マイホーム購入ならマンションと戸建て住宅どっちを選ぶ?平均価格や住み心地を比較

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    マイホームを購入しようと決めても、迷うのが「マンション」と「戸建て住宅」のどちらを選ぶかという問題です。

    この記事では、マンションと戸建て住宅(注文住宅)のメリットとデメリットと、販売価格やランニングコスト、資産価値、住み心地など、さまざまな視点から比較していきます。

    マイホームを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

    マンションのメリット・デメリット

    快適性や立地に優れるマンション。

    まずは、マンションのメリット・デメリットを確認してみましょう。

    メリット1:利便性が高い

    マンションの最も魅力的な点は、利便性の高さです。

    駅近の立地に建てられることが多く、さまざまな場所とのアクセスが良いため、生活しやすいでしょう。

    通勤・通学や休日のお出かけで電車を使うことが多いなら、駅から近いと大変便利です。

    メリット2:維持管理はおまかせ

    マンションの管理は、基本的に管理会社が行うため、マンションの維持管理の負担はありません。

    ゴミステーションや共用設備などは常に整えられ、気持ちよく生活できます。

    ゲストルームやワーキングスペースがあるマンションなら、住人は利用することも可能です。

    デメリット1:居住面積が狭い

    マンションはワンフロアで設計されているため、居住面積が狭くなります。

    朝の通勤・通学時など、家族が同時に移動する時間帯は、廊下やリビングが狭く感じることもあるでしょう。

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    子どもが成長して個室を持ちたい年代になると、部屋が足りなくなる可能性もあります。

    デメリット2:生活音が気になる

    マンションは上下左右の部屋との距離が近いため、生活音に関するトラブルが起きないか気になります。

    自宅の生活音が響かないか、逆にあちらから騒音があるかなど、状況によっては対策する場合もあります。

    小さな子どもがいる場合は、騒音トラブルが起きやすいので注意が必要です。

    戸建て住宅のメリット・デメリット

    続いては、戸建て住宅(注文住宅)を購入するメリット・デメリットを紹介します。

    メリット1:設計の自由度が高い

    戸建て住宅の中でも注文住宅で家を建てる場合は、設計の自由度が高いため、ライフスタイルにあった家に住むことが可能です。

    世帯人数にあった間取りや高性能の設備にこだわったり、デザイン性の高い設計を選択したりできるため、満足度の高い理想の家を建てられます。

    将来的に改築する場合も、世帯人数や年齢に合わせて、間取りや設備を変更していけるのが魅力です。

    メリット2:居住面積が広い

    戸建て住宅はマンションに比べると、広くゆったりとした間取りで設計されているため、家族の人数が多くても快適に過ごせます。

    下の階に響きやすい部屋を歩く音や家事をする音など、隣家への生活音を気にせず生活できます。

    敷地内に駐車場がある家ならば、毎月の駐車場代がかからないメリットも大きいでしょう。

    デメリット1:セキュリティが不安

    戸建て住宅は、セキュリティ面が強くないため、防犯対策をする必要があります。

    侵入経路となりそうな窓や出入り口には、高いフェンスや格子、防犯センサーなどを設置しておくと安心です。

    防犯用の鍵やセンサーライトなども自分で判断し、取り付ける必要があるでしょう。

    デメリット2:メンテナンスは自己管理

    戸建て住宅は、外壁や屋根、エクステリアなどのメンテナンスを、自己管理で行う必要があります。

    修繕費用の準備や施工業者の選定、メンテナンス時期の決定も自分で行います。

    庭がある場合、植栽の手入れや雑草取りなども定期的にするため、かなりの手間や時間が必要です。

    マンションと戸建て住宅を徹底比較

    ここでは、マンションと戸建て住宅を、費用面や住みやすさなど、さまざまな角度から比較していきます。

    販売価格はそれぞれいくら?

    国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査報告書」のデータによると下記の調査結果が出ています。

    • 注文住宅購入資金
      4,713万円(全国での調査)
    • 分譲住宅購入資金
      4,074万円(三大都市圏での調査)
    • 分譲マンション購入資金
      5,048万円(三大都市圏での調査)

    近年は都心部のマンション価格が上昇しているため、比較的購入価格が高い印象のある注文住宅に比べても、大幅に上回る結果になっています。

    ランニングコストはどのくらいかかる?

    住宅ローン以外にかかる費用として、ランニングコストも考慮する必要があります。

    マンションと戸建て住宅のランニングコスト(20年間)を比べてみましょう。

    • 土地面積・延床面積:100平方メートル
    • 土地の固定資産税評価額:2,000万円
    • 建物の固定資産税評価額:1,500万円
    年間費用新築マンション新築戸建て住宅
    固定資産税490,000円(5年間151,000円)490,000円(3年間151,000円)
    都市計画税105,000円105,000円
    火災・地震保険料※162,890円129,960円
    年間管理費・修繕積立金236,400円※2
    駐車場代(目安)120,000円
    合計1,014,290円724,960円
    合計×20年16,190,800円13,482,200円
    修繕費(目安)3,000,000円
    20年合計18,590,800円16,482,200円
    ※1 損保ジャパンのクイック計算で算出
    ※2 東日本不動産流通機構「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2022年度)」をベースに算出

    20年住み続けるとして計算すると、マンションは戸建て住宅に比べてランニングコストがかかります。

    ただし、この計算はあくまでも目安であり、地域や生活状況に応じて金額は異なります。

    戸建て住宅の修繕費は内容や規模によっても変化するため、日頃のメンテナンスや施工業者選びに注意しましょう。

    将来の資産価値は?

    マンションも戸建て住宅も、資産価値は年々減り続けます。

    ただし、建物の資産価値の減り方は構造ごとに異なります。

    国税庁で定められている減価償却年数は以下の通りです。

    • 鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造:47年
    • 木造・合成樹脂造:22年
    • 木造モルタル造:20年

    マンションの資産価値は戸建て住宅に比べて、緩やかに減少します。

    立地条件の良いマンションであれば売却率も高く、住み替えしやすいでしょう。

    一方、不動産市場では、木造の建物は20年で資産価値をゼロと計算します。

    しかし土地の価値は変動はあるものの、無くなることはありません。

    そのため、50〜60年をすぎると、資産価値は戸建て住宅の方が高くなります。

    住み心地はどう違う?

    マンションと戸建て住宅では、住み心地がかなり異なります。

    マンションは戸建て住宅と比べて空間が狭くなりますが、ワンフロア仕様が多いため、生活動線を短くできるのが特徴です。

    また、窓が少ないことから断熱性に優れていたり、ゴミステーションや宅配ボックスなどの共用設備が充実していたりする点は、利便性が高く住みやすいでしょう。

    一方、戸建て住宅は隣家との距離があるため、プライバシーを確保しやすく、小さい子どもやペットがいても生活音の心配がありません。

    窓が多いため採光や通風が良く、部屋数の多い広々とした環境で快適な暮らしができます。

    ライフスタイルに合わせて選択しよう

    ここまで、マンションと戸建て住宅(注文住宅)のメリットとデメリットと、販売価格やランニングコスト、資産価値、住み心地など、さまざまな視点から比較してきました。

    今のライフスタイルや将来のライフステージによっても、住みたい環境の選択は変わります。

    利便性の高さを選ぶならマンション、家族とのびのびと暮らしたいと考えるなら戸建て住宅がおすすめです。

    庭でバーベキューをしたり、ウッドデッキで子どもと一緒に遊んだり、そんなマイホームを手に入れたいと考えるなら、自由設計での家づくりを検討してみてはいかがでしょうか。