大迫力の映像体験を自宅で楽しめると人気のホームシアター。
最近ではリーズナブルな機材が多数販売されており、誰でも気軽に映画館のような環境で映画やドラマを見ることできるようになりました。
今回はホームシアターを設置するメリットや魅力、導入方法について詳しく解説します。
ホームシアターとは?
ホームシアターとは、自宅の一室に映画館のような映像・音響設備を設置することを意味しています。
明確な定義はありませんが、通常のテレビ設備と大きく異なるポイントは、「プロジェクター」「スクリーン」「スピーカー」の3つです。
プロジェクターとスクリーンで映画館さながらの迫力ある映像を実現し、「サラウンド」と呼ばれる特殊な音響スピーカーで立体的かつ繊細な音を出力します。
ホームシアターがほしい!予算はどれぐらい?
実際にホームシアターが欲しい場合、どれくらいの予算が必要になるのでしょうか。
結論から言ってしまうと、希望する映像や音のスペックによって、数万円〜数百万円まで予算は大きく変動します。
映像を投影する設備であるプロジェクターは、格安のものであれば1万円以下でも購入可能です。
もちろんハイスペックの機種と比べると画質は落ちますが、家で映画を楽しむなら十分との意見もあります。
スクリーンは素材や設置方式によって値段が大きく変わりますが、こちらもリーズナブルな商品が充実しています。
また、白い壁とスペースがあればスクリーンが不要な場合もあるので、こちらも間取りや部屋の広さに応じて購入を検討しましょう。
スピーカーは商品によって値段幅がかなり大きく変わるのが特徴。
スピーカーの個数を多くすればするほど値段も上がっていきます。
コストを抑えたタイプだと、セットでも1万円以下で購入可能です。
また、お手軽に楽しみたい人は3〜5万円以下でも導入可能。
もう少し性能をあげたい人は、20〜30万円程度で十分ハイスペックな環境が手に入ります。
さらに高価な設備や専用部屋などを施工すると、500万円以上かかる場合もあります。
ホームシアターはセットで買うのがおすすめ
「ホームシアターには憧れるけど、予算はできる限り抑えたい…」そんな人は、各メーカーから販売されているセット商品を買うのがおすすめです。
ホームシアターセットは導入が非常に簡単であり、導入しただけで性能を発揮できるようにデザインされています。
どのメーカーもエントリーモデルには力を入れている場合が多く、別々に購入して組む場合よりも性能面・コスト面で特になる場合が多いです。
特にスピーカーは、同メーカー・同機種で揃えたほうが本来の性能を発揮しやすく、機種の比較も容易になります。
知識がない場合は一から全部揃えようとせずに、セット商品を購入するのもおすすめの選択肢と言えるでしょう。
ホームシアターの魅力は?
自宅にホームシアターを導入することで、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。
趣味で映画館に行く場合と比較したホームシアターの魅力を紹介します。
周りの目を気にせずに映画鑑賞できる
誰にも邪魔されないプライベートな空間こそが、ホームシアターを導入する大きなメリットの一つ!
