部屋を照らし、インテリアのアクセントにもなる照明。
いざ新しい照明器具を買おうと思っても、ネットやお店で見ると、あまりの多さに驚くかもしれません。
こちらでは、照明器具の種類を始めとして、電球の種類や色、明るさなど、お家の中の照明を選ぶ際に必要なポイントをご紹介します。
目次
照明器具の種類や特徴を知って最適な空間に設置しよう
照明を取り付けたり取り替えたりする時、まず必要になるのは照明器具。
家庭では、天井から全体を照らす照明器具が主流ですが、用途によっては、床に置くタイプや壁を照らす間接照明を選ぶのもひとつの手です。
シーリングライト
シーリングライトとは、天井に固定するタイプの照明器具のこと。
高い位置から広い範囲をまんべんなく照らすことができるので、部屋の主照明として使われることが多い照明です。
タイプや形にもよりますが、デザインは、シンプルで機能的なものが多い傾向にあります。
シンプルなデザインは、部屋をすっきりと広く見せてくれます。
最近では、「プロジェクター付きシーリングライト」なるものも登場。Android OSが搭載されたハイテクなシーリングライトで壁に映像を投影するなど、照明以上の楽しみ方ができるようになりました。
スポットライト
「スポットライトを浴びる」と言われるように、舞台の一箇所を照らす照明として有名なスポットライト。
ライトの方向を変えて明かりを演出できるのが魅力です。壁にかける絵画や置物などにライトを当てると、ミュージアムのような空間を楽しむことができますね。
天井に取り付けるシーリングタイプの他に、クリップなどで家具に固定するタイプもあります。
ダウンライト
ダウンライトは、シーリングライト同様、天井に取り付けるライトのことです。
天井の突起部分に取り付けるシーリングライトと異なり、ダウンライトは天井に埋め込むタイプを指します。
主にデザインがシンプルなので、すっきりとしたイメージで部屋がまとまるのが利点ですが、後で位置を変えようと思っても簡単に変えられないのが欠点です。
取り付けの際は、事前に十分検討してから配置を決めましょう。
ウォールウォッシャー
ウォールウォッシャーとは、壁面全体を均一に照らす照明器具のことです。
ダウンライトのように天井に埋め込むタイプがよく使われます。
展示会や店舗などに使われてきましたが、最近では、家庭にも取り入れられるようになりました。
名前の通り「壁を洗う」ように一方向を照らすことで、高級感のある空間を演出することができます。
高い天井に取り付けるのが効果的で、上部が暗くならず、空間が広く見えるのが特徴。
凹凸のある壁を照らして壁を強調したり、部屋の奥の壁を照らして奥行きを見せたり、天井近くの壁を照らすことで天井を高く見せたり、照明デザインのセンスが光る照明方法です。
シャンデリア
2本以上のアーム式の照明器具を指すシャンデリア。
中世のヨーロッパ宮廷で誕生したと言われるだけあって、装飾要素が強く、いくつもの光源を持った豪華な器具を指すことが多いようです。
天井に直に取り付けるタイプや吊るすタイプなど様々なものがありますが、概して大きいので、天井が高く広い場所に設置するのがおすすめ。
取り付けは、シャンデリアの重量を考えて、天井の補強作業が必要な場合もあります。
ペンダントライト
コードやチェーンなどで天井から吊り下げるタイプの照明をペンダントライトと言います。
照明の位置がシーリングライトより低く、狭い範囲に比較的強い光を当てることができるため、テーブルなど限られた空間を照らしたい時におすすめ。
デザインも形も多種多様なので、インテリアのアクセントにもなります。
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ブラケットライト
壁に取り付ける照明器具をブラケットライトと呼びます。
家庭では廊下や階段、玄関、勝手口など、補助の照明として用いられたり、塗り壁やレンガなどの壁を照らして雰囲気ある空間を作り出すのにも効果的です。
寝室やリビングで、シーリングライトなどの明るい照明を消してブラケットライトに切り替えると、間接照明としても効果を発揮します。
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フットライト(足元灯)
足元を照らすフットライトは、主に廊下や階段、ベッドサイドなど、夜の間に足元を照らしてくれるのに効果的。
センサーなどで自動点灯・消灯するタイプは、いちいちスイッチを入れる必要がないのが利点です。
新築やリフォームなどで取り付けることもできますが、コンセントに差し込むタイプもあります。
非常時に取り外して懐中電灯として使える「セパレート型」も便利です。
テーブルスタンド
「テーブルランプ」とも呼ばれるテーブルスタンドは、自由に持ち運びできて、テーブルやベッドサイドなどに置かれる照明器具です。
その用途は様々で、読書で手元を明るくしたい時と、ふんわり部屋を明るくしたい時に置く時とでは選ぶタイプが異なります。
また最近ではコンセントだけでなく、電池式、USB式など給電方法も多様化しています。
