食卓が置かれたダイニングは、毎日の食事をしたり、友達を招いてお茶を飲んだりと、1日でも長い時間過ごす場所です。
電球の色や明るさが適切でないと、料理が美味しく見えないこともあるので、ダイニングには家具だけでなく照明選びも大切になります。
こちらの記事では、ダイニングの照明器具の選び方や人気商品を紹介します。
目次
- 1 ダイニング照明器具とは?
- 2 ダイニング照明の選ぶポイント
- 3 ダイニング照明の種類
- 4 おすすめの人気ダイニング照明5選
- 4.1 ルイスポールセン「PH5」
- 4.2 ルイスポールセン「PHスノーボール」
- 4.3 ルイスポールセン「VL45ラジオハウスペンダント」
- 4.4 FLOS「アイシーライツ」
- 4.5 FLOS「グローボール」
- 4.6 LE KLINT「ブーケ」
- 4.7 LE KLINT「サイナスライン」
- 4.8 LE KLINT「スノードロップ」
- 4.9 LE KLINT「ラメラ」
- 4.10 フリッツ・ハンセン「カラヴァッジオ」
- 4.11 アルテック「手榴弾」
- 4.12 GUBIの照明
- 4.13 ハーマンミラー「バブルランプ」
- 4.14 DCWエディションの照明
- 4.15 カールハンセン&サンの照明
- 4.16 MADE BY HAND「ワークショップランプ」
- 5 食卓の雰囲気はダイニング照明でつくる
ダイニング照明器具とは?
ダイニングは、食事をするだけでなく、勉強や仕事をするなど、さまざまな過ごし方ができる場所です。
ライフスタイルや過ごし方によって、適切な照明器具の種類やデザイン、電球の色などが異なります。
キッチンやリビングの雰囲気に合わせて最適な照明を選びましょう。
ダイニング照明の選ぶポイント
ダイニングの照明を選ぶときは、ダイニングの中でも大きな場所を占めるダイニングテーブルを中心にして考えていくのが一般的です。
こちらの章では、ダイニングの広さや天井の高さ、ダイニングテーブルの形などをふまえて、ダイニングの照明器具を選ぶポイントを紹介します。
ダイニング空間の広さと天井の高さ
照明器具を選ぶときは、空間の広さと天井の高さなどが影響します。
照明器具の明るさには以下の2種類あります。
- LEDの照明器具の「lm(ルーメン)」
- 白熱電球や蛍光灯などの「W(ワット)」
一般的に、以下の広さに対しての明るさの目安は以下の通りです。
8畳 | 10畳 | 12畳 |
---|---|---|
約3300lm〜4300lm | 約3900lm〜4900lm | 約4500lm〜5500lm |
240W〜320W | 300W〜400W | 400W〜500W |
これらはあくまで目安で、年齢が上がると目が見えにくくなるため、高齢者がいる家庭では、より明るい照明を選ぶと良いでしょう。
ダイニングで照明器具を取り付ける高さは、ダイニングテーブルから大体60〜80cmの高さが理想とされますが、小さいペンダントライトを複数取り付ける場合は、50cm程度の高さでも良いと言われます。
ペンダントライトのサイズや明るさなどを見て、コードの長さも調整すると良いでしょう。
ダイニングテーブルの形とサイズ
ダイニングテーブルの形やサイズは、照明器具の種類や大きさに影響します。
例えば、小さいテーブルに照明器具を合わせるなら、テーブルの中央に小さな照明器具をひとつ取りつければ十分ですが、テーブルが大きい場合は、照明器具も大きい方が全体を照らしやすくなります。
長方形のテーブルであれば、テーブルの長さに合わせていくつかの照明器具をテーブルの長さに沿って取りつけるのがおすすめ。
照明器具のシェードが直径10~20cm程度のペンダントライトであれば、約1m20cmの4人がけのテーブルにふたつ取りつけるときれいに見えると言われます。
反対に、小さなテーブルに大きなシェードの照明器具をつけるコーディネートもあり、十分な明るさが確保できる照明であれば、サイズは好みやセンスで決めると良いでしょう。
照らし方と電球の色で雰囲気は変わる
ダイニングは、照明器具のデザインや大きさだけでなく、光の照らし方や電球の色でも雰囲気が変わります。
