ペットOKの賃貸物件やマイホームを持っている場合、「猫と一緒に暮らしてみたい!」という夢を叶えたい人は多いでしょう。
現代では、交通事故や近隣トラブル、失踪のリスクを防止するために、都会・田舎を問わず室内飼いを推奨しています。人も猫もストレスなく暮らすには、猫の特性を理解した快適な飼育環境を作ることが大切!
この記事では、猫と一緒に快適に暮らすためのヒントや間取りの工夫ポイントを一挙に紹介します。
目次
家づくりの前にまずは猫のことを知ることが大切
猫が暮らしやすい家を作るには、まずは猫の習性をしっかりと理解しておくことが大切です。
まず最初に覚えておきたいのは、”猫は高いところが好き”だということ。
視界良好な場所から獲物を狙う習性があるので、本能的に高い場所に登りたがる癖があります。キャットウォークやツリーハウスを用意するなど、自由に動ける場所を多めに確保するのがコツです。
また、マイペースで縄張り意識が強いため、狭い場所や小さな隙間といった誰にも見られないスペースも好みます。
1日の大半を寝て過ごすことから、日向ぼっこできる場所や、快適な温度でくつろげる場所も必要になるでしょう。猫によっては寂しがり屋タイプも多いため、常に飼い主との適度な距離感を保てる間取りが理想的です。
猫の習性や安全面に配慮しよう!間取りや家具に関する11のヒント
ここからは、人と猫が暮らしやすい家を作るためのヒントを紹介していきます。家の広さや間取りに応じて、取り入れやすいものから導入していきましょう。
1:上下運動ができるキャットステップ・キャットウォーク。
- キャットウォーク
高い位置に作られた猫専用の移動スペースのこと - キャットステップ
階段のように使える上り下りできるスペースのこと
高い位置が好きな猫にとっては居心地の良いスペースであり、運動不足を解消できるアスレチックとしての役割もあります。
色や素材を工夫して設置すれば、家のインテリアを邪魔することもないので安心。市販のセットを買って設置するのも良いですし、DIYで自作することも可能です。
2:硬くて安定感のある爪とぎ柱
硬くて安定感のある爪とぎ柱は、猫のストレス発散と健康維持に効果的なアイテム!
本格派の爪とぎ柱は素材の高級感もあり、インテリアに配慮したおしゃれな作りになっています。
頑丈で長持ちしやすいものを選べば、同じ場所で繰り返し爪とぎをしてくれるので安心。家具や部屋を傷つけるリスクを最小限に抑えることができます。
3:自由に移動できる猫専用通路
部屋と部屋の間を自由に行き来できるように、猫専用の移動通路を作ってあげるのも良いでしょう。
猫は自由気ままな性格なので、その日の気分によって場所を変えられるほうがストレスが少なくなります。
扉の近くに出入り口を置くのも良いですし、キャットステップなどと組み合わせて高い位置に移動スペースを作るのも効果的です。
4:日光浴できる専用の窓辺スペース
自由に日向ぼっこをできる窓辺のスペースは、猫にとってお気に入りのくつろぎ場所になります。
ぽかぽかの陽気に包まれながらお昼寝をしたり、窓から外の様子を伺ったりと、のびのびとくつろぐ猫の姿を見れるでしょう。
窓近くは少し広めにスペースをとって、花瓶や写真立てなど壊れやすいものは置かないようにするのがコツです。
5:猫ののぞき穴
可愛い猫の姿を見たい人は、通路とは別にのぞき穴を作ってみるのもおすすめ。猫用の小窓的なスペースを作ることで、人と猫がお互いを確認し合える視覚動線を作ることが可能に!
