「引っ越しは荷物さえ運び出せばOK」だったら、とてもラクですよね。
しかし実際には、役所への手続きや現在の住居・駐車場の解約手続きなど、やるべきことがたくさんあります。
まずは引っ越しの「やること」の全体像を把握して、優先順位をつけるのが大切です。
この記事では引っ越しが決まった人向けに、引っ越し決定から引っ越し後までのやること一覧と、引っ越しが少しでもラクになるポイントをご紹介します。
目次
引っ越しを決意してからやること
「家族が増えたから」「収入に変化があったから」「ライフスタイルが変わったから」など、引っ越しを考える理由はさまざまです。
しかし引っ越しは大イベントでありやることも多いため、引っ越ししようと思ってもなかなか重い腰が上がらないかもしれません。
引っ越しをしよう!と思いたったらその日が吉日。
新居が決まり、いよいよ引っ越しを決意した時点で「これだけはやってしまおう」ということがあります。
引っ越し日時を決める
まず、引っ越しの日時を決めてしまいましょう。
「◯月◯日の何時」など細かいところまで決める必要はありません。まずは「何月の月末までに」といったふうにざっくりとした日時でOKです。
そのとき、引っ越し日を新居の契約日よりあとに設定しておくと、新居の掃除や細かい荷物の運び出しを事前に済ませておけます。
引っ越し会社を決める
引っ越しのおおまかな日取りが決まったら、引っ越し会社を探します。
引っ越し会社探しには、インターネットの引っ越しサービスサイトがおすすめです。
希望の引っ越し日時や人数など条件を登録すると、該当する引っ越し会社の一覧や見積もり比較を表示してくれます。
その後、何社かピックアップして現地での見積もりを依頼しましょう。見積もりに納得できる会社を見つけたら、引っ越し日時の相談をします。
引っ越し日決定~引っ越し1週間前までにやること
引っ越し会社と引っ越し日時が決まったら、当日までは大忙しです。
やることがたくさんありますが、一つずつこなしていきましょう。
現在の住まい・駐車場の退去手続き
まずは現在の住まいや駐車場などの退去手続きをします。
退去申告の期限は大家さんや管理会社によって異なりますが、退去日の1ヵ月前までにしなくてはならない、という場合が多いです。
「1週間後に出ていきたい」と言ってもOKを出してもらうのは難しくトラブルにもなりかねないため、なるべく早めに申告を済ませておきましょう。
公共料金・通信・CATVの停止&開始日の手続き
ガス・水道・電気・インターネット・ケーブルテレビなども、解約と新居での開始手続きをしなくてはなりません。
通常であれば解約の連絡と同時に、新居での使用開始日時の手続きも済ませられます。
住所変更の各種届出(転出・転居届など)
住所変更に伴う各種届出を済ませるために、役場へ向かいましょう。
引っ越しをする人すべてが届出なくてはならない書類は、下記です。
- 転居届(新居が現在の市区町村と異なる場合は、転出届)
- マイナンバーの住所変更
- 児童手当や転園・転校関連の手続き
国民健康保険加入者や印鑑登録をしている人も、住所変更の手続きをします。
必要な手続きと準備すべき書類は人によって違います。まずは役所に電話をして、やるべきことと持っていくべき書類について確認しておくと安心です。
郵便局での転送依頼
郵便局では、転居・転送サービスを実施しています。
郵便局が準備する転居届書類を提出することで、1年間は旧住所宛に届いた荷物や書類を新住所に転送してくれます。
粗大ゴミ・不用品の処分
引っ越しのときにかならずといっていいほど出てくる、粗大ゴミや不用品。
粗大ゴミ・不用品回収業者はいつでもやってきてくれるわけでありません。
時期によっては回収まで1ヵ月待ち、といった場合もあります。
思いつく品がある人は、早めに回収依頼を出しておきましょう。
新居で使用する家具を揃える
新居の部屋のサイズによっては、家具を新調する必要があるかもしれません。
大きな家具は配送まで1ヵ月、2ヵ月待ちになる可能性もあります。
なるべく早めに購入して、配達日の予約をしておくと安心です。
こまごまとした物の荷造り
普段はあまり使わないものから順に、荷造りを済ませておくと後々ラクです。
食器類や服類も必要最低限だけ残し、ほかは梱包を済ませておきましょう。
引っ越し挨拶の手土産を準備
引っ越し先では、ご近所への挨拶まわりをするのがマナーです。
その際、手土産を一緒に渡すと好印象です。
手土産は500円~1,000円程度のもの、日用品やお茶、焼き菓子など消費・賞味期限がないものが良いでしょう。
戸建なら向かい3軒・両隣2軒・真後ろ1軒の最低6軒、集合住宅なら両隣2軒・上1軒・下1軒の計4軒にご挨拶に伺いましょう。
さらに今後お世話になるであろう町内会長さん・管理人・大家さんにも挨拶に伺っておくくことをおすすめします。
引っ越し日前日にやること
いよいよ明日は引っ越し当日。
スムーズにことが運ぶように、前日から済ませておくべきことも把握しておきましょう。
冷蔵庫の中身をなるべく減らす
