空間に一つ配置するだけでオブジェのような存在感がある「PHアーティチョーク」は、シャンデリアのような華やかで美しい雰囲気と温かみのある光を醸し出します。
”光の彫刻”ともいわれ、こぼれるような柔らかい光と美しさにはうっとりと魅了されるでしょう。
今回は魅力あふれるPHアーティチョークについて紹介します。
目次
PHアーティチョークとは?

「PHアーティチョーク」は、北欧照明ブランドである「ルイス・ポールセン」が製造・販売しているペンダントライトです。
光を形づくることに長けた「ポール・ヘニングセン」が1958年にデザインし、20世紀に名を残す北欧照明といわれています。
金属で丁寧に作られた羽は一つひとつが計算して角度がつけられ、部屋に一つ設置すれば幻想的な空間を実現できるでしょう。
その名のとおり花のつぼみのような形が印象的なフォルムで、シャンデリアを思わせる華やかさがあります。
72枚の羽が織り成すグレアフリーの照明

絶妙なカーブが施された独創的な72枚の羽。
この羽は12列に6枚ずつ正確に配置され、上の羽から順に光を反射して下のシェードを照らしていき、全体が美しく発光して心地よい明かりを作り出す仕組みとなっています。
この構造により、どの角度から見てもグレア(眩しさ)のない良質な光が空間に広がります。
今もなお大部分が手作業で作られている

72枚の羽は100種類以上のパーツで構成されており、機械技術が進化している現在でも大部分が職人の手作業によって作られています。
1台の製作に合計25人もの熟練したプロが携わっているといわれ、伝統的なクラフトマンシップが引き継がれているのです。
「神は細部に宿る」と言いますが、まさにこの名作に当てはまる言葉でしょう。
こだわり抜いたディテールが多くの人を魅了する逸品です。
ゴージャスな見た目は格式高い建物にピッタリ
PHアーティチョークは繊細に作り込まれたゴージャスな見た目も一つの魅力です。
デンマークでは権威やプレスティージを表すステイタスとして、省庁や銀行、法律事務所といったさまざまな格式高い建築物で多く使われています。
その一方で住居やアパートのリビング、エントランスなど、一般的な空間でもよく馴染みます。
そのやわらかな光はどのような空間にも調和して、格別な雰囲気を生み出してくれるでしょう。
雰囲気を操るカラー展開
PHアーティチョークには多彩な色のバリエーションがあり、自分が叶えたい部屋や空間に合わせてカラーを選べます。
具体的には
- 温かみのある色の「カッパー(銅)」
- ヘアライン仕上げの「ステンレス」
- ポリッシュ仕上げの「ポリッシュステンレス」
- 光沢のある上品な「ホワイト」
などです。
近年ではマットな仕上がりの「ブラック」と、優しい色が魅力的なヘアライン加工の「真鍮」も追加され、豊富なカラー展開が用意されています。
時代の変化に合わせてトレンドを取り入れ、時を超えてなお日々進化し続けているのです。
とあるレストランのためにデザインされたPHアーティチョーク
もともとPHアーティチョークは、1958年にコペンハーゲンのレストラン「ランゲリエ・パヴィリオン」のために設計されました。
レストランでは60年以上経った現在においても、空間にインパクトを与える照明として活躍しているといわれています。
彫刻のようなデザインは存在感があるため一箇所に複数並べるのではなく、一つのPHアーティチョークの周囲にシンプルで小ぶりな照明を配置するとフォルムの美しさが際立ちます。
レストランやカフェのように、上品かつ高級感あふれる空間を実現させたい場合にぜひ参考にしてください。
PHアーティチョークの導入事例を紹介
ここでは華やかなPHアーティチョークを使ったコーディネートをいくつか紹介します。
高級感を演出したい場合や、照明でインパクトを与えたい場合にはぜひ導入を検討してみましょう。
吹き抜けの天井にアクセントとして

ホワイトで統一された壁やドア、吹き抜けの天井がある家庭では、同じくホワイトのPHアーティチョークをアクセントとして合わせてみてください。
シンプルだった空間が一気に上品で華やかな雰囲気に変わります。
下からアーティチョークを見上げれば花のつぼみのようなシルエットと柔らかな光を楽しむことができるでしょう。
木のぬくもり感じるリビングルームに

赤みのあるブラックチェリーの床材で木のぬくもりを感じるリビングルームにも、PHアーティチョークは映えるでしょう。
またホワイトの壁とグレーのソファを合わせた余白のあるモダンな雰囲気の部屋に、カッパー色(銅)のPHアーティチョークを合わせると空間によく馴染んで柔らかな印象に早変わりです。
大きな窓のあるダイニングルームで楽しむ

大きな窓のある開放的なダイニングルームに設置すると、昼は窓からの日差しでまるでオブジェのように見え、夜はPHアーティチョークからのグラデーションがかった光が窓に反射して、より魅力的な雰囲気を味わえます。
さらに窓際に木目調のテーブルと椅子を配置すれば、柔らかな光が降り注ぎロマンチックな空間で食事を楽しめるでしょう。
ベッドルームに設置して高級感を演出する

一日の終わりを迎えるベッドルームに設置すれば、高級感のある非日常的な空間へと導いてくれます。
たとえば柔らかいベビーピンクのベッドとカーテンがキュートな寝室には、アクセントとしてマットブラックのPHアーティチョークを合わせてみましょう。
クラシカルな雰囲気のベッドルームに変貌し、上品で落ち着く空間に変わります。
書斎をお洒落に演出
シンプルになりがちな書斎ですが、遊び心も取り入れたいと考えている場合には存在感抜群のPHアーティチョークがおすすめです。
たとえばステンレス素材の製品を組み合わせれば、一気にエッジの効いた空間になるでしょう。
また絵画や花瓶などの小物を飾ればアーティスティックな雰囲気を堪能できます。
PHアーティチョークでエッジの効いた大胆な空間演出をしよう
今回は、光を操るポール・ヘニングセンが生み出したPHアーティチョークの魅力について紹介しました。
カラーバリエーションも時代の変化に合わせて増えていき、叶えたい雰囲気によって多彩な色合いを楽しめます。
どの角度から見ても美しい彫刻のようなデザインで、一つあるだけでエッジの効いた大胆な空間を演出できる存在感が魅力です。
北欧照明家具を使って上質な空間と雰囲気を堪能したい人はぜひチェックしてみてください。