ダイニングに取りつけられることが多いペンダントライトは、照明器具のカサが不透明だと天井が暗くなりますが、その分、ライトの下の照らされた部分はより強い光があたり、シックな雰囲気を醸し出します。
ペンダントライトは、コードを短くして広い範囲を照らして明るい雰囲気にしたり、長くしてより狭い範囲を照らしたりすることも可能です。
ダイニング全体を照らしたいときは、ペンダントライトの代わりに部屋全体をまんべんなく照らすシーリングライトやスポットライトを複数を取りつけても良いでしょう。
電球の色には主に3つあります。
- 電球色
電球色はリラックスできる温かいオレンジ色で、料理にツヤを出して温かく見せてくれる色とも言われます。 - 昼白色
電球色では暗いと思ったら、太陽の明るさに一番近いと言われる自然な明るさの昼白色でも良いでしょう。 - 昼光色
青白い昼光色は温度が低く感じられ、野菜が新鮮に見えると言われます。
キッチンとのバランスも重要
オープンキッチンなど、キッチンが見えるダイニングでは、キッチンのインテリアに合った照明を選びましょう。
キッチンと照明器具の種類は違っても、カラーや質感、テイスト、素材など、共通点のある照明器具を合わせると、空間全体の統一感をとることができます。
また、ダイニングがリビングにつながっている場合も、キッチンと同様に、全体の統一感を考えて照明器具を選びましょう。
ダイニング照明の種類
ダイニングには、ダイニングテーブルを明るく照らすペンダントライトがポピュラーですが、好みや使い方、部屋の広さ、天井の高さなどを見て、どんな照明器具が合うか検討すると良いでしょう。
こちらの章では、ダイニングに適したペンダントライト、シーリングライト、フロアライトを紹介します。
ペンダントライト
天井からコードやチェーンで吊るすタイプのペンダントライトは、ダイニングで最もポピュラーな照明器具と言えます。
いろいろな種類のペンダントライトがあるので、シックな食卓にもアットホームな温かい雰囲気にすることもできます。
大きな1灯のペンダントライトを使えばシンプルに、小さいペンダントライトを数灯つければ長方形のテーブルでも全体が均一に明るくなります。
また、同じ形でもコードの長さを変えたり、シェードの形や大きさを変えたりと、遊び心のあるインテリアにすることもできます。
コードが長いとシェードの下の狭い範囲をより明るく照らせますが、ほかの部分は暗くなり、ダウンライトやフロアライトなどの補助照明が必要になることも。
スポットライト
舞台の一点を照らす照明としてつくられたのがスポットライト。
棚や飾ってある絵画などにライトを当てたり、テレビの裏に光を当てたりすれば、空間全体の明るさをあげるだけでなく、シンプルなダイニングでもアクセントになります。
ダイニングのメイン照明に使いたければ、複数のスポットライトを取りつけると良いでしょう。
複数あれば、スポットライトを多方向に照らして、立体的な光の演出をすることもできます。
シーリングライト
天井に直接取り付けるシーリングライトは、天井から広い範囲をまんべんなく照らせるのが特徴です。
強い光を当てて陰影をつけるスポットライトなどとは異なり、ふんわりと空間全体を照らして、空間が明るく開放感のある雰囲気になります。
ダイニングの照明として人気のペンダントライトは、狭い場所につけると圧迫感を感じることもあるので、シーリングライトにすると空間を広く見せてくれる効果が期待できます。
フロアスタンドライト
床に置いて使うフロアスタンドライトは、簡単に好きな場所に移動できる照明器具です。
光源の位置が低いと、床を照らして温かい雰囲気をつくることができるので、北欧インテリアで好んで使われます。
壁や床に当てると間接照明にもなりますが、背が高いものは、ダイニングテーブルを照らして、温かい食卓を演出します。
おすすめの人気ダイニング照明5選
ダイニングでの定番の照明といえばペンダントライト。
ペンダントライトは、どんなダイニングにも合うように、さまざまなフォルムや色、素材でできていますが、こちらの章ではシンプルでも存在感を放つ人気のペンダントライトを紹介します。
他の家具が地味でシンプルでも、紹介するシェードを取りつければ、いっぺんにおしゃれな空間になるでしょう。
ルイスポールセン「PH5」
