子どもの学習に最適!スタディースペースの魅力と設計ポイントを解説

    まだ幼い子供に勉強を教えるときは、子供部屋ではなくリビングなどの共有スペースを使ったほうが安心です。

    「幼くてやんちゃな子だからまだ目が離せない…」そんな人におすすめなのがスタディースペース。

    この記事では、スタディースペースの意味や作り方、導入するメリット、後悔しないために注意すべきことを解説します。

    スタディースペースとは?

    窓際のデスクとチェア

    スタディースペースとは、リビングなどの”共有スペースに作る勉強用の空間”のことです。

    子供部屋のように隔絶された空間ではないため、家族が常に子供の様子に気を配れるのが大きな特徴です。明確な定義はありませんが、リビング・ダイニング・吹き抜け・通路近くのスペースなどに作る場合が多め。

    幼いうちはリビング学習のほうが効率が良い場合が多く、新築物件を建てるときには候補に挙がることが多い施工パターンです。

    後悔する人が多数!子どもが大きくなったときの活用法

    学習効率を高めてくれるスタディースペースですが、考えなしに作ると後悔する可能性が高いです。

    スタディースペースが有効に働くのは、あくまでも子供が幼い期間だけ。
    成長につれて次第に共有スペースで過ごす時間は減りますし、思春期になれば子供部屋で勉強したほうが効率が良い場合もあります。

    ✓夫婦の書斎としても活用できるようにする
    将来的に別のスペースにできるように間取りを工夫する
    など、いずれ使用頻度が減ることを想定して作ると後々対応しやすくなります。

    スタディースペースを設置する3つのメリット

    スタディースペースを設置すると、子供の成長にどのような影響があるのでしょうか。

    代表的なメリットを3つ紹介します。

    集中力をつける練習になる

    集中して勉強する子供

    小さな子供は集中力が育っていないので、自主的に勉強させようと思ってもすぐにサボってしまいます。スタディースペースで勉強させることで、常に側で子供が勉強する様子を見ながら教育・指導することができます。

    また、家事やテレビ、会話などの生活音が聞こえる状況で勉強することは、雑音が聞こえやすい環境で集中力を高める練習にもなります。

    わからないところをすぐ聞ける

    一緒にタブレットを見ている親子

    勉強中にわからないことがあった場合、すぐに質問できるのもスタディースペースならではのメリット。

    幼い子供は質問・疑問がとにかく多いので、親がすぐに答えてあげられる環境が理想的です。
    子供と会話する機会が自然と増えるので、家族間のコミュニケーションを活発にする効果もあります。

    学習を習慣化できる

    ダイニング空間で勉強をする子供たち

    スタディースペースで勉強を続けていると、次第に学ぶことが習慣化されていきます。

    自然と机に向かえる環境を作れるので、勉強に対する苦手意識も付きづらくなります。

    親が家事・掃除などで日々忙しく作業している様子を近くで見れるので、「自分も勉強を頑張らなきゃ」と前向きな気持ちで取り組みやすくなるメリットもあります。

    スタディースペースにおすすめの場所

    実際にスタディースペースを作るには、どのような場所が適しているのでしょうか。

    簡易的なスペースを確保するのに適した間取りの条件を5つ紹介します。

    人の気配が気になりすぎない場所

    個室になっているスタディスペース

    人の気配を常に感じてしまうような場所はスタディースペースに適していません。

    近くに誰かいたほうが良いとはいっても、同じ空間内に人が多すぎると集中力を欠いてしまいます。コミュニケーションがとりやすく、かつ作業音や会話が気になりすぎない絶妙なポジションを探すのがコツです。

    背後や上部に人があまり通らない場所

    窓のあるスタディスペース

    人の出入りが多い通路近くや階段下などは、移動音が気になってしまい集中できなくなります。

    ちょっとした読書や作業などは問題なくできますが、長時間集中して勉強するには向きません。出入りが多いドアや廊下近くは避けて、”生活音が聞こえにくい場所”を探して設置しましょう。

