シンプルで洗練されたおしゃれな雰囲気が魅力の「キューブ型住宅」。
デザイン性は高いけど、「実際、住み心地はどうなの?」と気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事ではキューブ型住宅の特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。
記事の最後には間取りの工夫もご紹介しますので、キューブ型住宅で暮らすイメージが湧きやすくなりますよ。
ぜひ最後まで読んで、検討材料にしてください。
目次
キューブ型住宅とは
キューブ型住宅とは、四角い立方体の形状を基調とした家のこと。
工法の定義はなく、「箱型住宅」「キューブハウス」とも呼ばれています。
特徴は、軒の寸法が少なく、四角いデザインを追求している設計です。
屋根は傾斜がないフラットな「陸屋根」を使用する傾向があるため、スタイリッシュで洗練された外観を求める方に人気があります。
さらに、室内は無駄を省いたシンプルな構造であり、効率のよい間取りが設計できる点も魅力。
近年、新築でキューブ型住宅が増えている理由には、建築材料と構法の進化が挙げられます。
特にSE構法との相性がよく、柱のないスタイリッシュな大空間が実現するため安全性とデザイン性を兼ね備えた住宅なのです。
キューブ型住宅がおすすめの人
キューブ型住宅は、住宅に以下の要素を求めている方にとってはおすすめです。
- シンプルで洗練された外観にしたい
- 個性的なデザインにしたい
- 敷地面積を有効活用した家が作りたい
- 家づくりのコストパフォーマンスを重視している
- 無駄のない間取りを実現したい
上記はキューブ型住宅のメリットと重なるため実現しやすいといえます。
以下で詳しくメリットを解説するので理解を深めてくださいね。
キューブ型住宅のメリット
キューブ型住宅のメリットは主に5点です。
スタイリッシュで都会的な家が実現する
外観のデザインが直線で構成されたキューブ型住宅は、スタイリッシュでモダンな印象を与えます。
インパクトはあるものの無駄がなく、シンプルな外観であるため年数を経ても古く見えにくいからです。
また、個性を出したい、都会的な雰囲気を感じさせたいならば、下記のアレンジを加えるとおしゃれな家になります。
- 窓の配置やデザイン、大きさを工夫する
- 外壁の色や素材を組み合わせる
- 複数のキューブが合わさったデザインにする
敷地面積を有効活用できる
四角い建物であるキューブ住宅は延床面積を無駄なく活用できるため、デッドスペースが生まれにくい点がメリットです。
空間を最大限に有効活用でき、居住スペースや収納を効率的に取れます。
また、家の外周に凹凸が少ない構造なので家具の配置がしやすく、間取りのアレンジは自由自在。
「シンプルな四角い箱」だからこそのメリットだといえます。
地震に強い
一般的に四角い家は耐震に優れており、キューブ型住宅はその典型です。
立方体構造である四角い家は、地震のエネルギーが建物の重心(下への力)と剛心(水平力に対抗する力)に同時にかかります。
そのため、複雑な形状の建物と比べると、力のねじれが生じにくく地震のエネルギーが分散されるのです。
一方、構法によりますが、凹凸が多い形状の建物は地震のエネルギーが凹凸部分に集中し、バランスを崩しやすい特徴があります。
そのため、倒壊や損傷のリスクが高まる傾向です。
つまりキューブ型住宅は、構造上安定しやすく、耐震性に優れているといえるのです。
断熱性・気密性が高い
キューブ型住宅はつなぎ目が少なく外壁の表面積が小さいため、気密性や断熱性が高い構造です。
また、開口部を最小限に抑えればより機能性も高められます。
建物の凹凸がない分省エネ効果につながり、光熱費の節約に一役かってくれるでしょう。
コストパフォーマンスがよい
キューブ型住宅は建築コストを抑えられる点がメリットです。
理由は3点あります。
- 柱や窓・外壁の面積が少なく、材料費や工事費用が低い
- 構造に凹凸がないため、施工の手間・時間がかからない
- 間取りの設計がしやすく、設計料やデザイン料を抑えられる
