「キッチンに窓はつけるべき?」「窓をつけたいけど失敗したくない」このようなお悩みはありませんか。
しかしキッチンに窓をつけることには、いくつものメリットがあります。
窓選びや配置のポイントを押さえておけば、快適な暮らしが実現するからです。
今回は、キッチン窓のメリットや注意点、窓の選び方などを徹底解説します。
キッチン窓で悩まれている方は検討してみてください。
キッチンに窓をつける5つのメリット
キッチンに窓をつけることには、主に5つのメリットがあります。
1:採光を取り入れられる
キッチン窓のメリットのひとつは、採光を取り入れられることです。
特にリビングから独立したキッチンの場合は、空間が薄暗くなりやすいという問題があります。
しかし窓があれば、照明がなくても自然光を確保できるため、外からの明るさによって調理時間を心地よいものにするでしょう。
採光を取り入れるメリットは以下3点です。
- 明るく清潔感があって心地よい
- 電気代を削減できる
- 食材の色が鮮やかに見えて、料理の見栄えが良くなる
キッチンに窓があるだけで心が豊かになり、さらに節約もかなうため、一石二鳥です。
2:換気ができる
キッチン窓があれば簡単に風を通せるので、効率よく換気できます。
キッチンは、換気扇を設置していても匂いや煙、熱気がこもりやすい場所です。
しかし、窓と換気扇を併用して空気の通り道を作れば、匂いや熱気をスムーズに解消できます。
キッチン窓があることで換気ができる点も、重要度が高いといえるでしょう。
3:開放感がある
キッチンに窓があれば空間が広く見えるため、開放的なキッチンが手に入ります。
キッチンはそれほど広い空間ではないにもかかわらず、モノが多くなりがちです。
大きめの窓を設置すれば部屋の外に視線が向いて、視界が開けるでしょう。
高めの位置に窓を設置すれば視界に奥行きを作れるため、心地よい空間に仕上がります。
4:景色を楽しみながら調理できる
キッチン窓があると、外の景色を楽しみながら調理ができる点も大きなメリットです。
こだわりの庭がある、眺望が良い場所に家がある場合は、目線の先に大きめな窓を取り付ければ、開放感を得られます。
キッチンに立つたびに四季を感じながら調理ができるため、創作意欲がわいて心地よい暮らしにもつながるでしょう。
5:おしゃれな空間を演出できる
窓は採光や換気の機能があるだけでなく、インテリアの役割もあります。
デザイン性のある窓や出窓を選んだり、同じ種類の窓を複数設置すれば空間のアクセントになり、おしゃれな空間を演出できます。
下記はその一例なので参考にしてください。
- ステンドグラスのような窓でエレガントに
- レトロ感のあるデザインの窓でカントリー風に
- カフェカーテンやロールスクリーンでモダンに
- 出窓を設置して植物を飾るとナチュラルテイストに
キッチンに窓をつける際の注意点
キッチン窓はメリットが多いものの、実際「窓をつけて失敗した」と後悔している方もいます。
失敗しないポイントは、設計段階で窓の役割を決めること。
役割の優先順位を決めておけば、窓のサイズや配置も決めやすくなります。
ここからは失敗しないポイントをふまえて注意点を紹介しますので、総合的に判断して検討してみてください。
日の入り方を考慮する
キッチン窓に採光を求めているならば、キッチンの向きに応じて光の入り方を確認しましょう。
日当たりがよすぎて直射日光が入れば、暑すぎて食品が傷んでしまう場合もあるため注意が必要です。
採光を取り入れたいならば、小さめの窓を並べて配置したり、ロールカーテンで採光を調節したりなど、対策を考えておきましょう。
風通りを工夫する
換気目的でキッチン窓を採用するならば、風の取り入れ方を工夫しましょう。
風がどのように流れるのかをイメージして設置計画を立てれば、換気扇と窓のW換気によってキッチンがより気持ちよくなります。
大きな窓である必要はないので、風の通り道がリビングからダイニング、キッチンに抜けるように配置するとよいでしょう。
収納の計画を立てる
キッチンに窓を設置する場合、窓の配置とキッチン収納の計画を同時に行いましょう。
「窓を設けたのに収納家具でふさぐことになった」「収納家具を置くスペースがなくなった」という失敗談が多々あるからです。
キッチンは決して広くない空間ですが、収納したいものが多くなりがちです。
窓の設置と収納の計画を同時に行えば、失敗せずに済むでしょう。
近年では、窓前につけられる吊戸棚などのアイテムもあるので検討してみてください。
周囲の環境に配慮する
大きな窓を設置する場合は、周囲の環境に目を向けましょう。
外観や外の景色、間取り重視で窓を配置したら失敗したというケースもあるからです。
例えば、隣の家と近い距離だと外からの視線が気になったり、キッチンから見える景色が良くないものだったりなどの失敗例があります。
そうなると、キッチン窓を設置したものの、1日中カーテンを閉めている場合も少なくありません。
キッチン窓におしゃれさや景色を求めるならば、窓の高さや位置、サイズなどを検討して、視線を外す工夫も必要です。
キッチン窓のサイズと配置場所は?
