デザイン史に残るPH3¹/₂-2¹/₂テーブル|繊細で美しい3層構造の照明

    調和の取れた光を拡散する3層構造のシェードが魅力のPH3¹/₂-2¹/₂テーブル。

    消灯時でも美しいフォルムは、目に優しい和やかな明るさで空間を演出します。

    装飾も北欧らしさとクラシカルな雰囲気を融合させており、デザイン性が抜群です。

    この記事では、PH3¹/₂-2¹/₂テーブルの特徴と魅力を紹介します。

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルとは?

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルとは、デンマークのデザイナーであるポール・ヘニングセンのオリジナルデザインに基づいて復刻された間接照明。

    北欧照明ブランドの「Louis Poulsen(ルイス・ポールセン)」より販売され、今もなお世界中で愛されています。

    なかでも目を引くのは、装飾的なアルミ製のトップシェード。ガラスにはない安定感のある雰囲気で、製品全体に落ち着きを与えています。

    さらに乳白色の吹きガラスを使用したミドルとボトムシェードはハンドメイドで、ほかのPHシリーズと同様に繊細な拡散光を実現。やわらかい光で室内に温かみを演出します。

    精度の高いディテールによりグレアフリーを実現

    ヘニングセンは光のコントロール方法を熟考した末に、PHランプシリーズに「対数螺旋」を採用。

    自然界に存在する美しい曲線で、心地良く拡散される光を実現しました。

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルにも取り入れられた対数螺旋も、目に不快なグレアをカットし、繊細な拡散光を生み出します。

    とくに内側が白いアルミ製のトップシェードは、ガラス製のミドルとボトムシェードに光を効率よく拡散させるのも特徴。

    3つのシェードの組み合わせはディティールまで精度が高く、光源を包みながらグレアフリーで心地良い明るさを演出します。

    さらにトップのアルミ製シェードにより、上方への拡散光は控えめ。佇まいに圧迫感がなく、複数の間接照明や備え付けのダウンライトなどとうまく調和します。

    4つのカラーバリエーションで雰囲気を自在に楽しめる

    カラーバリエーション

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルはアルミ製のトップシェードを、ホワイト、レッド、イエロー、グリーンの4色で展開しているのも魅力。

    設置する部屋の雰囲気や好みに合わせて選べます。

    目を引くカラーでポップな印象も楽しめるので、ユニークなモダンさを演出することが可能です。

    なかでもナチュラルでPHシリーズ本来の印象を色濃く引き継ぐホワイトは、使い勝手が抜群。室内の幅広い配色や雰囲気に馴染むため、どんな部屋にも設置できます。

    一方でミッドセンチュリーのようなレトロなテイストが感じられるレッド、イエロー、グリーンは、原色的な印象の強さが特徴。

    圧迫感のないデザインとインパクトのある配色の相性はよく、部屋のアクセントとして活躍します。

    PHランプシリーズにおける数字の意味とは?

    PHランプの名前の意味

    PHランプシリーズは名前に数字がつけられているのが特徴です。

    一見暗号のようでわかりにくいかもしれませんが、それぞれの数字が表す意味を把握すると、名前を見ただけで各モデルのサイズ感やデザインがわかるようになります。

    まず「PH」の部分は、開発者である「Poul Henningsen(ポール・ヘニングセン)」の頭文字から作られました。

    そしてPHに続く数字たちは、それぞれがシェードのサイズを表しており、スラッシュで分けられた左側がメイン(トップ)シェード、右側がミドルとボトムシェードとなっています。

    本記事で紹介している「PH3¹/₂-2¹/₂」の場合は、「3 1/2」が示すのはメインシェード、「2 1/2」が示すのはミドルとボトムシェードです。

    そして前半の数字は直径サイズを表していて、「3 1/2」は直径330mm。

    数字を見れば直径の大まかなサイズがイメーシできるようになっています。

    各モデルが大体どの程度の大きさなのか一目でわかるため、ユニークで優秀なネーミングシステムともいえるでしょう。

    PHランプシリーズとの組み合わせが相性抜群

    PHランプのある空間

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルは、ヘニングセンの合理的でエレガントなデザインが堪能できるPHランプシリーズの1モデル。

    同じ雰囲気をもつほかのPHランプシリーズとの相性はもちろん抜群です。

    PHランプシリーズのさまざまなモデルを複数個設置すれば、室内にラグジュアリーな統一感を演出できます。

    たとえばPH3¹/₂-2¹/₂テーブルは幅330mm、高さ450mmとコンパクトで、卓上や棚の上に設置できるサイズ感です。

    これに天井から吊り下げて室内のメイン照明として使えるペンダントモデルや、床に直接立てられるフロアモデルなどを合わせると北欧らしい部屋づくりができるでしょう。

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルの導入事例を紹介

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルは、近代美と古典美の雰囲気を組み合わせた独特のデザインが特徴的です。

    多面的でさまざまな見せ方ができるため、幅広い家具やインテリアとマッチします。

    ここではいくつかのコーディネート事例を紹介しましょう。

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルと木製家具で寛ぎの空間へ

    PHランプのある棚

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルは近代的な曲線美と、どこかレトロな装飾を楽しめるデザインが魅力で、温かみのある木製家具との相性が抜群です。

    対極の存在に見えますが、実際に配置してみると木製家具の穏やかな雰囲気と、PH3¹/₂-2¹/₂テーブルの淡い拡散光や控えめな存在感がマッチします。

    たとえば木製の本棚やテーブルなどは、モダンさを兼ね備えたPH3¹/₂-2¹/₂テーブルと組み合わせることでレトロモダンな印象に早変わり。

    室内をリゾートコテージのような落ち着いた雰囲気に演出します。

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルと石製家具で落ち着いた空間へ

    Phランプのあるカウンター

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルは、ミドルとボトムシェードに吹きガラスを使用しているため、硬い質感の石製家具ともよく合います。

    どちらもどこか冷たくも爽やかな印象をもっているので、組み合わせると清潔感のある雰囲気を作れるでしょう。

    大理石のダイニングやサイドテーブル、棚などと合わせればホテル顔負けの上品な佇まいを実現できるため、ラグジュアリーな雰囲気の部屋を作りたい人にはおすすめの組み合わせです。

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルと北欧家具でモダンな統一感を

    デンマークのデザイナーが手がけているPH3¹/₂-2¹/₂テーブルは、同じく無駄のないシンプルな美しさをもつ北欧家具全般との相性が抜群です。

    控えめでありながら室内のアクセントとなる存在感をもっている両者は、非常に親和性が高いといえます。北欧らしい簡潔な美で統一された空間を作りたい人におすすめです。

    PH3¹/₂-2¹/₂テーブルで洗練された北欧空間にしよう

    今回は、シンプルなデザインのなかにユニークな色合いが楽しめるPH3¹/₂-2¹/₂テーブルを紹介しました。

    機能美を強調するフォルムと、レトロな雰囲気をもつシェードが融合しており、室内に一味変わった美しさを演出します。

    北欧らしく洗練された印象をもちつつ、次世代にも好まれる個性を備えた間接照明なので、時代を超えて楽しめる北欧空間を実現できるでしょう。