。
花壇が寂しくならないように、寒さに強い花を選ぶのがコツです。
パンジー・ビオラ
冬から5月頃まで、長い間花を咲かせるパンジー・ビオラ。
存在感があるため、花壇の主役にぴったりです。
色のバリエーションが豊富なので、組み合わせによって印象が大きく変わります。
寒い時期は成長スピードが遅くなるため、株同士の間を詰めて植えるのがポイント。冬の間も花壇が寂しく見えません。
ガーデンシクラメン
ガーデンシクラメンは、部屋の中で育てる通常のシクラメンを品種改良したもの。
寒さに強く、秋から春にかけて長い間楽しめます。
背が低いので、花壇の手前に植えるのがおすすめです。
コツを押さえておしゃれな花壇を作ろう
一見難しいイメージがある花壇作り。
コツさえ押さえれば、初心者でも簡単におしゃれな花壇を作れます。
なるべくお手入れが楽になるよう工夫すると、ベストな状態をキープできます。
まずは理想の花壇をイメージするところから始めてみてくださいね。