縦長マンションの不便さはリノベーションで解決!魅力・間取りの工夫・注意点を解説します

縦長マンションの間取りリノベーションイメージ

    物件探しの際、立地のよい場所が縦長の間取りだと残念に思う方もいるのではないでしょうか。

    特に角部屋でない場合は、薄暗くて窮屈に感じますよね。

    しかし、リノベーションすれば縦長マンションのデメリットが解消され、明るく開放的な空間に生まれ変わります。

    今回は、縦長マンションを活かしたリノベーションの魅力や間取りの工夫を解説します。

    縦長の間取りに不便を感じる方はそのイメージがくつがえり、検討材料になりますよ。

    縦長のマンションとは

    縦長のマンションとは、間取り全体が長方形のマンションを指します。

    縦長である背景は、1970年代に登場した「縦長LDプラン」がベースです。

    一棟の販売住戸を増やすために部屋の間口を狭くして、奥行きをもたせています。

    玄関から入ると、廊下の左右に部屋がある仕様。

    さらに、突き当りにはベランダに続く窓を設けた間取りが一般的です。

    面積が広ければLDKの隣に居室もあり、中古マンションの物件では珍しくありません。

    全体が細長いため暮らしにくさを感じますが、縦長のメリットを活かしたリノベーションなら快適な住まいが実現します。

    縦長マンションをリノベーションするメリット

    縦長の間取りを活かしたリノベーションは、以下4つのメリットが得られます。

    居住スペースが広がる

    間仕切りや廊下をなくせば、広々とした居住スペースを確保できます。

    例えば、廊下の左右に居室が1つずつ振り分けられている場合は、間仕切りをなくせば2部屋と廊下の面積分の居住スペースが生まれます。

    居住スペースが広がることで、土間やクローゼットなどライフスタイルに合わせた多様な使い方ができるでしょう。

    全体を見渡しやすくなる

    縦長マンションではキッチンが独立していたり、壁に向かっていたりなど閉鎖的である傾向です。

    しかし、対面式キッチンや縦のラインに平行に設けたアイランドキッチンなら、室内全体に目が届きやすくなります。

    子どもがいるご家庭だと安心して料理ができるでしょう。

    生活動線が確保しやすい

    縦横のラインを活かした動線は動きが単純であり、生活動線に適しています。

    縦長のラインに沿って水回りを固めれば、動線がスムーズになり家事の時短につながるでしょう。

    例えば、縦のラインに平行にキッチンを設けた場合、その側面の延長線上にランドリールームや浴室を設ければ家事が円滑に回せます。

    そのままキッチンからベランダへつなげた間取りなら、料理をしながら洗濯も干せます。

    縦のラインを意識した生活動線は、快適な暮らしにつながるでしょう。

    家具や造作家具のレイアウトがしやすい

    縦長マンションは壁の面積も広く、角部屋でなければ側面がすべて壁で覆われている間取りです。

    そのため、壁に沿った家具の配置がしやすく、壁面を利用した造作家具が作れるのがメリット。

    手前を高く、奥は低い家具の配置にすれば、縦長の奥行きを強調できます。

    また、収納スペースが確保しにくい場合は、壁面を利用した収納棚を造作すれば収納が増やせるでしょう。

    縦長マンションのデメリットをリノベーションで解決する方法

    縦長マンションにはデメリットが3点あります。

    しかし、どれもリノベーションで解決できるので心配ありません。

    物件探しで躊躇している方は参考にしてください。

    圧迫感がある

    縦長マンションは間口が狭く、角部屋でなければ側面に窓がないため閉塞感を感じる場合があります。

    解決策

    壁は白に近い色に、床はナチュラルな色合いの無垢材に変えれば圧迫感を和らげられます。

    室内に入る採光量が変わらなくても、明るく開放的な空間になるのです。

    このとき、奥行きを強調するためにフローリングの木目を玄関に対して垂直に整えるのもポイント。