周囲の目やほかの観客を気にすることなく、好きなタイミングで好きなだけ映画を鑑賞できます。
寝転がって存分にくつろぎながら鑑賞するのも良いですし、好きなお菓子やジュースを用意してパーティー気分で楽しむも良し。
友人や家族と会話をしながら楽しめるなど、自由度の高い映画鑑賞が可能になります。
映画館ではなかなか見られない!古い映画も大画面で楽しめる
映画館で上映しているのは基本的に最新の映画のみ。
これを上映期間中に見に行かなければなりませんが、ホームシアターならいつでも映画を楽しむことができます。
レンタルできる映画やドラマ、昔の映画なども大迫力の画面で鑑賞することが可能。
映画館と違って好きなときに見れるので、普段のスケジュールに縛られず自由に楽しめるのがメリットです。
最近は月額1,000円程度で楽しめる動画配信サービスも増えているので、豊富な選択肢の中からお気に入りの映画やドラマを選択できるのも嬉しいポイントです。
映画館への交通費や飲食代を節約できる
映画鑑賞は、交通費・チケット代・飲食代など、意外にお金がかかる趣味ともいえます。
ホームシアターであればこれら費用を節約できるうえ、帰宅後すぐに映画を鑑賞することができます。
自分の好きなタイミングで見れるので、上映時間に合わせて予定を組む必要もありません。
移動の手間もないので、お金と時間の両方を節約できます。
ホームシアターは一見贅沢な趣味と思われがちですが、節約費用を考えると家庭によってはコスパの良い趣味になることもあります。
映画だけじゃない!ゲームや音楽も楽しめる
ホームシアターで楽しめるのは映画だけではありません。
ゲーム機と接続すれば大画面で大作ゲームを遊べますし、PC・スマホと接続すればYouTubeや動画配信サービスも見放題になります。
チューナーと接続すればテレビにもなるので、大画面でスポーツ観戦や音楽ライブも視聴可能に。
接続する機器を工夫すれば、どんな映像も大画面で楽しめるのが魅力です。
ホームシアターを作るのに必要なアイテム
自宅にホームシアターを導入するには、いくつかの設備を購入する必要があります。
今回はその中でも特に重要な4つのアイテムを紹介します。
手軽に投影できる「プロジェクター」と「スクリーン」
映像を投影するプロジェクターは、ホームシアターには欠かせない必須アイテムの一つです。
スクリーンは白い壁があれば必要ない場合もありますが、綺麗に投影したい場合は購入しておくのがおすすめです。
迫力を楽しみたいなら、最低でも80インチ以上を投影可能なプロジェクターを選びましょう。
60インチでも通常のテレビよりは大きな画面ですが、インパクトの面ではやはり中途半端になります。
100〜200インチ以上のサイズを投影できる高性能プロジェクターであれば、迫力は文句なしのトップクラス!
インチ数で比較するとテレビよりもコスパが良くなるというメリットもあります。
壁掛けできる大画面の「テレビ」
多機能なテレビでホームシアターを実現したいという人は、壁掛けタイプの大型テレビを購入するのも一つの手です。
迫力や画質もプロジェクターに引けを取らず、高画質で鮮やかな映像を楽しむことができます。
プロジェクターと比較した場合のメリットは、映画だけでなくテレビ番組、ゲーム、DVDなど多岐に渡るコンテンツを視聴できることです。
プロジェクターと比べて値段が高くなりがちですが、テレビ+ホームシアター環境を両立したい人にはおすすめです。
立体感や迫力を楽しむのに欠かせない「スピーカー」
ホームシアターに欠かせない存在がスピーカーです。
一般的にホームシアターのスピーカーは、サラウンドと呼ばれる立体音響システムが主流であり、鑑賞スペースを囲むように複数のスピーカーを設置するのが特徴です。
フロントスピーカー・センタースピーカー・リアスピーカー・サブウーファー(重低音専用のスピーカー)など、設置する場所によってスピーカーの大きさや形状が大きく異なります。
多機能でコンパクトなお手軽スピーカーから、10種類以上にも及ぶ高価なスピーカーまでラインナップは非常に豊富。
スピーカーの数が増えるほど値段も上がっていくので、予算に見合ったスピーカーを購入しましょう。
臨場感を演出できる「AVアンプ」
AVアンプとは、スピーカーから音を出力するための専用機材。
配置した各スピーカーとAVアンプを接続することによって立体的な音響出力が可能になります。
