「造作家具はオリジナルで作るから高そう」「造作家具を作るメリットはあるのか」という疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
造作家具にあこがれるけれど、実際の使い勝手などはよくわからないと感じる人もいるでしょう。
今回は、造作家具を取り入れるメリット・デメリットや、使う部屋ごとの種類などを紹介していきます。
造作家具の魅力を活かすためにも、ぜひ参考にしてください。
目次
造作家具とは
造作家具とは、建物のサイズや目的に合うよう、オーダーメイド(特注)で作るオリジナル家具のことです。
既製品の家具だとサイズが微妙に合わなかったり、内装とのイメージが異なったりと、思うような家具をそろえられないことがあります。
造作家具を選択するメリット
造作家具は自由にデザインできるため、こだわりや用途にそったさまざまなアレンジが可能です。
ここでは、造作家具を作るメリットを紹介します。
メリット1:置き場所にあった家具を作れる
置く場所に合わせてカタチを作れる造作家具なら、空間にも使う人にとっても、ちょうど良い大きさで設計することが可能です。
たとえば、それほど広くない空間に設置する家具の場合、圧迫感のないサイズや素材を選んだり、折りたためるようにしたり、空間に合ったものを作ることが可能です。
デッドスペースの有効活用や、狭小住宅の収納など、オリジナル家具だからこそ空間を最大限活かせるといった魅力があります。
メリット2:インテリアの統一感を出せる
設置したい場所のインテリアと統一感のある空間演出ができるのは、造作家具の特性です。
既製品の家具でおしゃれに統一感を出そうとすると、インテリアコーディネートの高度なテクニックが必要だったり、イメージする家具を探し出すことが難しかったりします。
造作家具は空間に合わせてデザインを作るため、空間になじんだ家具を始めから設置することが可能です。
メリット3:家具選びの手間がなくなる
造作家具を作ることで、家具選びの時間や手間を省けます。
既製品の家具で気に入ったものを探そうとすると時間がかかり、探してもイメージした通りの家具が見つかるとは限りません。
造作家具は素材や色、デザインをオリジナルで設計するため、容易にこだわりを実現できます。
メリット4:耐震性が高い
あらかじめ耐震性を意識した造作家具を作れば、既製品の家具ではかなえられないほど安全性を高められます。
カップボードや壁面収納などの大きな家具は、壁と一体化させて設計するため、地震による家具の転倒や落下などを防止できます。
造作家具を選択するデメリット
造作家具を作る際には、知っておくべき注意点があります。
ここでは、造作家具に関するデメリットを紹介します。
デメリット1:できるまで実物を確認できない
造作家具はオーダーメイドで、他に同じものは存在しないため、完成品を事前に把握できません。
できあがったものが「思っていたイメージと違った」とならないためにも、事前の打ち合わせが重要です。
使用する素材や設計図を、家具の設計・製作者と共有し、イメージできるまでしっかり確認しましょう。
デメリット2:製作の打ち合わせが必要
造作家具製作には、打ち合わせの手間がかかります。
造作家具の仕様を決める打ち合わせは、注文住宅やリノベーションなどの間取り設計と同時に行われることが多く、完成までに数カ月かかることもあります。
ただし、入居に合わせて完成させるため、引っ越し時には問題ないでしょう。
デメリット3:気軽に移動・撤去できない
内装に合わせて壁や床に固定して作られた造作家具の場合、気軽に模様替えをしたくても、移動や撤去は自分では行えません。
ライフスタイルや家族構成が変わり、家具が不要になったときは、撤去や移動に費用がかかることを念頭においておきましょう。
デメリット4:コストがかかる
造作家具はこだわりを反映できる反面、オーダーメイドのため、既製品の家具よりもコストがかかる可能性が高いでしょう。
費用を抑えるためには、予算を決めてオーダーしたり、複数社に見積もりや相談をしたりすると良いでしょう。
デザインもシンプルなものにすると、比較的費用が抑えられます。
リビングに合う造作家具
使い勝手やデザインの良い造作家具は、既製品の家具ではかなえられない、満足度の高い暮らしを実現します。
この章では、リビングに合う造作家具を紹介します。
収納力のある造作棚
リビングを広い空間にする設計では、収納が足りないと感じることがあります。
そのためリビングには、空間を邪魔せず収納力がある、壁面にぴったり合う造作棚がおすすめです。
壁の色や素材感を統一すれば、圧迫感を感じさせない大容量の収納を手に入れることが可能です。
あらかじめ収納したいものを決めて奥行きを設定すると、さらに使いやすくなるでしょう。
主役級のリビングテーブル
リビングに置くテーブルは高くても低くても使いづらく、ソファとの相性が合うものはなかなか見つからないものです。
造作家具であれば、使いやすさとおしゃれさを両立させたテーブルを作ることが可能です。
サイズや素材にこだわったリビングテーブルは、家の中でも長時間を過ごすリビングを、さらに使いやすい空間にできるでしょう。
キッチンに合う造作家具
キッチンは調理器具やキッチン家電、食器や調味料まで、収納したいものが多い空間です。
造作家具であれば、サイズ感や使い勝手がぴったりの家具を設置できます。
収納力抜群の大型カップボード
キッチン本体だけでは、どうしても収納容量が限られてしまいます。
壁面に大型カップボードを造作することで、すっきりと片付いたキッチン空間が手に入ります。
ナチュラルな木材や、キッチン本体と合わせた色合いを選ぶなど、造作家具ならではのおしゃれなカップボードを設置しましょう。
おしゃれなカウンターテーブル
メーカーのシステムキッチンに造作家具のカウンターテーブルを備え付ければ、おしゃれで使い勝手のいいキッチン空間が実現できます。
少し広めのカウンターテーブルであれば、ゆったりと休憩を取ったり、子どもの宿題をみながら家事をしたりするのにも便利でしょう。
さらに広めのサイズで造作すれば、ダイニングテーブルとしても使えるため、狭い空間でも活用できます。
収納のための造作家具
新築住宅を購入する際に悩むのが、収納力の問題です。
ここでは、あると便利な収納用の造作家具について紹介します。
大容量の壁面収納・本棚
大容量の本棚やコレクション棚などは、既製品の家具でイメージ通りのものを探すのは困難です。
注文住宅やリノベーションの設計段階からあらかじめ壁面収納として作っておけば、収納したいものにぴったりのサイズで、大容量の収納家具が手に入ります。
階段下や廊下の奥など、デッドスペースを活用することも可能です。
玄関横のシューズインクローゼット
造作家具であれば、壁面サイズに合ったシューズインクローゼットを設置できます。
玄関を入ってすぐの空間に設置できると、靴以外にもレイングッズやベビーカー、自転車なども収納できるため、すっきりと片付けられて重宝します。
造作家具を活用すれば理想の暮らしを演出できます
今回は、造作家具を取り入れるメリット・デメリットや、使う部屋ごとの種類などを紹介しました。
使いやすいサイズの収納や、ライフスタイルに適したテーブルなど、造作家具であれば生活に合った家具が容易に手に入れられます。
造作家具は既製品の家具よりも割高になることもありますが、居住空間を余すところなく使えるのが大きな魅力です。
理想のおしゃれな暮らしを実現するためにも、造作家具を取り入れることを検討してみましょう。
造作家具であれば、空間にフィットしたものを作れるため、使いやすさや部屋との一体感を追求できます。