    視覚効果により広く感じられるでしょう。

    室内の奥まで採光が届かない

    一面しか採光が確保できない縦長のマンションは、窓からの日差しが奥まで届きにくい傾向です。

    窓がない居室だと1日中薄暗いこともあります。

    解決策

    薄暗く感じる部屋の間仕切りをなくして室内窓やガラス戸を設ければ、柔らかい採光を確保できます。

    室内窓とは、部屋の仕切りの一角に窓を設けることです。

    壁をなくすのに抵抗がある方や、プライバシーを確保しながら採光を取り入れたい方にはおすすめ。

    リビングからの採光や通風を取り入れられるため、窓のない部屋に設置すれば効果的です。

    一方、仕切りをガラス戸に変えれば、採光はもちろん、開放感ももたらします。

    ラグジュアリーな雰囲気になるため、ホテルライクな空間になります。

    小さく仕切られた部屋が使いにくい

    縦長マンションは壁が多く、居室が細かく分かれている間取りです。

    中にはベッドを配置するだけでスペースが埋まり、不便を感じるでしょう。

    解決策

    各部屋の壁を取り払って構造のみ残した、フルリノベーションがおすすめです。

    一から間取りを考えれば無駄な空間が生まれず、家族構成に合わせた住まいが実現します。

    壁を取り払うのに躊躇する場合は、和室部分をリノベーションするだけで雰囲気が変わります。

    広い縦長のマンションの場合、LDKの隣はふすまで仕切られた和室である傾向です。

    ふすまを取り外してフローリングにすれば、広々としたリビングが仕上がります。

    押し入れスペースは造作家具で書斎を作れば、仕切られた空間を効率よく活かせます。

    縦長マンションをリノベーションする注意点

    縦長マンションは築古の場合もあり、現代の暮らしに適さない物件も多く存在します。

    それを払拭するにはリノベーションが効果的ではありますが、気をつけるべきこともあります。

    魅力的な縦長マンションを見つけた際は、以下2点を注意しましょう。

    間仕切りが取り払えない場合がある

    マンションの構造は、柱と梁で建物を支える「ラーメン構造」、壁で建物を支える「壁式構造」の2種類あります。

    ラーメン構造は、間仕切りをなくす、間取りを大きく変えるなどリノベーションの自由度が高い構造です。

    一方、壁式構造は室内に撤去できない壁が存在するため、間仕切りが壊せない場合があります。

    マンションの管理規約には、リノベーションで使用する建材や間取り変更の有無などが記載されています。

    不動産会社を通じて確認しましょう。

    エアコンの取付に注意する

    築古の縦長マンションは、「配管の穴の有無」「専用回路のコンセントの有無」に注意しましょう。

    エアコンは室内機と室外機がセットであり、外と通じる配管の穴があります。

    既存の場所に設置するなら問題ありませんが、新たに場所を設けるなら管理会社に申請し、壁に穴を開ける工事が必要です。

    また、取り付ける場所は既存の場所でも、エアコンの消費電力が大きい場合は専用のコンセントを設けなければいけません。

    築古マンションだと小さい電力にしか対応していない可能性があり、空間を広くした際にエアコンの性能が物足りないこともあるでしょう。

    消費電力が大きいエアコンを使用するなら、専用のコンセントに取り替える工事も必要です。

    リノベーションなら縦長マンションでも快適な暮らしが実現する

    間取り全体が細長く、場合によっては窓が1枚しかない縦長マンション。

    一見、暮らしにくく感じますが、間仕切りをなくしたり壁や床の色味を変えたりすれば明るく開放的な空間が実現します。

    また、縦長を活かした家事動線にすれば、時短につながるでしょう。

    TIMBER YARDは縦長マンションのリノベーションも受け付けています。

    ライフスタイルに適した間取りのご提案はもちろん、造作家具のご相談も可能です。

    リノベーションで縦長マンションのイメージを覆した、使いやすい間取りを実現してみてはいかがでしょうか。