機能面とデザイン性が高いにもかかわらず、工夫すれば費用が抑えられるためコストパフォーマンスがよい家だといえます。
キューブ型住宅のデメリットと対応策
キューブ住宅にはデメリットもありますが、対策を施せば解消できるもの。
ここからは対応策も併せてご紹介しましょう。
直射日光が入りやすく、熱が伝わりやすい
軒や庇がない構造であるキューブ型住宅。
スタイリッシュな見た目である一方、直射日光が室内に入りやすく、熱に影響されやすいデメリットがあります。
特に夏場の2階は日差しの影響により熱気がこもり、非常に暑くなります。
- インナーバルコニーを作る
建物にくぼみを作り、インナーバルコニーにすれば軒や庇の代わりになります。 - 窓の性能を高める
遮熱性能のある窓ガラスにすれば採光を取り入れながら強い日差しの熱量をカットできます。
雨の影響を受けやすい
キューブ型住宅の屋根はフラットであるため雨水が溜まりやすい傾向です。
また、外壁に直接雨水が流れることも。
これらは雨漏りの原因にもなります。
- 屋根や外壁の素材・構法にこだわる 例えば、建物の背面に向かって流れる「片流れ屋根」にすれば、正面の外壁に雨水が流れないため外観をおしゃれに保てます。外壁は、防水性・撥水性の高い塗装材ならば雨の影響を受けにくくなります。
- 屋根を定期的にメンテナンスする 防水・排水設備を定期的にメンテナンスすれば雨漏りが防げて異変にも気づきやすくなります。
外壁や屋根が劣化しやすい
雨風や直射日光が当たり続けると、外壁や屋根が劣化しやすくなります。
外壁の劣化は見た目が悪くなるだけでなく、つなぎ目のシーリング部分の劣化も引き起こし家の寿命を縮める恐れも。
- 紫外線や熱に強い外壁材を使用する 例えば、耐久性や断熱性が高く、サビに強い特徴がある「金属系サイディング」で外壁を覆うのもおすすめです。
ランニングコストがかかる可能性がある
上記のようなキューブ型住宅のデメリット対策には、ランニングコストがかかる点も総じてデメリットだといえます。
なぜなら、5年~10年ごとに補填・打ち替えコストがかかる場合があるからです。
キューブ型住宅を建てるなら「補修費用の頻度やトータルコストを事前に見積る」ことが重要です。
キューブ型住宅の間取りの工夫
ここからは、キューブ型住宅のメリットを活かした間取りの工夫5つをご紹介します。
事前に収納計画する
収納計画を事前にすれば、おしゃれなインテリアが空間に馴染みやすくなるもの。
例えば、ファミリークローゼットのような大きめの収納を1〜2箇所設ければ、他の空間を居住スペースとして有効活用できます。
各部屋に収納を設けるよりもデットスペースが生じにくくなるでしょう。
廊下を作らない
一見斬新ですが、廊下を作らない間取りも延床面積を有効活用できるポイントです。
部屋同士を周遊できる間取りにすれば、廊下分の面積を居住スペースとして反映できます。
キューブ住宅だからこそ取り入れやすいといえるでしょう。
中庭を検討する
キューブ型住宅は中庭を設けやすい間取りです。
中庭は、効率よく採光と通風を確保できる点がメリット。
家の中心に配置すればどの部屋からも庭を眺められて、日常に彩りを与えます。
屋上を活用する
屋根がフラットなキューブ型住宅は、屋上も活かせます。
くつろぎスペース、家庭菜園、洗濯物を干すスペースなど敷地面積が狭くても活用方法は無限大です。
ガレージを取り入れる
1階部分に深いへこみを設けて、ビルトインガレージにする間取りもおすすめです。
敷地面積を最大限に活かせてかっこいいデザインになりやすく、個性的な家になります。
キューブ型住宅は、高性能で都会的なデザインを取り入れたい方におすすめ!
キューブ型住宅はメンテナンスコストがかかる一方、敷地面積が有効活用でき、スタイリッシュで都会的なデザインが実現します。
TIMBER YARDはデザイン住宅の施工事例が多彩であり、キューブ型住宅と相性のいいSE構法を採用しています。
ショップも併設しているため、間取りから家具のインテリア提案も可能です。
ぜひお気軽にご相談くださいね。