階段下を活用するなら収納がベスト?階段下収納の作り方やメリット・注意点を解説

    形が複雑であり、奥行きを感じることもある階段下。

    活用方法はさまざまありますが、収納として活用すると大変便利です。

    階段下の空間は生活に密着しているので収納する物の幅が広く、収納スペースが増えることで片付けが楽になり、快適な住み心地につながります。

    今回は、階段下収納を検討している方にとって事前準備やメリット、注意点などを紹介します。

    そもそも階段下とは

    玄関に階段がある家

    2階以上の注文住宅を建てる場合には必ず階段があるため、階段下に平均1~1.5畳の空間が発生します。

    階段がある場所によって高さに勾配があったり、奥行きがあったりなど、広さ・形状もさまざま。

    階段下が発生する場所は主に2パターン考えられます。

    階段がリビング内にある場合

    階段がリビング内にある場合は、階段下のスペースは高さがあり、容量が大きくなる特徴があります。生活導線上にあることが多いので、収納するものは生活必需品を考えるのがベスト。空間を利用してキッズスペースや作業台を設けることもできます。

    階段がリビング外にある場合

    階段が廊下などのリビングの外にある場合は、生活スペースから離れた場所に階段下の空間が存在します。したがって、シーズンオフの家電や飾り物、玄関収納などの収納に活用できます。収納以外ならばトイレを設置する家庭もあります。

    階段下収納にする事前準備

    階段下収納として活用するならば、設計時に前もって準備が必要です。

    「とりあえず収納」にして物をしまい続けると、使い勝手が悪く活用頻度が低くなることも。

    本格的なスペースを作るとなれば少しハードルが高く感じる方もいるかもしれません。

    しかし下記の事前準備3点を心得ておけば、ハードルは下がりますよ。

    何を収納するのか用途を決める

    まずは階段下のスペースに何を収納するのか用途を決めましょう。

    物を使う場所と収納する場所が近ければ、出し入れしやすいので効率よく生活できます。

    例えば階段がリビング内にあるならば、日用品のストックや書類を整理するボックスを設けると「どこにしまったかな?」と困ることもありません。

    階段下の用途を決めておけば、どんな資材やアイテムが必要か、次を決めるステップにつながりやすいでしょう。

    収納する物のグループを分ける

    収納するものが決まれば、グループ分けをしましょう。

    階段下1箇所に詰め込んだり、バラバラに置いたりすると、探す手間がかかり不便です。

    グループは「アイテムごと」「使う頻度」「大きさ」「用途」など、家族が使いやすいように整理しておくことがポイント。

    COVA

    食料のストックやシャンプー・洗剤などの日常品はすぐに取り出しやすい場所へ、ハロウィンやクリスマスなどのイベントグッズは奥へ収納すれば、取り出す際に手間がかかりません。

    収納物に合わせて形状や素材を決める

    用途やグループ分けができたら、収納する物に合わせた形状を決めていきましょう。

    階段下の天井は段差になっているため、扉をつけるのか、棚は可動式にするのか、段差を活かしてボックスを置くのかなど、用途によって収納方法が変わります。

    効率の良い収納にするためには、ある程度費用がかかることも心得ておきましょう。

    階段下収納のメリット

    階段下はさまざまな活用法があります。

    その中でも収納として利用するメリットは主に2点です。

    1. デッドスペースを有効活用できる
    2. 階段下の空間は生活動線上にあるので使いやすい

    階段下に収納を設置すれば、生活空間に収納場所を設ける必要がなくなります。

    特に狭小住宅や居住空間を広く設けたい場合は、階段下収納にすればその分他の居住スペースを確保できるでしょう。

    また、階段下の空間はリビング内外どちらであっても生活動線上にあります。

    したがって取り出しやすい場所に収納できるため、快適な暮らしにつながります。

    生活必需品だけでなく物置としても活用できるので、ご家族が多い家庭にとっても魅力的です。

    階段下収納を作るときの注意点

    階段下に収納を作るには注意点もあります。

    階段下で気になるのは「湿気」「階段の強度」「暗さ」ですが、収納するものによって後から対策できます。

    下記の注意点を参考にしながら、検討してください。

    湿気対策をする

    階段下収納を作るならば、湿気対策をしましょう。

    階段下には物を出し入れする箇所しか換気口がないため、通気が取りにくく湿気がたまりやすくなることも。

    しかし、これは階段下に限らず押入れや納戸も同じです。

    対策として、防湿性や調湿性の高い壁紙や木材を用いる、隙間があるデザイン扉などを設置するなどがあります。

    階段の強度・特徴を心得る

    階段下収納をつくるときは、階段の強度に気を配りましょう。

    階段は1日に何度も家族が利用するもの。

    収納に目が向きすぎて、階段としての機能を発揮できないのでは元も子もありません。

    階段の天井の傾斜や高低差などの特性を考慮した上で収納するものを決めます。

    COVA

    階段の強度を保ちながら収納スペースがとれるのかは、設計士と相談しましょう。

    照明の有無を考える

    奥行きのある階段下を使用するならば、照明の有無を検討しましょう。

    奥の方が暗くなっても、照明があれば探すのにも困りません。

    また、棚などは後から設置できても、配線回りは追加工事しにくいもの。

    したがってあらかじめ計画を立てておくことをおすすめします。

    階段下収納の実例

    階段下に収納を設けている実例は、家の数だけあるので多種多様で、各家庭のライフスタイルに合わせ工夫されています。

    階段下収納の使い方を何パターンか考えておくと、ライフスタイルの変化に対応できます。

    下記の実例でイメージを膨らませてみてください。

    奥行きが深い場合

    階段下にラウンジチェアを置いている家

    奥行きが深い場合は、キャスター付きの収納や引き出しタイプの収納で奥行きを活用しましょう。

    出し入れしやすく効率よく整理できて、片付けも楽になります。

    また奥行きと高さもあるならば、人が入れる空間を少し設けましょう。

    奥に収納したものが見やすく、取り出しやすくなりますよ。

    高さがない場合

    階段がリビングにある家

    階段下に高さがない場合は、ロボット掃除機の定位置や、ペットボトルの水など重くて背丈が低い物の収納にぴったりです。

    これらは必要なものにもかかわらず意外に場所をとるもの。

    収納場所は簡単に設けられて予算を圧迫することもありません。

    高さ、凹凸がある場合

    階段下に大きな空間がある家

    高さがあり、なおかつ凹凸がある場合は、ファミリークローゼットやシュークローゼット、キャンプギア、掃除用具入れなどもよいでしょう。

    これらはサイズや種類がさまざまであっても、階段下の凹凸を活かす収納ができます。

    扉をつければ凹凸も目立たず、部屋の印象をグッと引き締める効果もありますよ。

    扉が付けられない場合

    階段下に物を負いえている家

    予算の関係上扉を付けられない、リビング階段で階段下に構造物がない場合は、あえて見せる収納もおすすめです。

    お気に入りのシェルフやかごを使って、インテリア収納や本棚として活用すれば、物の管理がしやすくおしゃれ度がアップします。

    COVA

    その場合は、同じメーカーの収納ボックスや素材・色合いを統一させるのがポイントです。

    階段下収納の活かし方は無限大!ライフスタイルに合わせて検討しよう

    階段下に収納がある家

    階段下は特殊な場所なので、収納を作るのに悩む方も多いでしょう。

    しかし階段下のスペースは生活動線上にあるので物の出し入れがしやすく、片付ける習慣が身につきます。

    また、日頃の作業効率もアップするので、居心地のよさにつながります。

    階段下をライフスタイルに合わせた収納に変化させていけば、快適な住環境を保てますよ。