アパートってどんなもの?間取りの特徴やマンションとの違いについて解説

    共同住宅や集合住宅を指す「アパート」という言葉。

    「よく耳にするけれど、具体的にどういった建物を意味するのか分からない」という人は多いと思います。

    中でも特徴がよく似たマンションとの違いを説明するのは、なかなか難しいものです。

    この記事では、意外に知られていないアパートの特徴や、メリット・デメリットについて詳しくご紹介します。

    マンションやそのほかの建物との違いについても解説しているので、物件を選ぶときの参考にしてくださいね。

    アパートの特徴

    アパートとは、一般的に賃貸の共同住宅を意味します。

    階数は2階から3階程度と小規模であることが多く、マンションと比べるとコンパクトにまとまった印象です。

    構造上の特徴としては、木造や軽量鉄骨造、プレハブ造である場合が多いです。

    アパートのメリット・デメリット

    アパート暮らしにはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

    実際に生活することを考えると、気になるポイントも多くなりますよね。

    この章では、より詳しいアパートの特徴について解説します。

    アパート暮らしのメリット

    アパート暮らしの魅力は、さまざまな費用を安く抑えられること。

    賃貸マンションに比べると建築費が少なく済むので、家賃や駐車料金も手頃な物件が多いです。

    管理会社を置かなければならないという規定がないため、管理人を雇っていない場合も珍しくありません。そのため、管理費や共益費がかなり安く抑えられていることもあります。

    さらに建物が古くなると、家賃が下がるケースもあります。

    できるだけ住居費を減らしたい人にぴったりですね。

    通気性が良いため、カビや結露が発生しにくいこともアパートのメリット。木造の場合、風通しの良さに加えて木の温もりを感じられるのも嬉しいポイントです。

    近所の人との距離が近いのも、人によっては長所といえるでしょう。比較的小規模なコミュニティーになることが多く、ほかの住民と顔を合わせる機会がよくあります。

    そのため、こぢんまりとした雰囲気が好きな人や、ご近所付き合いが苦にならない人には向いています。

    アパート暮らしのデメリット

    アパート暮らしにはデメリットもあります。

    住居費が抑えられる反面、管理人や管理会社を置いていないことにより、清掃が行き届かないケースも。そのため、ゴミ出しなどのルールを守るには、住民全体のモラルが必要になります。

    また遮音性が低いのもデメリットの一つ。上下階に振動が伝わりやすいため、近隣住民による騒音に悩まされる場合もあるでしょう。

    反対に自身の生活音に対して、苦情を言われてしまう可能性もあります。

    木造アパートの場合、通気性が良い反面、冷暖房が効きにくいという欠点もあります。

    また、一般的なマンションと比べると、防火性や防犯性に劣ります。

    防犯カメラやオートロック等の設備がない物件も多いため、不安な場合は自身での対策が必要です。

    古いマンションと新しいアパートを比較すると、そこまで設備に差がないことも。最近では環境がグレードアップしている物件もあるので、条件を絞って調べてみてくださいね。

    アパートとマンションの違い

    アパートとの区別が難しいのが「マンション」です。

    そもそも英語の「mansion」は、大邸宅や館を意味する言葉であり、私たちがイメージする集合住宅とは異なります。

    曖昧な外来語が広まったことにより、一般的な共同住宅に使われるようになったのです。この章では、アパートとマンションの定義や違いについて詳しく解説します。

    アパートとマンションに明確な規定はない

    結論から言えば、アパートとマンションを区別する明確な定義はありません。

    どんな不動産なのかを記載した「不動産登記簿謄本」にも、アパートやマンションといった区分の明記はないのです。

    構造や規模の違いで区別されるのが一般的ですが、不動産会社によって使い分けが異なるケースも珍しくありません。

    一般的なマンションの特徴

    一般的に認識されているマンションの特徴としては、階数に制限がないことが挙げられます。

    アパートに比べて規模が大きく、豪華な建物が多いです。

    また「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」「鉄骨鉄筋コンクリート造」といった構造であることが大半です。

    マンションであっても「~アパート」と呼んだり、木造で2階建てのアパートでも「~マンション」と名付けられたりしている場合もあるので、あまり名前にとらわれないようにしましょう。

    マンション暮らしのメリット

    マンション
    Photo by Jimmy Chang on Unsplash

    マンションは一般的に「鉄筋コンクリート造」や「鉄骨鉄筋コンクリート造」が多く、耐震性や耐火性に優れています。

    また、遮音性が高いのも嬉しいポイント。生活音が漏れにくいため、音を気にせず静かに暮らすことができます。

    そのため「プライバシーを優先したい」「ご近所付き合いが苦手」という人にもおすすめです。

    また、セキュリティー対策が整っているのも魅力的。防犯カメラやオートロック、ダブルロックを採用しているマンションが多く、安心して暮らすことができます。

    マンション暮らしのデメリット

    マンション
    Photo by katie manning on Unsplash

    マンションのデメリットは費用面です。

    アパートと比較すると、家賃や駐車場料金が高い傾向があります。

    建築工事にコストが掛かっていますし、エレベーターや管理人付きの場合が多いため、管理費・共益費がかかりやすくなります。

    また、構造上気密性が高いため、結露しやすいという欠点も。

    最近では住人同士の挨拶や付き合いが減ってきており、「どんな人が住んでいるか分からなくて不安」と感じる人もいるでしょう。

    アパートによく使われるその他の名称

    その他にも「ハイツ」や「コーポ」など、よく使われる名称があります。

    アパートやマンションと同様、物件名は建物の種類に関係なく付けることが可能です。

    語感の良さや外観のイメージ、借り手・買い手に対する印象アップを目的に決められているケースもあります。

    物件を選ぶときは名前だけで判断せず、実際に目で見て確かめることが大切です。

    建物の名称の例

    ハイツ/コーポ/ホーム/ハウス/レジデンス/メゾン/カーサ/パレス/シャトー

    設計の自由度を求めるなら注文住宅がおすすめ

    「できるだけ自由にのびのび暮らしたい」という人は、注文住宅で家を建てるのがおすすめです。

    アパート・マンションのように近隣に対して生活音を気にしなくて良いので、小さい子供がいる家庭にも最適です。

    ペットを飼ったり、ガーデニングを楽しんだりと、自由度が高い暮らしをしやすいのも嬉しいポイント!

    注文住宅であれば、外観やインテリアを自分の思い通りに設計することができます。こだわりが詰まったマイホームが欲しい人は、ぜひ検討してみてください。

    選ぶときは優先順位を明確にすることが大切

    アパートやマンションはあくまでも呼び方であり、はっきりとした規定はありません。

    どんな建物にもメリット・デメリットは存在するので、「これだけは譲れない点」「妥協できる点」を洗い出し、求める生活環境や予算を明確にしておくことが大切です。

    それぞれの建物の特徴を知り、自身のライフスタイルに合った物件を選んでくださいね。