「心地よい眠りとは何か」を追い求め、高品質な寝具をつくり続ける老舗「IWATA」。
快適なマットレスや寝具を探しているなら、知っておきたい高級寝具メーカーです。
ホテルや旅館でも採用されているマットレス「ラークオール」や、寝具の枠を超えて評価される「人類進化ベッド」など、新しい寝具を生み出しています。
この記事では、IWATAの歴史やこだわり、代表的なプロダクトや高品質なモノづくりについて解説していきます。
目次
IWATAとは?
IWATA(イワタ)は1830年創業の、京都にある老舗寝具メーカーです。
日本の気候風土に合った寝具を開発・販売し、寝心地にこだわり続けた製品を発表しています。
そんなモノづくりを評価され、世界に「日本のもの・こと」の素晴らしさを発信する「Jaxury Award 2022」インテリア部門で受賞した実績も。
IWATAの寝具は、さまざまなシーンで心地よい睡眠を支えています。
長い歴史を持つIWATA
IWATAは江戸時代の京都三条通りで創業し、190年以上の歴史があります。
三代目の岩田市兵衛氏が羽毛布団の研究に着手し、四代目の岩田卓三氏(元社長の父)が実用化に成功しました。
画期的だったのはオゾンを使って羽毛を殺菌する仕組みで、当時世界9カ国で特許を取得し、現在でも生産工程で使われています。
後に高品質な生地も新たに開発し、国産で洗える羽毛布団を完成させました。
睡眠へのこだわり
四代目の岩田卓三氏は、寝具素材の研究とは別に「寝具と睡眠の関係」に着目し研究を開始しました。
これまで培ってきた寝具素材の研究とは、繊維に注目するもので「よく眠れる」につながる工夫とは異なるものでした。
卓三氏は大学との共同研究を行い、人の良質な眠りには「掛け布団と敷布団の間の空間」にある空気の調整力がカギだと発見します。
サステイナブルデザイン
IWATAは「シンプル&エコロジカル」にこだわり、暮らしの中での「自然との調和」を意識したモノづくりをしています。
IWATAのマットレス「ラークオール」や掛け布団・敷布団などの寝具は、長く愛用できるよう「仕立て直し」が可能です。
また、日本の木でベッドを作るプロジェクトに参加するなど、寝具を通してサステイナブルデザインを実現しています。
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IWATAを代表するマットレス「ラークオール」
IWATAを代表するマットレス「ラークオール」は、熟練の職人によって一つ一つ仕上げるオーダーメイドでつくるマットレスです。
そのクオリティの高い製品づくりに対し、2008年にグッドデザイン賞を受賞しています。
ここでは、「ラークオール」の4つの特徴を紹介します。
特徴1:高級天然毛を贅沢に使っても蒸れない
「ラークオール」にはキャメル(ゴビ砂漠近辺のフタコブラクダ)、ヤク(モンゴル奥地など山岳地帯に生息)などの天然毛を贅沢に使用してつくられます。
ラクダの毛は中心に穴が沢山開いているため、保温力・湿気の吸湿力・発散力が高まります。
また、寒冷地にいるヤクの毛は、保温性・通気性が非常に高い素材です。
他にもホースやカシミヤの天然毛を使用し、それらを巧みに重ねることで、四季を通して快適な寝心地を実現しています。
特徴2:職人技によってオーダーメイドでつくる
「ラークオール」をつくる際には、認証を受けた専門家がじっくりカウンセリングを行います。
使う人の睡眠環境や好みに合わせて、オーダーメイドで仕様を設計した後、熟練の技を持つ職人がていねいに仕上げます。
定番サイズ以外にも、希望したサイズにすることも可能です。
特徴3:寝返りを打ちやすい構造で暖かい
「ラークオール」は一般的なマットレスにある鋼線スプリングを使わない、天然毛を使った積層構造のマットレスです。
天然毛を上下に配し、中心部にはポリエステル製の芯材を組み合わせる構造により、振動や横揺れがありません。
そのため寝る姿勢が安定し、寝返りが打ちやすくなります。
また、金属製のスプリングに伴う冷気がないため、暖かさも獲得できます。
特徴4:クッション性はスタンダードタイプとソフトタイプの2種類
寝心地を自分の好みに合わせられる「ラークオール」。
寝返りのしやすい固めのスタンダードタイプと、やわらかめのソフトタイプから選べます。
どちらのタイプも、天然毛の積層構造によって寝姿勢で圧迫感や痛みを感じることなく、快適な眠りを楽しめます。
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未来を見据えたIWATAのプロダクト
ここでは、IWATAが生み出すこだわりの寝具や、未来志向の取り組みについて紹介します。
KAGUYA KOKOCHI
IWATAでは循環型のモノづくりを目指すプロジェクトの一環として、3〜5年の育成期間で製材できる竹に注目した取り組みに参加しています。
竹を使ってデザインされたベッドフレーム「KAGUYA KOKOCHI」は、岡山県産の孟宗竹を採用しています。
竹のしなりを活かした弾力性のある寝心地と、木材よりも高い抗菌性や調湿性が特徴です。
モダンなフォルムのベッドフレームは、どんなスタイリングの部屋にも合わせやすいデザインです。
ontoko
IWATAは「日本の木でベッドを作るプロジェクト」にも参加し、建築用材に使えない天然木材を使ったベッドフレームをデザインしています。
ベッドフレーム「ontoko」は、環境負荷を極力抑えて伐採された北海道産カバ材と四万十産ヒノキを使用し、2015年にウッドデザイン賞を受賞しました。
「ontoko」はスノコタイプと畳タイプがあり、好みの寝心地が選べます。
shitone
麻パッドshitone (しとね)は、30年以上のロングセラーの敷きパッドです。
京都の高級旅館でも採用されています。
shitoneは表裏の生地だけでなく中綿まで麻を使用することで、夏の寝苦しさの原因である背中の汗を吸収・発散して、快適な眠りを守ってくれます。
さらに、自宅の洗濯機で丸洗いできるため、衛生的に使えるのが魅力です。
IWATAの新しい挑戦「人類進化ベッド」
「寝具と睡眠の関係」の研究を進めてきたIWATAが、2016年に京都大学総合博物館で発表した「人類進化ベッド」。
注目を集めたこのベッドは、耐久性や安全性を改善し、製品化されました。
チンパンジーの研究者との出会いから始まったこのプロジェクトによって、チンパンジーが木の枝でつくるベッドを再現し、人類の祖先が寝ていたと推測される睡眠環境をつくり出しました。
楕円形の「人類進化ベッド」は、手足を動かすと少し揺れる「ゆりかご」のような構造で、包み込まれるような寝心地が特徴です。
「人類進化ベッド」は、2016年に京都デザイン賞、2017年にグッドデザイン賞、2018年にIDEA賞を受賞しました。
今でも海外の雑誌に取り上げられ、注目されています。
IWATAの寝具は心地よい眠りを約束してくれる
ここまで、IWATAの歴史やこだわり、代表的なプロダクトや高品質なモノづくりについて解説してきました。
IWATAは老舗の立場に甘えず、新たなモノづくりを通して「寝具と睡眠の関係」を追求し、発表し続けています。
眠りへのこだわりを持つIWATAの寝具は、心地よい睡眠を約束してくれるでしょう。
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これらの研究成果の集大成として、IWATAのマットレス「ラークオール」が開発されました。