デザイナーズ家具は、インテリアコーディネートに一度は取り入れてみたい憧れの存在です。
高いデザイン性と唯一無二の存在感があり、ひとつ置くだけでも空間のグレードがアップします。
日本でも北欧スタイルのインテリアが人気を集めているため、北欧で生み出された名作家具や有名デザイナーの名前を知っている人も増えているでしょう。
今回は、デザイナーズ家具の魅力と、巨匠と呼ばれるデザイナーや建築家について詳しく解説します。
目次
デザイナーズ家具とは
デザイナーズ家具とは、デザイナーの個性や創造性が発揮された家具のことです。
名作といわれるデザイナーズ家具は1920〜60年代頃に生み出され、伝統的な技術に加え、モダニズムを体現したデザインも多く発表されました。
木材加工技術の向上で実現したデザインや、スチールなどの新しい軽量素材など、さまざまなタイプの家具があります。
デザイナーズ家具の特徴
デザイナーズ家具は一般的な家具と比べて形や色、素材にこだわりが詰まっているのが特徴です。
ひと目で誰がデザインしたのかが分かるほど、インパクトのあるデザインが多くあります。
しかし実際に使ってみると機能性にも優れており、これまで世界中で多くの人に愛されてきたことがわかります。
長く愛用できる品質の高さ
デザイナーズ家具は職人が作り出す高品質・高性能の家具のため、そのぶん値段が高めです。
しかし製造工程が綿密に設計されており、熟練職人の精巧な加工技術によって、耐久性を実現しています。
空間を圧倒するデザイン性が魅力
有名デザイナーが生み出す家具のフォルムは、独創性にあふれています。
誰にもマネできないデザインを、日常生活に取り入れられるのがデザイナーズ家具の魅力です。
独特なコンセプトで設計された家具は、量産される家具と比べて、使うたびに特別感を得られるでしょう。
デザイナーズ家具の巨匠たち
ここでは、デザイナーズ家具を生み出した「巨匠」と呼ばれる有名デザイナーや建築家を紹介します。
世界中で愛されている家具の生みの親を知ることで、デザイナーズ家具の魅力をより深く感じられるでしょう。
ジョージ・ネルソン
ジョージ・ネルソンは、ミッドセンチュリーデザインを代表するアメリカ出身のデザイナーです。
世界的有名な家具メーカー、アメリカのハーマンミラー社やスイスのヴィトラ社と契約し、多くの家具を生み出しています。
また、多くのデザイナーを発掘したディレクターでもありました。
代表作「マシュマロソファ」は丸いクッション材がいくつも並ぶ、一度見たら忘れられない独特なフォルムが魅力です。
チャールズ＆レイ・イームズ
チャールズ＆レイ・イームズ夫妻は、多くの建築を手がけた建築家・デザイナーです。
モダンファニチャーを多く発表し、今でも多くの人に愛用されています。
ハーマンミラー社から発表した「プラスチックアームシェルチェア」や「イームズラウンジチェア」は現在インテリアショップには欠かせない商品です。
ヴェルナー・パントン
ヴェルナー・パントンは、デンマークを代表する家具デザイナーです。
プラスチック素材を駆使した未来的なデザインの数々は、ミッドセンチュリーデザインに欠かせないものでした。
中でも「パントンチェア」はカラーバリエーションも多く、S字フォルムの美しいデザインが特徴です。
ハンス.J.ウェグナー
ハンス.J.ウェグナーも、デンマークを代表する家具デザイナーです。
デンマークを拠点にしながら、木材を使ったシンプルで使いやすい家具を発表し続けました。
代表作「Yチェア」は曲げ木技術で実現した背もたれと、快適な座り心地を追求したペーパーコードの座面にこだわりが詰まっています。
アルネ・ヤコブセン
アルネ・ヤコブセンはデンマーク出身のデザイナーで、デンマーク家具ブランドのフリッツ・ハンセン社とともに多くの名作チェアを生み出しました。
「セブンチェア」「アリンコチェア」など、シンプルで絶妙なバランスのデザインでありながら、スタッキングや持ち運びやすさなど機能性の高い、魅力的な椅子を多く発表しています。
エーロ・サーリネン
エーロ・サーリネンはフィンランド出身で、アメリカで活躍した建築家です。
設計した建築物の内装や家具デザインも手がけ、代表作「チューリップアームチェア」のような、曲線的で未来的なデザインを得意としました。
ル・コルビュジェ
ル・コルビュジェはスイス出身の建築家で、近代建築の三代巨匠と呼ばれています。
スイスやフランスなどで建築物を手がけ、その多くは世界遺産に登録されています。
家具デザインでは「LCシリーズ」が有名で、高級感と重量感のあるスタイリッシュなデザインが魅力の家具コレクションです。
ポール・ケアホルム
ポール・ケアホルムは、デンマーク出身の家具デザイナーです。
スチールと革や藤などの天然素材をミックスさせたデザインを多く生み出しています。
美術工芸学校で卒業制作として発表された「エレメントチェア」は、スチールに対するこだわりを感じさせる優雅なフォルムが魅力です。
フィン・ユール
フィン・ユールは、デンマーク出身の建築家・インテリアデザイナーです。
「家具の彫刻家」と呼ばれ、独特でユニークな形の家具を発表しました。
代表作の「ペリカンチェア」は、大量生産できない北欧家具職人の技術での生産だったため、復刻されたのは発表から61年後でした。
デザイナーズ家具を生み出した北欧の考え方
北欧周辺でデザイナーズ家具が生み出された背景には、文化的背景も関わっています。
ここでは多くの有名デザイナーの出身地、デンマークの暮らしや考え方について解説します。
デンマーク流「Hygge（ヒュッゲ）」
ヒュッゲとは、デンマーク語で「居心地のいい空間・時間」のことです。
日本語でいう「ほっこり・まったり」のニュアンスに近い言葉で、デンマーク人の価値観を表しています。
デンマークには幸せな日常を得るために、身の回りにある家具やモノにこだわる文化があります。
家具選びはパートナー選び
デンマーク人の家具選びは、一生をともにするパートナー選びといっても大袈裟ではありません。
一般的な家庭でも、家具選びにはこだわりを持っています。
ヒュッゲを楽しむ空間をつくることが、デンマークでは一般的であるためでしょう。
身の回りのものを大事に育てていき、愛着を持って長く使うといった意識を持つ人が多いのも特徴です。
このような背景から、機能性とデザイン性を併せもつ北欧家具が、次々と生み出されています。
【法人企業向け】北欧家具・デザイナーズ家具のおすすめのレンタルサービス
今回は、デザイナーズ家具の魅力と、巨匠と呼ばれるデザイナーや建築家について、詳しく解説しました。
デザイナーズ家具が日常の空間にあると、それだけで特別感を味わえます。
実際に使ってみると驚くほど機能的でリラックスできるため、幸せな気分を堪能できるでしょう。
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数世代にわたって愛用できることが、デザイナーズ家具が人気を集める理由でしょう。