意外と知らない?廊下の使い方とスペース活用術を伝授

    私たちが当たり前に歩いている「廊下」。

    ただこの廊下の役割について深く考えたことのある人は、それほど多くはないのではないでしょうか。

    今回は廊下の種類やおすすめの使い方、廊下のメリット・デメリットについて解説します。

    家の廊下の役割って何?

    吹き抜けのある家の廊下

    まずは廊下の基本的な情報について解説していきます。

    廊下と通路の違いは?

    「廊下」と「通路」は、非常に似通った言葉です。

    廊下とは、人が通るために存在するための通路を指す言葉だからです。

    ただ「廊下」は部屋から部屋へと移動するときに用いられる道を差し、「通路」は物や人が動くための道を指すことが多いようです。

    廊下の種類?

    廊下は一般的に「片廊下」「中廊下」「わたり廊下」の3種類に分類されます。

    1. 片廊下
      アパートなどの通り道を指す言葉としてよく使われます。オープンになっている「開放型」と、ガラスなどが入った「閉鎖型」に分けられています。
    2. 中廊下
      壁などに取り囲まれた廊下であり、天候などの影響を受けないタイプの廊下です。
    3. わたり廊下
      建物から建物へと移動するときに使われる廊下です。

    ただこれらの「廊下の種類」は、一般的に、集合住宅やある程度大型の建物に用いられるもの。

    そのため、一般的な戸建て住宅やマンションにおいて、これらの「廊下の種類」が取り上げられることはあまりないでしょう。

    一般的な家の廊下の幅は?

