CH23は、デンマーク家具デザインの巨匠ハンス J. ウェグナーの初期の名作といわれるダイニングチェアです。
コンパクトでベーシックなフォルムは、使う人への配慮が行き届いた、繊細なデザインが施されています。
この記事では、CH23の魅力と導入事例などを紹介していきます。
使いやすいサイズのおしゃれなダイニングチェアを探している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
CH23とは?
CH23とは、アームレストのないシンプルなデザインのダイニングチェアです。
1950年にハンス J. ウェグナーがデンマークの家具ブランド「カール・ハンセン&サン」の依頼を受けて、他4脚の椅子とともにデザインされました。
しかし、CH23は1960年代に一度廃盤になり、長らく製造されていませんでした。
その後、50年を経て当初のデザインに改良が加えられ、2017年に「カール・ハンセン&サン」で製造が再開されました。
人間工学に基づいたフォルム
CH23の特徴は、伝統的な職人技術がつくる人間工学に基づいたデザインです。
タイムレスで美しいフォルムというだけではなく、体にとって最も楽な姿勢になるよう、座り心地を重視して作られています。
耐荷重を考慮して二重に張られたペーパーコードや、安定性を確保するための後脚のわずかな傾斜など、細かい配慮を施したフォルムによって、使いやすさを向上させています。
座面と脚を一体化させたデザイン
CH23は座面と4本の脚、脚と脚の間に取り付けて強度を確保する脚貫が一体化した構造になっており、安定感と耐久性に加え、すっきりとした見た目も魅力的です。
すべてのフレームに丸みを持たせるなど、木の柔らかさを感じさせるフォルムは、卓越したクラフトマンシップによって一つひとつ製造されています。
絶妙な角度の背もたれ
CH23の背板は幅広にデザインされており、絶妙な角度の背もたれによって、体をしっかり支えてくれます。
なぜなら、1本のフレームからできた背もたれと後脚が、少しだけ後ろにカーブしたデザインになっているためです。
この椅子に座って背中に体重をかけると、背もたれは適度にしなりながらも背中を押し返してくれるため、体にとって最も楽な姿勢になります。
CH23はダイニングチェアとして、最適な座り心地を体感できます。
埋木と曲げ木技術が美しい背板
CH23の背板は、薄い板を重ねて作る成形合板の曲げ木技術で作られています。
幅が広く、体のラインに沿ったデザインの背板によって、ゆったりと背中をあずけられるのもCH23の大きな魅力です。
さらに、背板とフレームをつなぐ部分に色の違う十字形の埋木を採用しており、シンプルなデザインの中でもアクセントとして目を引きます。
また、背板はフレームに半分ほど埋まるようにはめ込まれており、背中に当たる背板とフレームの高さがほとんど変わらないことも、座りやすさにつながっています。
フラットに編まれた幅広の座面
CH23の座面はフラットに編まれたカノコ編みで、二重構造に編まれています。
この座面は同時期にデザインされたラウンジチェアのCH25と同じ編み方で、クッション性の高さが特徴です。
使用されているペーパーコードは1脚あたり135mで、熟練の職人でも張るのに1時間30分かかります。
さらに、太ももが当たるゆるやかにカーブした部分もしっかりと編み込まれ、体をずらしたり、足を組んで座ったりしても優しい肌ざわりが楽しめます。
廃盤前はYチェアよりも人気のあったCH23
ハンス J. ウェグナーがデザインした5脚の椅子の中でも、CH23は比較的シンプルなデザインだったため、1950年代に発表された当初は、現在Yチェアとして人気のCH24よりも売れていました。
しかし「前衛的すぎて売れないだろう」と評価されたCH24がアメリカで人気になると、CH24の製造が優先され、CH23は廃盤となりました。
2017年にCH23の製造再開に際して、十字形の埋木の厚みを出して強度を高めたり、現代人の身長に合わせて2cm高くしたりなど、初期の図面から再設計されました。
また、背板には環境に優しい素材であるウォールナット材が採用されるなど、耐久性やデザイン性を高めた姿に再構築されています。
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CH23の導入事例を紹介
シンプルなフォルムで、コーディネートしやすいデザインが魅力のCH23。
ここでは、CH23の導入事例を紹介します。
座り心地のよいダイニングチェアとして
人の動きが多いダイニングテーブルに収納しやすいCH23は、ダイニングチェアとして最適です。
CH23はアームレスでシンプルなデザインのため、テーブルに収まりやすく、通路を妨げません。
また、CH23は無垢材の風合いと優しい雰囲気があるため、どんなシーンにも合わせやすく、北欧インテリアやナチュラルな色合いの空間におすすめです。
天然素材で作られているため、長く使うことで、経年変化も楽しめます。
狭い場所に置ける家事や趣味の椅子として
CH23はシンプルでどんな場所にも合わせやすいため、狭い場所に置く家事や趣味の椅子として使うのもおすすめです。
例えば、リビングの隅につくったワークスペースや、ランドリールームの家事スペース、趣味で使うミシンを置くテーブルなど、ちょっと座って作業したい場所に置くと便利でおしゃれでしょう。
家事の合間のリラックスタイムに座るのにも、ちょうど良いサイズです。
ベランダやウッドデッキの椅子として
CH23はコンパクトで限られた小さな空間でも使えるため、それほど広くないベランダやウッドデッキに使う椅子としても最適です。
重量は5kgとそれほど重くないため、出し入れもしやすいのもポイントです。
お気に入りの本や雑誌、美味しいコーヒーなどを片手に、開放感のある屋外空間をゆっくり楽しみたい方に、CH23の座り心地は最適でしょう。
CH23はどんな場所にもしっくり収まる
今回は、CH23の魅力と導入事例などを紹介してきました。
CH23の魅力は、誰もが使いやすいデザインと快適な座り心地です。
どんな場所にもしっくり収まってくれる汎用性の高さもあります。
しかし、よくあるシンプルでコンパクトな椅子とは違い、精緻な設計による構造の美しさも持ち合わせているCH23。
ハンス J. ウェグナーのこだわりの詰まったCH23を取り入れれば、手軽に生活空間をセンスアップできます。
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今回紹介したCH23はもちろん、心地よい空間を彩るハイセンスなアイテムが揃っているので、気になる方はぜひ一度ラインナップをご確認ください。
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美しいフォルムと精緻な職人技が映えるこの椅子は、再び世界中で愛用されています。