「PH5」は、1874年創業のデンマークの照明メーカー「ルイスポールセン」の商品の中でも長年愛されてきた有名デザイナー、ポール・ヘニングセンの作品です。
PH5の名前は、作者のイニシャルとメインシェードのサイズ(直径50cm)からつけられました。
反射原理によってデザインされた3枚のシェードは、照明の光が目に入ったときの不快感(グレア)を取り除き、優しい光を放ちます。
現在は10種類以上の色からシェードのほか、ミニタイプもあるので、ダイニングテーブルの大きさでシェードのサイズを選ぶことができます。
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ルイスポールセン「PHスノーボール」
「PHスノーボール」は、シンプルな見た目と柔らかい光源が印象的な照明です。
緻密に計算されたシェードの角度は、眩しさを全く感じさせない優しい光を演出。
シェードは全て両面を光沢とマットに塗り分けており、光と影の美しいコントラストを楽しめます。
洗練されたシンプルな見た目と芸術性を高いレベルで兼ね備えた、まさに工芸品のような照明です。
ルイスポールセン「VL45ラジオハウスペンダント」
「VL45ラジオハウスペンダント」は、どんな空間にも合わせやすいシンプルなデザインのダイニング照明です。
真鍮のサスペンションに乳白色の光沢ガラスを組み合わせ、全方位を優しく照らす絶妙な光を実現しています。
ガラスの開口部からは下方向を直接照らす光が放たれており、ダイニングテーブルに並ぶ料理をより彩り溢れる見た目へと変化させてくれます。
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FLOS「アイシーライツ」
「アイシーライツ」は、マイケル・アナスタシアデスがジャグリングの映像から着想を受けてデザインした、不思議なバランスが印象的な照明です。
真鍮の棒と乳白色の球体で構成されたデザインは、詩的で美しいフォルムが特徴的。
ペンダントライトだけでなく、フロアライト、ウォールライトなどのバリエーションが豊富で、それぞれ優美なデザインが人気です。
FLOS「グローボール」
「グローボール」は、デザイナーのジャスパー・モリソンがデザインしたシンプルな照明。
少しつぶれた球体が浮いているように見える形でも、存在感と安定感を感じさせます。
時代や地域を超えて、日常のあらゆるシーンで使える、普遍性を感じるデザインが魅力的です。
高度な職人技で、ガラスの表面はなめらかな風合いに仕上げられ、暖かく優しい光を提供します。
LE KLINT「ブーケ」
「ブーケ」は、花屋にあるチューリップの姿をヒントにデザインされた、優美なフォルムの照明です。
無造作に束ねられた雰囲気をデザインに活かし、1灯・3灯・5灯のラインナップがあります。
プリーツシェードで作られた美しい光の花束は、安らぎを与えてくれる空間をつくり出します。
シェードサイズは2種類あり、好みの大きさや数を選べるため、さまざまなタイプで「ブーケ」の温かい光を楽しめます。
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LE KLINT「サイナスライン」
「サイナスライン」の特徴は、彫刻のような、カーブの重なりを描くフォルムです。
1971年に発表されて以来、時代を超えて世界中で愛されています。
印象的なカーブのデザインは、波や風などの自然をモチーフにしているのではなく、数学的な関数のサインカーブをモチーフに生み出されたものです。
華やかでインパクトのあるデザインは、インテリアとしても個性的な演出をしてくれる照明です。
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LE KLINT「スノードロップ」
「スノードロップ」は春を告げるスノードロップ(マツユキソウ)の花をモチーフにデザインされた照明です。
下を向いて咲く花のようなシェードのフォルムは、デンマークで長い冬の終わりと春到来を待つ花の可憐さと強さを感じさせます。
シェードの下には、アクリル製カバーディスクが設置されるため、柔らかい光で照らします。
LE KLINT「ラメラ」
「ラメラ」とは、きのこの裏側にあるヒダをさす生物学的名称のこと。