    廊下

    ここからは、「一般住宅の廊下」に目を移していきましょう。

    まず知っておきたいのが「廊下の幅」です。

    注文住宅の場合は廊下の広さも自在に設計することもできますし、予算に余裕があるのであれば非常に広い廊下を作ることもできます。

    ただ、一般的には「91センチ」が目安であるとされています。

    この「91センチ」は、左側(右側)の壁の中心から右側(左側)の壁の中心までの幅をいいます。

    そのため、実際の有効幅は78センチ程度となります。

    ただ車椅子を使って生活をすることを考えるのであれば、もう少し広さに余裕を持った方が良いとされています。

    KJ

    上で挙げた数字は「車いすで直線を移動するときでもギリギリになってしまう幅」であり、曲がる必要がある場合は余裕のない数字となってしまうからです。

    可能性無限大!廊下のさまざまな使い方

    一般住宅における廊下は通路としてのイメージが強いですが、それ以外にもさまざまな使い方ができます。

    ここからは廊下のおすすめ活用方法について紹介します。

    収納スペース

    収納が沢山ある廊下

    廊下に収納スペースを設けることもできます。

    階段下の余剰スペースを収納にしたり、壁面部分に小型収納を仕込んだりと、バリエーションはさまざま。

    「廊下の壁面をすべて本棚にする」など、本好きにはたまらない遊び心溢れる収納を作っている人もいます。

    作業スペース

    収納と作業スペースのある廊下

    趣味や仕事に取り組むための作業スペースとして利用するのもよいでしょう。

    ただ作業スペースとして使う場合はある程度の広さが必要になりますし、道具をどこに片付けるのかなどの工夫も必要になってきます。

    個性を表す展示スペース

    本がたくさん収納された棚のある廊下

    ギャラリーとして廊下を使うのもひとつの方法です。

    たとえば壁面に絵をかけるなどして、美術館の中を歩いているような空間を作り出すのです。

    ほかの方法とは異なり、廊下の幅が狭くても取り込めるやり方です。

    遊び心のあるデザイン-子供の遊ぶ空間に

    非常にユニークな考え方として、「廊下を子どもの遊ぶスペースにする」というものがあります。

    うんていなどを天井からとりつけて、ちょっとしたアスレチックにするのです。

    ベンチを置いてちょっとした休憩スペースに

    デスクとチェアのある廊下

    ベンチなどを置いて、休憩スペースとして使うのもひとつの方法です。

    大きな窓のあるところにベンチを置けば、そこに座って、移り変わっていく景色を楽しむこともできます。

    実際に、「吹き抜けのほぼすべてを窓面にして、階段~廊下に座ることで星空を見上げられるつくりにした」という施工例もあります。

    少しのアイデアで雰囲気の違う廊下に!インテリアのポイントを紹介

    普通に作るとなんとなくつまらない空間になりがちな廊下スペース。

    ここからは、それぞれの個性が感じられる廊下の作り方やインテリアアイデアについて紹介します。

    内容を参考に、素敵な廊下空間を演出してみてくださいね。

    アートを壁に飾る

    アートのある壁

    殺風景な廊下を華やかに彩るには、壁面に絵や写真、アートポスターなどを飾るのも効果的です。

    特に風景写真やシンプルなポスターはどのような空間にも合わせやすく、統一感のあるインテリアをつくりやすいのが特徴です。

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    植物を飾る

    インテリアスペースとして活用しやすい廊下には、観葉植物を飾るのもおすすめです。

    緑を配置することで自然的な雰囲気を演出できるため、モダン・シンプル・ナチュラル・北欧など、さまざまなインテリアスタイルとマッチします。

    また、廊下近くに収納や造作棚を配置できるスペースがある場合は、大きめのフラワーベースに、ドウダンツツジをはじめとした枝植物を生けるのもいいでしょう。

    おしゃれなアイテムと組み合わせれば、廊下空間がより引き締まります。

    天窓からの自然光を入れる

    自然光を取り入れることで、廊下は非常に明るく、またすがすがしい雰囲気になります。

    天窓を利用したり、廊下の途中に窓を入れたりするとよいでしょう。

    人工的な照明よりも自然で、四季や時間の変化を感じやすい素敵な廊下が完成します。

    デザイン性の高い照明でモダンな空間に

    廊下にある照明

    デザイン性の高い照明を置くことで、廊下の雰囲気を大きく変えることができます。

    上品な北欧ペンダントライトや間接照明を設置したり、棚型収納と組み合わせて卓上ランプを設置したりと、設置方法の自由度はとても高いです。

    「自然光を取り入れる方法」と同じく「光」からアプローチする方法ですが、自然光を取り入れる方法とは異なり、家を建てた後でも工夫できるのが魅力です。

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    長いラグを敷く

    ロゴバのラグ

    家の廊下に長いラグを敷く人は、そう多くはないかもしれません。

    しかしだからこそ、ラグを取り入れることに意味があります。

    ラグを敷くことで家の様子が大きく変わり、まるでホテルにいるかのような贅沢な空間が生まれます。

    インテリア単体としても完成度が高いのはもちろん、ラグの柄や色を工夫することで家全体の印象を変えることも可能です。

    伝統的な遊牧民族に伝わる柄やデザインを多く取り揃えた「ロゴバキリム」であれば、長いサイズや美しいデザインのラグを購入できるので、シーンに合わせて活用してみるのがおすすめです。

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    廊下のない間取りのメリットとデメリット

    このようにさまざまな「遊び方」も可能になる廊下ですが、現在では廊下を作らない(あるいは極限まで減らす)間取りも提案されるようになりました。

    これについても考えていきましょう。

    メリット

    「廊下のない間取り」の最大のメリットは、「廊下に配分する土地を、部屋に配分することができる」という点です。

    そのため部屋を広めにとることができます。

    また上記で挙げた「遊べる廊下」は施工費用が高くなる可能性もあり(※ギャラリータイプを除く)、これを省けるのも大きなメリットです。

    部屋数が少ない家や、極小の土地に建てる必要がある人にとっては一考の価値があります。

    デメリット

    ただし、廊下のない間取りの場合は部屋の中の生活音がほかの部屋に響きやすくなります。

    また、「臭い」も広がりやすくなります。

    その最たる例が「台所」です。台所で生じたさまざまな臭いが、廊下にさえぎられることなく、ほかの部屋に広がってしまいます。

    加えて、部屋から部屋へと移動するスタイルの場合はプライバシーの確保が難しくなるという問題もあります。

    KJ

    廊下のない間取りにする場合は、その前段階として、「どのように部屋を配置するか」「その部屋はどのような用途で使うか」の話し合いをしっかり行う必要が出てきます。

    廊下はただの通路じゃない!ちょっとした気分転換スペースに

    廊下からデスクが見える様子

    「廊下」は、家の中でも非常に独特な性格を持つものです。

    ただの通路として使うこともできますし、廊下自体を失くすこともできます。

    その一方、収納スペースや作業スペースとして使うこともできますし、その装飾や光の取り入れ方を工夫することで、家全体の印象を変えたり作ったりすることもできるのです。

    「自分たちにとって廊下は必要か」「必要な場合、どのような廊下を作っていきたいか」をじっくり考えてみてくださいね。