内山章一は、日本を代表する光源デザイナーのひとり。
グレアのない照明器具を追求し、「照明デザインのスペシャリスト」とも呼ばれています。
この記事では、内山章一の生い立ちや実績、代表作について詳しくご紹介します。
目次
照明デザインのスペシャリスト内山章一
1947年東京に生まれ育った内山章一。
日本のデザイナーであり、眩しさを感じない快適な間接光をもたらす照明器具を数多く手掛けました。
光源の特性を完全に把握して作り上げた、質の高い光を実現。
「照明デザインのスペシャリスト」とも呼ばれ、ドイツの「iF賞」や日本の「グッドデザイン賞」など、多数の名誉ある賞を獲得しています。
2007年にはデンマークの照明メーカー「ルイス・ポールセン」のペンダントライト「エニグマ 825」により、3度目となるiF賞が授与されました。
上質な光をもたらす機能的なデザイン
内山章一の作品の特徴として、機能的かつシンプルなフォルムが挙げられます。
これは優しい間接光を、より魅力的に扱うためのデザイン。
彼自身も作品のテーマに「壁面や天井の照らしかたで明るさの強弱を生み、空間や物体をより立体的かつ自然に見せる快適な照明」を掲げています。
質の高い光を追求する
内山章一は1972年から1977年まで、照明や家具を製造および販売する日本のメーカー「ヤマギワ」に勤務。
1977年に「内山章一デザイン事務所」を立ち上げます。
その後、やわらかい間接光の効果を発揮するためのデザインを追求しました。
彼は見た目の美しさだけでなく光の強さや色、影に対しても入念なチェックをおこないます。
一切の妥協を許さないデザインプロセスにより、機能美を実現しているのです。
代表作はエニグマ425ペンダントライト
「エニグマ」は2003年に誕生し、ルイス・ポールセンによって生産されているペンダントライトです。
先行販売がおこなわれたデンマークでも「新しいクラシック」として高く評価され、内山章一の代表作となりました。
細いワイヤーを使い、4枚のアクリルシェードが空中に浮いているようなデザインが印象的。
カラーはブラック・ホワイトの2色展開で、スタイリッシュな店舗空間から北欧モダンなお部屋まで、あらゆるシーンに対応できる奥深さが魅力です。
まさに照明デザイナー内山章一を象徴する人気作の一つとなっています。
代表作エニグマのコーディネートアイデア
ここからは、エニグマを実際に取り入れるときのコーディネートアイデアを3つご紹介。
レイアウトするだけで、いつもの空間がグッとモダンに仕上がります。
存在感のあるエニグマをリビングの主役に
エニグマは、リビングのインテリアの主役に最適。
彫刻を思わせるシルエットは、消灯時も絶妙な存在感を放ちます。
エニグマ以外の雑貨や小物は控えめにし、部屋全体をシンプルにまとめるコーディネートがおすすめ。
照明のデザインが一層引き立ちます。
空中に浮いているようなシェードから、やわらかな光が広がり、優雅なリラックスタイムを味わえるでしょう。
ダイニングで他の家具との組み合わせを楽しんで
エニグマをダイニングテーブルの中央に吊るしても良いでしょう。
オブジェのようなデザインは、手元に必要な光を届けるだけでなく、インテリアとしての役割も果たします。
大理石やセラミック、ガラスといったスタイリッシュな素材はもちろん、温もりある木製のテーブルとの相性も抜群。
いろいろな材質や色との組み合わせを楽しんでみてください。
シンプルなデザインのアイテムと合わせるだけで、アートな空間を演出できます。
エニグマなら和室がモダンに仕上がる
エニグマは洋室だけでなく畳を敷いた和室にも、ぴったり。
宙に浮いているように見える4枚のアクリルシェードが、美しい光と影を生みだします。
幾何学模様のファブリックパネルなどと組み合わせて、和モダンテイストにまとめるのがおすすめです。
上質な光でワンランク上のインテリアを目指そう
グレアのない照明器具を追求し続ける内山章一。
シンプルながらもこだわりを感じる作品は、上質な光を求める人に最適です。
内山章一が得意とする優しい間接光を取り入れて、特別感ある空間を演出してくださいね。