引っ越し当日、冷蔵庫の中身は空っぽにして電源を切った状態で運ばれます。
冷蔵庫に入っていたものは、クーラーボックスに移して引っ越し先に持っていきます。
クーラーボックスが小さいと中身が入りきらず、食材が傷んでしまうかもしれません。
なるべく前日の夜までに、冷蔵庫の中身を減らしておきましょう。
梱包荷物のチェック
引っ越し当日、引っ越しスタッフが「この段ボールはどこに置けば良いのか」ということを確認してくれます。
一つずつ、「それはあそこの部屋」「これは2階」と指示をしていると、作業が滞ってしまうでしょう。
あらかじめ段ボールをどこに置くのか、印をつけておくとスムーズです。
印の位置は蓋部分と側面全てに記載しておくと、どこから見てもわかりやすくなります。
残りの荷物を詰める
最後まで使っていた荷物は、段ボールにひとつにまとめておきましょう。
ギリギリまで使った、ということは、新居でもすぐに使うものです。
段ボールに入れてわかりやすい印をつけておくと、新居に移動した後もどこに置いたのかがすぐにわかります。
お金の準備
引っ越し料金の支払い方法は引っ越し会社によってさまざまです。
カード支払いに対応しているところであれば良いですが、未対応の会社なら現金が必要です。
引っ越し代金は10万円を超える場合も少なくないため、当日急いで準備をしようと思っても、ATMから引き出せる上限額を超えていたり口座が空っぽだったりと、間に合わない可能性があります。
あらかじめ用意しておきましょう。
引っ越し当日~引っ越し後に早めにやること
引っ越しが無事完了したら一安心です。
しかしそれでもまだやることは残っています。
ご近所への挨拶
引っ越し後は玄関周りでバタバタと荷物の整理をすることもあるため、ご近所さんにご迷惑をかけてしまうかもしれません。
引っ越しの荷物が運び込まれスタッフも去ったら、さっそく挨拶に向かいましょう。
早めに挨拶をすませておくことで心象もよくなり、引っ越し荷物を片付けるドタバタも、ある程度は許容してもらいやすくなります。
旧居の掃除
賃貸の場合、退去の際は原状回復が原則です。
床が汚れていたり、傷がついていたりすると敷金の返却が難しくなります。
掃除をしてなるべくきれいにしておくことで、敷金がいくらか戻ってくる可能性もあがるでしょう。
転入届&住所変更漏れのチェック
引っ越し後、役所への転入届の提出が必要です。
引っ越し後、14日までに済ませておかないと罰則の対象となる場合があります。
それ以外にも、住所の変更漏れがないかあらためてチェックをしましょう。
住所変更が済んでいない手続きがあるようなら、転入届と同時かそれより早めに済ませるようにしてください。
引っ越しをもっとラクにするポイント
やることが多い引っ越しは、少しでも負担を減らしたいですよね。
そこで、引っ越しをもっとラクにするポイントについてご紹介します。
スケジュールリストを作ると便利
引っ越しはやることが多いため、つい見落としてしまうことも出てきます。
引っ越しギリギリになって発覚し、てんやわんやに……というパターンも珍しくありません。
あらかじめスケジュールリストを作って一つずつチェックをしていけば、やるべきことを見落としにくくなります。結果、やり残しやスケジュールのずれによって負担が増えることも減らせるでしょう。
最近では引っ越しスケジュール用のアプリもあるため、活用してみてはいかがでしょうか。
旧居の退去日と引っ越し当日が重ならないように
家賃の二重支払いを避けようとして、旧居の退去日と引っ越し日を同日にする人もいるようです。
しかし、そうなると引っ越し当日に荷物を運び終えたあと、再び旧居に戻って掃除や立会いをしなくてはなりません。
それが終われば再び新居に戻って、梱包の整理……とても忙しく、時間が足りないと後悔しまう可能性があります。
なるべく旧居の退去日は引っ越し日よりあとに設定するのがおすすめです。
引っ越しの荷物を慌てて片付ける必要性もなく旧居のお掃除にもゆっくり取りかかれるため、精神的にラクです。
梱包もおまかせできるプランがラク!
引っ越しでもっとも大変なのが、荷物の梱包です。
ただダンボールに詰めるだけなら良いのですが、ギリギリまで使うものは手元に残す必要があったり、すでにしまったものが引っ越し直前になって必要になり、どこにあるか探したり…。
ダンボールに囲まれた部屋で、引っ越し当日まで過ごすのもストレスです。
引っ越しサービスには、梱包をやってくれるプランもあります。梱包もおまかせできるプランなら、引っ越し当日まで普段通りの生活を送れます。
サービスのぶんだけ料金は上がってしまいますが、引っ越しの手間を省きたい人は検討してみるのも良いでしょう。
引っ越しの「やること」は事前にひと通り確認しておこう
引っ越しが決まってからはやることがたくさんあります。
混乱してついやるべきことを見落としてしまうと、直前になってストレスの多い生活を強いられることになります。
この記事を参考にやることリストを確認して、計画的に引っ越しができるようにしてくださいね。