デザイナーのタカギ&ホムスベットは、きのこの裏側にある繊細な形を照明としてデザインしました。
ペンダントライトは4種類のラインナップがあり、楕円形の形が違うタイプを一緒に吊るす、多灯吊りも楽しめます。
プリーツシェードの温かい光と影が、自然を感じさせる空間をつくり出します。
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フリッツ・ハンセン「カラヴァッジオ」
「カラヴァッジオ」は、洗練された曲線美と高級感を楽しめるペンダントランプ。
シンプルな形状のシェードは下方向に淡い光を放出し、ダイニングテーブルを優しく照らし出します。
ラインナップは控えめな配色が多く、主張しすぎない調和のとれた空間演出を可能にします。
時代を超えて愛されるタイムレスなデザインは、北欧モダンなインテリアの雰囲気にぴったり合わせることができます。
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アルテック「手榴弾」
「手榴弾」はアルヴァ・アアルトがフィンランド技術協会のプロジェクトのためにデザインした照明です。
独特なフォルムから「手榴弾」という通称がついています。
本体の下に無数の穴を開けた真鍮リングをはめ込むことにより、リングの穴から光が輪のように拡散されるという、印象的な光の演出をします。
灯りがなくとも、フォルム自体に美しさと存在感を追求した、アアルトの代表作です。
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GUBIの照明
「GUBI(グビ)」の照明は、未来感を感じさせながらもクラシックの要素も取り入れているのが特徴です。
シンプルでありながら、独特な世界観を演出するシャープなデザインは、空間に馴染みながらもアクセントとして機能します。
モダンともレトロとも取れるデザインの照明群は、世界中の公共施設でも取り入れられています。
ハーマンミラー「バブルランプ」
「バブルランプ」はハーマンミラー社で、20年間デザインディレクターだったジョージ・ネルソンがデザインした照明です。
ミッドセンチュリーの家具のある空間に似合う、繊細なデザインと幻想的な光を照らす「バブルランプ」シリーズは、多種多様な形を展開しています。
「バブルランプ」は、ニューヨーク近代美術館(MOMA)の永久保存コレクションに加わっています。
DCWエディションの照明
DCWエディションは「Gras Lamp」を復刻する権利を獲得し、2008年に創業したフランスの照明メーカー。
さらに2013年には「HereComes Sun」を復刻しました。
どちらも力強くも印象的なデザインの照明で、世界中のファンを魅了しています。
DCWエディションは新進気鋭のデザイナーとともに、「ISP」「IN THE TUBE」などの革新的なデザイン照明を生み出しています。
カールハンセン&サンの照明
カールハンセン&サンでは、1960年代後半から1970年までに、デンマークのデザイナー、クラウス・ボンデロップとトーステン・ソーラップによる3つのフォルムがラインナップされています。
いずれもシンプルで幾何学的な形が印象的で、無駄をいっさい省いたミニマムを追求したデザインが魅力です。
50年経った今でも色あせないタイムレスな照明といえるでしょう。
MADE BY HAND「ワークショップランプ」
「ワークショップランプ」はルイスポールセン社で製造されていましたが、2014年にデンマークで復刻した照明です。
職人が使う作業用照明として長く愛されてきたデザインで、機能的でシンプルなのが魅力です。
シェードに奥行きがあり、ソケットがシェード上部の奥に入るため、電球の光の眩しさを感じません。
シェードで反射した光が、手元をしっかりと照らしてくれます。
食卓の雰囲気はダイニング照明でつくる
ダイニングは、シンプルなインテリアでも、照明ひとつで暖かい雰囲気にもクールな雰囲気にもなります。
今回紹介した照明の選び方や種類などを参考にしながら、居心地の良いダイニング空間をデザインしてみてくださいね。
明るい雰囲気のダイニングにしたい場合は、ガラスなど光を通す素材や、天井に光が届くデザインを選ぶと良いでしょう。