高さのある背もたれとサイドパネルが特徴的な「FH436」は、デンマーク人デザイナーのフリッツ・ヘニングセンが生み出した逸品です。
常にディテールまでこだわり、独創性を忘れない彼の才能を感じられるFH436。
今回はクラシックで上品なフォルムが魅力的のハイバックソファ・FH436について詳しく紹介します。
目次
FH436とは?
1936年に発表された「FH436」は、背もたれが約60cmもあるハイバックソファです。
座ったときに安定感があり、全身を包み込まれているかのようにゆったりとリラックスできます。
デザインを手がけたのは、独創的なフォルムで細部までこだわり抜くデンマーク人デザイナー「フリッツ・ヘニングセン」。
製造・販売しているのは、デンマークで100年以上の歴史を誇る老舗家具メーカー「カール・ハンセン&サン」です。
完璧主義であったヘニングセンの人柄や個性的な要素が組み込まれたFH436は、ありとあらゆる空間に馴染んで魅力を発揮します。
ひとたび部屋に配置すれば、一気に上品でラグジュアリーな空間に変貌するでしょう。
そんなシンプルで機能的なソファ・FH436は北欧を飛び出して、今や世界中から愛される名作家具となりました。
独創的なデザインが映えるクーペ・ソファ
別名「クーペ・ソファ」とも呼ばれているFH436。座った人を安堵させる独創的なデザインの秘訣は、全身を受け止めてくれる背もたれや、包まれている感覚を味わえるように作られたサイドパネルにあります。
背もたれとサイドパネルを同じ高さに設計することで、まるで小箱の中のような落ち着きのある空間を実現しました。
またヘニングセン特有のユニークなデザインはそれだけに留まりません。
サイドパネルの内側にはさりげないアーム、さらに本体を支える4本の脚のうち、後ろ脚には絶妙なアングルがつけられています。
ヘニングセンは機能性だけではなく、どの角度から見ても美しいプロポーションを作り出したのです。
内部のフレームやスプリングが作り出す絶妙な座り心地
2019年に発表されたFH436の復刻版は、ヘニングセンが徹底的に意識していたクラフトマンシップにこだわって製作されています。
それは外見からでは見えない部分も忠実に再現されました。
例えばFH436の内部フレームには、加工性や接着性に優れている一方で、強度があり衝撃に強いビーチ材を使用。
加えて小さなポケットスプリングによって絶妙な座り心地を実現させています。
一つひとつのスプリングが独立し、「点」によって体を支えるため体重が分散され、長時間座っていても疲れにくい点が魅力です。
空間に合わせて選べる皮革とファブリック
FH436は「皮革」と「ファブリック」の2種類から素材が選べます。
選ぶ素材によって雰囲気が異なるため、空間に合わせてコーディネートできるところも嬉しいポイントです。
例えばライトブラウンレザーのFH436を選べば、その空間は一気に高級感にあふれ大人の魅力を発揮します。
また深いグリーンが目を引くファブリック素材のFH436を部屋に配置すると、カフェのようにセンスあるおしゃれな空間を作れるでしょう。
ただしファブリックを選んでも、ソファの内側にさりげなくつけられているアームや、張地をつなぎ合わせたパイピング加工部分はレザーが用いられています。
半閉鎖的な空間によって自分と向き合える
半閉鎖的な空間を演出できるFH436は、自分と向き合う時間に最適です。
高い背もたれやサイドパネルによって少しだけ視界が狭くなるソファですので、周囲とは距離を置き自分だけの時間を堪能できます。
リラックスしたい自宅に置くのもよいですが、バーやクリニックといった落ち着いた空間がマッチする場所に配置してもよく馴染むでしょう。
ホテルやオフィスのロビーにも最適なFH436
高級感がありシックな印象を与えるFH436は、ホテルやオフィスのロビー、カフェ、美術館といった商業用の家具としても活躍します。
ハイバックに加えて背の高いサイドパネルが独創的で、配置するだけでその場所を訪れる人の目を引きます。
空間を落ち着きのあるスタイリッシュな雰囲気にしたい場合にはレザーがおすすめです。
また柔らかく優しい印象にしたい場合にはファブリック素材を選びましょう。
洗練されたおしゃれなフォルムのFH436は、フォトスポットとして来場者に提供してみても話題を集めるかもしれません。
FH436の導入事例を紹介
ここからはFH436を使ったコーディネート事例を紹介します。
FH436で洗練された空間を楽しみたい人はぜひ参考にしてください。
ペンダントライトで光を落として癒しのリビングに
2人掛けのFH436をリビングに配置すれば、一人でのんびり過ごしたり家族と座って談笑したりと幅広いシーンで活躍します。
FH436の頭上には、少し長めに垂らしたペンダントライトを設置してみましょう。
温かい光で照らされて、自分だけの特別な空間に仕上がります。
2台をL字に組み合わせて職場の作業スペースに
2台のFH436をL字に並べることで、簡易的なパーテーションの役割も果たしてくれます。
アイデアを生み出す職場の作業スペースに設置すれば、周囲の目線を遮り集中できる環境を整えられるでしょう。
おしゃれな空間での作業は思考を程よく刺激して、画期的なアイデアを生み出す原動力にもなります。
サイドテーブルやコーヒーテーブルと組み合わせる
ゆったりとくつろげるFH436に、サイドテーブルやコーヒーテーブルを組み合わせればさらに自分だけのスペースを楽しめます。
サイドテーブルを置く場合には、小ぶりな観葉植物やテーブルランプを添えてもセンスが光ります。
またFH436の前にコーヒーテーブルを設置すれば、軽食をとったり作業をしたりと行動の幅が広がるでしょう。
テーブルの色合いは、FH436の脚の色と合わせると統一感が出て洗練された空間になるためぜひご検討ください。
細部までこだわったFH436で美しい空間に仕上げよう
今回は、独創的なデザインで世界中の家具ファンを虜にしたデザイナー、フリッツ・ヘニングセンのFH436を紹介しました。
高さのある背もたれとサイドパネルが特徴的なFH436は、間違いなく主役級のハイバックソファです。
上質な座り心地に加え、内側につけられたさりげないアームによって機能性もアップしています。
空間にインパクトを与えたい場合には、ぜひヘニングセンのFH436を導入してみてください。