こちらもメーカーによってグレードは様々なので、自分が目指す環境に合ったAVアンプを探しましょう。
ワイヤレス機能が付いているものであれば、スピーカーの配線周りをスッキリさせることができるので、細かいスペックを確認しておくのがおすすめです。
ホームシアターを作るときに考えておきたいポイント
自宅にホームシアターを作る場合、機材を購入する前に完成イメージをある程度描いておくことが重要になります。
ここからは、ホームシアター作りにおいて抑えておきたい5つのポイントを紹介します。
スクリーン画面のサイズ・種類・配置を考えよう
まず最初に考えたいのが、スクリーンサイズと設置方法です。
お部屋の大きさと投影距離に応じて最適な素材は異なるので、プロジェクターとの相性を考えてスクリーンを購入するようにしましょう。
設置方法は「常設タイプ」「収納タイプ」の2つが定番です。
- 常設タイプ
スクリーンを壁に直接設置してしまう方法で、比較的簡単に取り付けすることが可能です。 - 収納タイプ
ロールカーテンのように天井に収納することができますが、部屋の作りによっては特殊な施工を必要とする場合があり、設置コストが若干高くなります。
座る位置に合わせてスピーカーの配置を決めよう
スクリーンのタイプを決めたら、次に考えるのは座る位置。
サラウンドスピーカーは視聴する場所に応じて配置を微調整する必要があるので、ベストな視聴ポジションを定めるのがとても重要になります。
ホームシアターにする部屋が小さすぎるとスピーカーを上手く配置できず、逆に大きすぎるとスペック不足になる可能性が高くなります。
スクリーンとの距離感を考えて一番視聴しやすいベストポジションを探してみましょう。
リビングの一部をホームシアターにする?それとも専用部屋?
リビングにホームシアターを設置するか、専用のシアタールームを作るかも迷いポイントの一つです。
コストと利便性を考慮した場合は、リビングにホームシアター設備を付けるハイブリッドタイプがおすすめ。
スクリーンやスピーカーを埋め込み型にしたり、省スペースの多機能設備を購入したりすれば、リビングのインテリアを邪魔せずに手軽にホームシアターを設置できます。
壁掛けテレビとスクリーンを併用すれば、テレビとホームシアターを同時に楽しむことも可能になります。
専用シアタールームはまさに映画を観るためだけに作る趣味の部屋で、映画館さながらの本格設備を導入することができます。
最高の性能で映画を見れる反面、施工コストはかなり高くなるので、導入できるかどうかは予算と間取り次第。
映像と音に極限までこだわりたい人にはおすすめです。
プロジェクター選びは部屋のサイズに合わせて
プロジェクターは投影する画面のインチ数に応じて必要な距離が変わるため、部屋のサイズに合ったものを購入するのが鉄則。
80インチ程度で約2メートルほどの距離が必要になるので、求めるスペックと設置距離のバランスを見ながら最適なものを探しましょう。
プロジェクターとスクリーンには家具や物を置けないので、設置方法を工夫する必要もあります。
天井に設置するタイプが最も便利ですが、間取りの制約上できない場合もあるので、家具の設置場所も合わせて考えてみましょう。
ご近所さんへの配慮も忘れずに!防音対策をしよう
ホームシアターを設置するときは、合わせて防音対策にも気を配りましょう。
マンションや狭小住宅などで隣との距離が近い場合、「重低音が響かないように工夫する」「早朝・深夜の視聴は控える」「防音設備を設置する」などの対策は必須となります。
一般的に木造住宅のほうが音が漏れやすく、鉄筋住宅のほうが防音性が高いという特性があるので、賃貸や引越しのときには合わせて確認しておくと良いでしょう。
ホームシアターで楽しい映画ライフを満喫しよう
今回はホームシアターを導入するときに気を付けるべきポイントについてまとめました。
贅沢な娯楽と思われがちなホームシアターですが、コストを抑えたタイプでも十分過ぎる性能で大迫力の映像体験ができます。
予算と要望に合った環境を作れるのが最大のメリットなので、映画鑑賞が趣味の人はぜひホームシアターを検討してみてくださいね。
設置設備が多くなるので予算や間取りの制約を受けやすいですが、そのぶん普通のテレビ環境では味わえない感動の映像体験ができるのが魅力です。