デザインだけでなく、明るさや、回転の調整など、機能にも注意して選びましょう。
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フロアスタンド
フロアスタンドとは、床に置く電気スタンドです。
背が高く天井を照らすもの、床近くで発光する背の低いもの、部屋を明るく照らすもの、手元を明るく照らすものなど、その形と効果は様々。
欧米、特に北欧などではシーリングライトを使わずに、フロアスタンドで部屋の明暗を調整する傾向にあるようです。
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照明の電球・ランプの種類
照明器具の次は、電球の種類を見てみましょう。
電球を選ぶ際は、これからご説明するLED、蛍光灯、白熱球の特徴を把握した上で購入することをおすすめします。
この他、電球を差し込むソケットの大きさ、電球の形状や大きさの違いで照明器具に合わないこともあるので、購入時は気をつけましょう。
また、調光機能のある照明器具にも注意が必要。
白熱電球は大抵調光に対応しますが、蛍光灯やLEDは調光機能に対応したタイプを選ぶ必要があります。
LED
LEDは「Light Emitting Diode」の略で、日本語では「発光ダイオード」とも呼ばれる半導体です。
その特徴は、何と言っても省エネであること。
低発熱で、消費電力は白熱電球の10分の1、寿命が蛍光灯の約4倍と言われ、最近はLEDの照明器具が主流になっています。
点灯の切り替えが多い場所でも寿命が長く、点灯するのが早いため、点灯の多い場所に適しています。
反面、値段が高く、散光しにくいので暗く感じられるなどのデメリットもあります。
また、最近の傾向として、照明器具と一体化していて電球を交換できない商品が増えているようです。
蛍光灯
放電で発生する紫外線が蛍光物質に当たることで可視光線とする照明です。
内部に塗布される蛍光物質の種類によって、いくつも色味ができるのがメリットのひとつ。
白熱球に比べて寿命が長く、電気代が安いのも魅力。
ただし、水銀が使用されているので、廃棄する時は注意しましょう。
形状は、ドーナツ型や棒状の他に、ソケットの上にぐるぐると蛍光灯が巻きついたり折りたたまれたようなコンパクト蛍光灯、電球型蛍光灯など、電球として使えるものも。
蛍光灯はスイッチを入れてから点灯まで時間がかかるイメージがありますが、即時に点灯するラピッドスタート形やインバーター形など、最近では進化した蛍光灯が売られています。
白熱電球
いわゆる昔ながらの白熱電球は、フィラメントという細い金属線の発光で光を放ちます。
一般的な丸い電球だけでなく、ハロゲン球、クリプトン球、レフ球など、改良が加えられたり独特な形状があったり、用途や器具の形によって多種多様で、今でも欠かせない電球のひとつです。
光の色は種類がいくつかあるものの、温かく優しい印象に仕上がる光色が特徴。
電球の値段はリーズナブルですが、蛍光球やLEDに比べて電気代が高いのが難点です。
照明を選ぶ前に知っておきたい「色と明るさ」
照明を選ぶ時、注意したい点のひとつに色と明るさがあります。
色と明るさを変えるだけで、リラックスしたり覚醒したり、予想以上の効果が得られます。
照明器具に合わせた明るさを選ぶのはもちろんのこと、同じ家の中でも、書斎や勉強部屋など頭をスッキリさせたい場所と、リビングや寝室などリラックスしたい場所で使い分けると良いでしょう。
照明の色の種類
照明の色は3つに分かれます。
- 主に暖色系の「電球色」
目が疲れにくく、リラックスしたいリビングや寝室、トイレやお風呂などに適しています。 - 太陽光に近い自然な「昼白色」
自然光に近いため、どんな場所にも合うと言えるでしょう。 - 青みがかった「昼光色」
他の2つとは異なり、脳を覚醒させる色味のため、集中力を高めたいオフィスや勉強部屋などへの設置に適すると言われます。
部屋の明るさと目安
電球を買う時、従来目安にしたのは消費電力のW(ワット)でしたが、LEDが主流となり、明るさの表記にlm(ルーメン)が用いられるようになってきました。
こちらでは、両方の単位で見てみましょう。
明るさを選ぶ時に考慮したいのは、部屋の広さ。
6畳の場合、2,700〜3,700lm(180〜240W)、8畳で3300〜4300lm(240W〜320W)が良いとされます。
また、歳を重ねると、視力の衰えにより、若い時よりより強い明かりが必要になると言われます。
20歳と比べて、60歳代以上は2倍以上の明るさが必要となるようです。
照明で様々な演出を楽しもう
新しく家を建てたい、リフォームをしたい時など、何をすべきか考える時にまず照明のことを考える人は多くないかもしれません。
でも、照明は部屋のイメージを決める重要な要素のひとつ。
新築やリフォームの際は、その部屋に合う照明器具や大きさなどをじっくり検討することをおすすめします。
照明ひとつでガラリと雰囲気が変わることもあるかもしれません。
それぞれの特徴を知り、用途や好みに合った照明器具を見つけ出しましょう。