    余計なものが目に入らない場所

    壁に囲まれたスタディスペース

    おもちゃやテレビ画面などの”余計なものが目に入りづらい場所”を探すのもポイントの一つ。

    大人でも油断をすると漫画・ゲーム・スマホといった娯楽に手が伸びてしまうように、子供も近くに遊び道具があれば途端に集中力を失ってしまいます。

    誘惑の少ないスタディースペースを作るには、おもちゃやテレビなどの娯楽が多い場所を避けるか、勉強中は全く見えないように収納できる仕組みを作るのがおすすめです。

    家族の目が届くような場所

    ダイニング空間にあるスタディスペース

    家族の”目が届きやすい場所に作る”ことも重要です。

    親が近くから様子を見れる状況だとサボりにくくなり、集中力が持続しやすくなります。

    移動しないと子供の様子を見にいけない場所や、家具の配置的に死角になってしまうような場所は避けましょう。万が一何かあったときでも、すぐにコミュニケーションをとれる位置が最適です。

    自然光を気持ちよく感じられる窓の近く

    窓際に面したスタディスペース

    ある程度”日当たりが良い場所をスタディースペースにすると勉強効率がアップ”します。

    暗い場所で長時間勉強すると目が疲れやすくなり、モチベーションが低下します。

    間取り的に可能であれば、日当たりの良い窓際に机と椅子を設置するのがベスト!
    外の景色を見れば気分転換にもなるし、適度に自然光を浴びることで健康を維持しやすくなります。

    スタディースペースを設置するときに気を付けたいポイント

    使い心地の良いスタディースペースを作るには、設置時に気を付けたいポイントがいくつか存在します。

    ここからは、居心地の良い空間を作るアイデアやコツについて紹介します。

    間取りの凹凸箇所を活用する

    壁の凹凸をいかしたスタディスペース

    空間を有効活用したいなら、”物件の間取りを最大限に活かしたスタディースペース”を作るのがおすすめです。

    中途半端に余ったスペースや、柱と柱の間にできた隙間などを上手に活用すれば、少ないコストで作業環境を作ることができます。

    凸凹の間に板を施工するだけで立派な簡易机の出来上がり!
    圧迫感が生まれることも少なく、すっきりとまとまったリビング空間に仕上げることができます。

    圧迫感がない高さを意識する

    天井高のあるスタディスペース

    スタディースペースを作るときは、”作業机周りの開放感を意識”しましょう。

    階段下・ロフトなどの上部に圧迫感を感じてしまう空間は、居心地の悪さと作業のしにくさで集中力が途切れやすくなります。長時間の勉強に苦痛を感じてしまう可能性もあるので、広々と作業できる視認性の良い空間を選べると良いでしょう。

    DIYも可能!使いやすい収納棚を作る

    収納棚のあるスタディスペース

    スタディースペースでの勉強を習慣化させるコツは、”机と椅子の近くに収納棚を設置すること”です。

    収納スペースが近くにあれば、帰宅後すぐに勉強道具の片付け・取り出しができるようになり、定位置で勉強することが習慣化されやすくなります。子供の背丈に合った使いやすい収納棚を作れば、勉強に加えて片付けの習慣も身に付くので一石二鳥です

    学習に関する話題に発展できそうなものを置く

    勉強机にある学習グッズ

    子供の学習意欲を高めるコツは、興味が湧きそうな学習グッズをスタディースペースの近くに置いておくことです。

    地球儀・辞書・図鑑・人体フィギュア・実験キット、昆虫標本などを置いておき、自ら専門的な分野に興味を持つキッカケを作ってあげれば、積極的に学習する習慣が身に付いていきます。

    机周りの電源コンセントを多めに設置する

    テーブルランプのあるデスク

    すでにスタディースペースの位置が決まっているなら、電源コンセントの数と位置を工夫しましょう。

    照明・パソコン・モニターなどを設置する場合、コンセントの数は多いほうが何かと便利で、机の位置に近いほうが卓上ライトなどを置きやすくなります。将来的に書斎や作業スペースとして使う場合も重宝するので、使いやすさを重視して位置を決めてみてください。

    居心地の良いスタディースペースを作ろう

    ldk空間にあるスタディスペース

    スタディースペースを上手に活用すれば、幼少期のうちから自然に学習を習慣化させることができます。

    注文住宅でおしゃれなスペースを作るのも良いし、机と椅子をDIYして空間をデザインするのも良いでしょう。どんな間取りでも工夫次第で簡単に設置できるので、興味がある人はぜひ試してみてください。