キャットウォークと組み合わせて高い位置に設置すれば、ひょっこりと顔を覗かせるキュートな猫の姿を見ることもできます。
6:隠れた場所にトイレスペースを設ける
猫は排泄物を隠す習性があるので、トイレスペースは目立たない場所に置くのがベスト。猫が安心してトレイをできるようになります。
お風呂場や洗面所の近くに配置すれば匂いも気になりませんし、汚れたときのお手入れも楽になります。
床や壁などを掃除しやすい素材にしておくとさらに汎用性がアップ!来客を招くときに掃除の手間が少なくて済むというメリットもあります。
7:立ち入り禁止の場所ではライトスルースクリーンを設置
キッチンや作業部屋など、猫に入って欲しくない場所の近くでは、モザイクのような視覚効果があるライトスクリーンを設置するのがおすすめです。
用途に応じてスペースを明確に区切ることができるし、使わないときは収納して開放感のある雰囲気を演出することも可能。
向こうの様子が分かる適度なモザイクなので、人と猫どちらもが相手の気配を感じつつプライベートな時間を過ごせるようになります。
8:玄関は格子戸で猫の飛び出しを防止
猫の脱走を防止するために、玄関近くに格子扉を設置するのも良いでしょう。格子状なので隙間から猫の様子を見れるし、扉を閉めつつ換気することもできます。
色・素材・装飾にこだわった格子扉を選べば、インテリアアイテムの一つとしても活用可能!玄関のほか、大きめの窓やベランダ近くにも格子扉を設置しておくのがおすすめです。
9:壁やドアにロック機能付きペットドアを作る
猫の移動を制限したいときは、ロック機能が付いたペットドアを設置するのがおすすめ。キッチンや衣裳部屋など、猫に入って欲しくない部屋があるときに効果を発揮します。
特定の時間だけ通行禁止にしたり、一方通行できる場所を指定するなど、設置場所と使い方次第で自由に移動ルールを設定できるのがメリットです。
10:天井埋込みのカーテンレールやエアコンを検討
カーテンレールやエアコンは、天井に埋め込むタイプを選ぶのも一つの手です。
猫はキャットウォーク以外の場所でも余裕で登れてしまうので、猫の重みでカーテンレールやエアコンが壊れてしまうリスクが増えます。埋め込みタイプであれば予想外の動きを抑制でき、猫の安全も確保しやすくなります。
予算や間取りの関係でできない場合は、動線を整理して猫が上に登らないように対策しておきましょう。
11:留守番に便利なセンサーカメラを設置
外出時にも猫の様子を確認できるのが遠隔式のセンサーカメラです。
屋外・屋内の両方を監視することができ、カメラ操作やエアコンの温度調節、録画、餌やり、ライト威嚇などを指示することが可能。
簡単な機能だけが付いたリーズナブルなタイプから、あらゆる便利機能を備えた本格派までさまざまな種類があります。室内の監視と防犯を両立できるので、外出が多い家庭でも安心です。
猫と一緒に居心地よく暮らすための工夫
人と猫が居心地良く過ごすためには、間取りやアイテム以外にも気に掛けるべきポイントがいくつかあります。猫との暮らしをもっと楽しくする生活の工夫を紹介していきます。
猫の肉球を眺められる透明ガラスのキャットステップ
可愛い猫の姿をずっと見ていたいという人は、キャットステップやキャットウォークの一部をガラスにするのがおすすめです。
猫がどこにいるか分かりやすくなりますし、下から可愛い仕草やプニプニの肉球を観察することも可能になります。
透明なガラス素材であれば、猫グッズで乱雑になりがちな空間にも開放感をプラスすることができます。
気になる猫の匂いは消臭効果のある壁紙で解決
猫と一緒に暮らす生活で多い悩みが匂いに関するものです。
そこでおすすめしたいのが、消臭効果のある壁材を使うこと。珪藻土やシラス壁といった自然素材の壁は消臭・調湿効果があるので、嫌な匂いに悩まされることが少なくなります。
また、壁自体が硬い素材なので、爪とぎをされにくくなるメリットもあります。
DIYで貼り替え可能なクロスを選ぶ
長年猫と一緒に住んでいると、どれだけ対策をしても細かい汚れは蓄積されてしまうものです。
それならばいっそのこと、汚れた部分だけを張り替えられるクロスを選ぶのもおすすめです。クロスであれば素人でも貼りやすいですし、DIYで定期的にプチリフォームをすることも可能。
張り替え時にクロスの色や柄を変えられるので、インテリア好きにもぴったりです。
傷に強い耐久性に優れたクロスにする
定期的にクロスを張り替えるのが面倒くさいという人は、傷や汚れに強いペット用のクロスを選ぶのも良いでしょう。耐性が強いものほど長持ちしやすく、掃除の手間も少なくなります。
抗菌・消臭作用を備えたタイプもあるので、お部屋の特徴に合わせて選んでみてください。
猫を洗いやすいマルチシンクを作る
マルチシンクとは、お風呂場や洗面所とは別の場所に設置するペット用の小さな洗い場のこと。
毛並みが長い猫は餌やトイレのときに汚れやすいので、手軽に洗える場所があると生活がより便利になります。
家族が多いと洗い場が埋まる頻度も多くなるので、ペット用の生活動線を分ける意味でも非常に効果的!エサ置き場やトイレの近くに設置すれば、汚れてもすぐに洗えるので安心です。
毎日猫に癒される暮らしを始めてみませんか?
今回は猫と一緒に暮らす家に必要なアイテムや生活のヒントを紹介しました。
猫と一緒に過ごす毎日は癒しに包まれた楽しいものですが、決して楽なことばかりではありません。
人と猫が居心地の良い空間を作るためには、ストレスの少ない飼育環境を作ってあげることがなによりも大切!部屋の広さや間取りを考えながら、猫が快適に過ごせる家づくりにチャレンジしてみましょう。