高低差がある土地に家は建てられる?メリットや注意点、間取りの工夫を解説

土地の高低差イメージ

    土地探しの際、理想的な立地なのに高低差があることにより諦めている方が多いのではないでしょうか。

    実際、住まいのイメージが湧きにくく懸念されるのは事実です。

    しかし、高低差は設計次第でカバーできるもの。

    場合によっては魅力的な土地に変わることもあります。

    今回は、高低差がある土地のメリットや事前に把握すべき注意点、間取りの工夫を解説します。

    記事の内容を理解すれば、土地の購入に踏み切れるはず!ぜひ、参考にしてください。

    そもそも高低差がある土地とは?

    高低差がある土地とは、道路面や周辺の宅地よりも高い、もしくは低い位置にある土地のことです。

    一般的に、崖地や傾斜のある土地が該当します。

    そもそも住宅を建てるための土地は2種類あり「整形地」と「不整形地」に分かれ、高低差のある土地は不整形地に分類されます。

    不整形地とは、形が整っていない土地で扱いにくく、地価が低い傾向です。

    しかし、坂道が多い地域や丘を削った住宅地では、道路と敷地の間や隣家との間に高低差が生じるのは珍しくありません。

    高低差が2m以上だと崖地になる

    高低差がある土地の中でも2mを超える場合は、がけ条例の規制対象になります。

    崖とは、高低差が2m以上に加えて、地表面が水平面に対して角度30度以上の土地のこと。

    仮に、そのような場所に家を建てるなら、土が崩れないように擁壁工事や補強工事をしなければいけないと条例で定められているのです。

    KJ

    一見、高低差がある土地に家を建てるのは不便に感じますが、設計次第で快適な生活が実現する住まいになります。

    高低差がある土地に家を建てるメリット

    高低差がある土地に家を建てるメリットは3点あります。

    土地の購入価格が安い

    整形地に比べて高低差がある土地は購入価格が安い傾向です。

    高低差を活かしたデザイン性がある家を建てたい方にとっては、リーズナブルに手に入れられる土地として人気があります。

    立地がよい場合がある

    高低差を許容できれば、好立地である土地も存在します。

    たとえ立地がよくても高低差があることによって買い手が付きにくくなり、売れ残っている場合があるからです。

    家を建てたいエリアが決まっている方は、高低差がある土地も選択肢に入れるとよい立地に巡り合えるかもしれません。

    高低差を活かしたおしゃれな設計ができる

    高低差をあえて活かしたデザイン性のある住宅は、唯一無二の空間が実現します。

    特にユニークな住まいにしたい方にはおすすめです。

    高さを活かせばプライバシーを確保しながら開放的な眺望が期待できます。

    KJ

    一方、低さを活かすならガレージを設けて空間を有効活用できます。

    高低差がある土地に家を建てる注意点

    高低差がある土地のメリットが分かっても、土地を買うべきか迷われている方が多いのも事実です。

    しかし、事前に以下3点の注意点を理解すれば購入を踏み切る判断材料になります。

    追加工事により建築コストがかかることを心得る

    高低差がある土地は購入価格が安い一方、土地の補強や地面をならす工事費用がかかる可能性があります。

    極端に土地の値段が安い場合は、工事費用分が減価されていることもあるので注意してください。

    以下は高低差を是正するために必要な主な工事と費用の目安です。

    造成工事|1平方メートルあたり10万円前後(地域や工事内容による)

    土地の状況に応じて、切土・盛土・埋立する工事です。

    これにより土地の高低差を埋めたり傾斜をなだらかにしたりなど、家を建てやすいように土地を整備します。

    擁壁工事|1平方メートルあたり3~10万円(場所や内容による)

    崖に壁を作って基礎の崩れを防ぐ工事です。

    壁は鉄筋コンクリートやコンクリートブロックを積み上げて作ります。

    一般的に高低差が2m以上である場合は自治体に申請して工事しなければいけません。

    擁壁工事は補助金が出る自治体もあるので、事前に確認しましょう。

    地盤改良工事|数十万円~100万円前後

    補強しても地盤が弱い場合に行う工事です。

    地盤調査をした結果、家の重さに耐えられないと判断された時に行います。

    高低差に対応できる建築会社を選ぶ

    高低差がある土地に家を建てるには、平地に比べて技術や工夫がさらに必要です。

    高低差がある土地を扱う実績が少ない建築会社だと平坦な土地を想定した建築プランが基準なので、追加工事により土地をならす必要があります。

    そのため、コストがさらにかかって制限された間取りになることも。

    一方、高低差の実績がある建築会社なら、光が当たらない場所を地下室にしたり内階段を作ったりなど環境と条件に合わせて柔軟に対応できます。

    場合によってはバリアフリーを考慮してホームエレベーターの設置を提案してくれることもあるでしょう。

    KJ

    もし建築会社が決まっている場合は、高低差がある土地に建築可能か相談してください。

    崖地に該当するか確認する

    理想的な土地に高低差があるならば、崖地に該当するか確認しましょう。

    もし崖地であれば、各自治体が制定している「がけ条例」により建築の許可を得なければならず、擁壁工事や補強工事をしなければいけません。

    崖地か調べるには、自治体の建築指導課で確認できます。

    高低差がある土地を活かす間取りの工夫

    高低差がある土地でも、設計次第で理想の住宅が実現します。

    土地の特性を理解していれば、周辺の環境とライフスタイルを融合させたおしゃれな家が建てられますよ!

    ここからは、高低差を活かした間取りの工夫をご紹介しましょう。

    道路より土地が高い場合

    道路より土地が高いメリットは以下3点あります。

    1. プライバシー が確保できる
    2. 開放感がある
    3. 日当たりがよい

    隣接する道路から室内が見えにくいため、リビングに大きな窓を設置すれば開放感が味わえます。

    1階部分をガレージや玄関にするなら、室内まで続く階段やスロープを設ければバリアフリーにも対応可能です。

    道路より土地が低い場合

    道路から低い部分に土地があるメリットは、機密性と遮音性が優れていることです。

    この場合、シアタールームや楽器の練習室など地下室にするには最適の環境。

    また、道路より大幅に低ければ1階部分は寝室や浴室など光量を必要としない部屋にして、2階部分をリビングにするのもよいでしょう。

    敷地内で高低差がある場合

    室内に高低差が生じてしまう場合は、さまざまな活かし方があります。

    • 収納スペースにする
    • 和室部分を掘りごたつにする
    • 中庭を作る
    • ガラス張りの浴室にする

    アイデア次第で上手に段差を活かせばオリジナルの家が実現しますよ!

    高低差がある土地に家を建てるならにご相談ください

    高低差がある土地は一見デメリットが強いイメージで、誰もが懸念しがちです。

    しかし、間取りや設計の工夫次第ではオリジナリティのある家が実現します。

    高低差がある土地でも理想的な立地なら諦める必要はありません。

    TIMBER YARDにご相談いただければ、周辺環境とライフスタイルにあったご提案をいたします。

    ぜひお気軽にお立ち寄りくださいませ。