上記で窓の高さや位置、サイズの検討が必要だと述べました。
ここからは、キッチンのどの位置に窓を設置すればよいのか紹介していきます。
キッチンの正面
キッチンで調理する際、正面に窓があれば視界がひらけて開放感が生まれます。
特に壁付けキッチンの場合は、どうしても閉塞感がある空間になってしまいます。
開け締めしやすいキッチンの奥行きを考慮し、外からの視線をさえぎるよう少し高い位置に設置するなど工夫しましょう。
採光や換気目的であれば、大きめの窓でなくても十分です。
キッチンの背面
対面キッチンの場合であれば、キッチンの背面に窓を設けることを検討してみましょう。
背面から採光を取り入れられてキッチン全体が照らされ、明るい印象になるためです。
もし背面の壁に食器棚や家電など収納家具を設置する場合は、寸法を確認しておきましょう。
キッチンの側面
キッチン横に壁がある場合、側面に窓を設置するのもおすすめです。
キッチンの側面であればキッチン本体や収納家具の高さや配置を気にすることなく窓が設置できるからです。
キッチン窓の目的が採光や換気ならば、その効果を十分に発揮してくれます。
キッチンの天井
2階などの兼ね合いでキッチン壁の上部があいているならば、天井に窓を設置するのも良いでしょう。
柔らかい光が真上から降り注ぐため、明るくおしゃれなキッチンを演出できます。
設置のポイントは、天井の屋根の向きが北向きか東向きであることです。
南や西向きだと直射日光が入ってくるので注意しましょう。
キッチンにつける窓のタイプ
ここからはキッチンにつける窓の種類をご紹介します。
一言で窓といっても、種類や用途はさまざま。
設置場所や大きさがイメージできたら、目的に合わせた窓を選びましょう。
引き違い窓
引き違い窓とは、左右に開く一般的な窓です。
床から天井まである掃き出しタイプや、腰窓タイプといった小さい窓などがあります。
採光面が高く、どんな間取りでも扱いやすい点がメリットです。
戸建ての1階で、ある程度大きい引き違い窓を設置する場合は、デザイン性のある面格子を取り付けるなど防犯対策が必要です。
上げ下げ窓
上げ下げ窓は、上下の窓どちらにも自由に上げ下げできるタイプや、上部分は開かないタイプなど複数の種類があります。
タイプによって大きな間口がとれるため、換気や通風に効果的。
さらに見た目もおしゃれな点がメリットです。
上下窓は窓枠の種類によっても雰囲気が変わるので、好みのイメージに合わせたデザインを選びましょう。
縦すべり窓
縦すべり窓は、細長いスリット窓に用いられることが多い形状です。
ドアのように前後に開閉できる点が特徴。
引き違い窓と比べて省スペースな場所に取り入れやすいため、効果的に換気ができる点がメリットです。
横すべり窓
横すべり窓は、横軸を基準として外側に開く窓です。
窓がひさしの役割を果たすため、角度を調節すれば雨や外からの視線を遮られる点がメリットだといえるでしょう。
高い位置にも設置可能な横すべり窓は、採光や風通し目的でも窓の役割を発揮してくれます。
FIX窓
FIX窓は、開閉できない窓です。
通風や換気はできませんが、採光や景観、インテリア性を求めるのであればおすすめです。
さらに防犯性や断熱性にも優れているので、心地よいキッチンに仕上がります。
窓のあるキッチンは心と暮らしを豊かにする
キッチンに窓があれば、柔らかい光に包まれて気持ちよく料理ができます。
おしゃれな空間が実現するだけでなく、自然光による視覚や嗅覚、肌感覚の面からも機能性を発揮するキッチン窓。
設置に失敗しないポイントは、キッチン窓の目的を明確にすることです。
毎日使う場所だからこそ心と暮らしを豊かにするために、ぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。
毎日使うキッチンの利便性や快適性は、家づくりの重要なポイントのため、しっかり確認しておきましょう。