ダウンライトは近年、リビングやダイニングに使われることが増えてきました。
以前は主に廊下やトイレや、住宅以外の広い空間を持つ施設などで使われていました。
ダウンライトを使うことでペンダントライトやシーリングライトなどで視界が区切られないため、空間をフラットでオープンに見せる効果があります。
この記事では、ダウンライトの特徴とメリット・デメリット、選ぶポイントなどを詳しく解説します。
他のライトとは違う魅力を活かして、ダウンライトを使った空間づくりを検討してみてはいかがでしょうか。
目次
ダウンライトとはどんなライト?
ダウンライトとは、天井に穴を開けて埋め込むタイプのライトのことです。
形は筒状のものが多く、小型サイズが一般的です。
ダウンライトの種類
ダウンライトには2つの種類があります。
- 交換型
照明器具と電球が別々のタイプ。簡単に電球を交換できます。 - 一体型
照明器具と電球が一体となっているタイプ。使用されることの多いタイプです。
つかう場所や用途で仕様が異なる、5つのタイプがあります。
- 一般型タイプ
部屋や廊下、トイレなど、住居のあらゆるところに使えます。 - 傾斜天井用タイプ
傾斜天井に設置しても、真下に光が当たるように設計されています。 - ユニバーサルタイプ
スポットライトのように光の角度を変えられるタイプ。 - 軒下用タイプ
防雨性能や、浴室で使えるよう防湿性の高いタイプもあります。 - 和室用タイプ
木の素材を使うなど、和室に合うように設計されたタイプ。
ダウンライトの光の種類
ダウンライトの光には2つの種類があります。
- 拡散タイプ
一般的な照明と同様に、部屋全体を照らすタイプ。 部屋の隅々までやわらかい明るさで照らして、落ち着いた空間をつくりたい場合は拡散タイプがおすすめです。 - 集光タイプ
ピンポイントに光を当てられるタイプ。 陰影を効果的に使ったり、置物や読書用など照らしたいところだけに光を当てたりする集光タイプもあります。
部屋の用途や設置するダウンライトの数なども考慮して、種類を選ぶとよいでしょう。
ダウンライトの色の種類
現在の照明器具の主流はLEDタイプですが、ダウンライトでも使用できる照明の色味を選べます。
部屋全体の印象を決める照明の色味は非常に重要です。
それぞれの特徴をみてみましょう。
電球色
電球色は食事を照らす光として最適な色です。
リビングやダイニング、個別の寝室など、落ち着いた空間演出にも向いていて、日中・夜間問わず使用できます。
温白色
温白色は、くつろぐ空間にも作業をしたい空間にも向いている色です。
暗すぎず明るすぎない自然の光に近い光で、子どもの学習机を照らす場合にも適しています。
昼白色
昼白色は朝の明るい光のような青白い色で、活動しやすいでしょう。
蛍光灯のようにかなり明るいため、事務所や学習用の光として使われています。
調色・調光機能
いくつかの色味の光を、一つのダウンライトで切り替えられるものもあります。
用途によって使い分けられるため、ダウンライトの設置数を少なくできます。
ダウンライトのメリット
ダウンライトの特徴を活かしてリビングやダイニングなどに設置した場合、どのようなメリットがあるでしょうか。
4つのメリットを紹介します。
すっきりした空間になる
ダウンライトは天井に埋め込んで設置するので、ほとんど突起がありません。
そのため天井全体がフラットに見えて、ペンダントライトやシーリングライトを使ったときよりも空間が広く見えるでしょう。
ペンダントライトのような個性的なデザインで目を引かない形状は、いろいろなタイプのインテリアコーディネートにも合わせられます。
ホコリがたまりにくい
一般的によく使われている一体型のダウンライトは筒状の形で、電球部分にもフタがしてあります。
そのため、ホコリがたまりにくく掃除の手間が省けます。
小さな虫などが入り込む心配もないため、基本的に掃除の必要はありません。
スポットライトができる
ダウンライトはシーリングライトなどとは異なり、いくつものライトを天井に埋め込んで使用します。
そのため、配置する場所を工夫することで、光を当てたい位置にスポットライトを当てやすい点がメリットです。
壁にかけたアートや写真に当てたり、読書する定位置の場所に当てたり、さまざまな使い方ができるでしょう。
足元用にダウンライトをつければ、夜中の転倒防止につながります。
災害に強い
ダウンライトは天井に埋め込まれているため、地震などの災害時に落下してくることはありません。
コードも隠されており安全性が高いため、狭い廊下やトイレだけでなく、リビングやキッチンなどにも配置しやすいライトです。
ダウンライトのデメリット
この章では、ダウンライトの設置を検討する際に知っておくべきデメリットと、解決方法も合わせて解説します。
眩しく感じやすい
ダウンライトの真下から見上げてしまった場合、光源が目に入りやすく眩しく感じてしまうでしょう。
そのため仰向けになる可能性があるので、ベッドやソファーの上にダウンライトを設置するのは避けましょう。
位置や数が変えられない
ダウンライトは埋め込み式のライトのため、一度取り付けた場所や数は変えられません。
生活しているうちに家具の配置換えをすると、使いたい場所に光が当たらないこともあるでしょう。
このような場合はユニバーサルタイプを使用すれば、光の角度が変えられて便利です。また調色・調光機能のあるダウンライトであれば、光の明るさを変えられます。
設置や交換のコストが高い
ダウンライトはシーリングライトやペンダントライトに比べて、ひと部屋に設置する数が多く、その分設置費用がかかります。
光の強さを比較すると、シーリングライト1灯がダウンライト4灯分にあたります。
広い部屋に設置する場合は、明るさと場所のバランスを考え、厳選して設置する数を決めましょう。
また、インテリアに合うデザインのペンダントライトを、部屋の一角だけ併用して使う方法もあります。
一体型のダウンライトの寿命は約10年とされているため、交換する費用も計画に入れておきましょう。
場所別ダウンライトを選ぶポイント
ここでは、ダウンライトを設置するのに適した場所を紹介します。
設置場所に合う機能やデザインも合わせて解説します。
リビング・ダイニング・寝室
リビング・ダイニングの広い空間では、ダウンライトのみでもペンダントライトやテーブルライトなどを併用しても、おしゃれに部屋を演出できます。
天井が低い場合は、ダウンライトを使用してフラットな天井にすると、圧迫感を感じさせない明るい空間ができるでしょう。
また、ダウンライトを配置する場所により、部屋の印象は大きく変わります。
天井全体にバランスよく配置すると部屋の隅々まで明るく照らせるため、落ち着いた雰囲気に。
リビングの中央にまとめて配置すると、デザイン性が高い空間を演出できます。
ダウンライトは落ち着いてリラックスした雰囲気をつくれるため、和室にも適しています。
廊下・階段・トイレ・バスルーム
狭い空間である廊下や階段でもダウンライトは存在感を隠せるため、スッキリした空間をつくれます。
トイレやバスルームでは湿気に強い防水性のあるタイプを使うと、掃除やメンテナンスの必要がなくなります。
ダウンライトを上手に取り入れておしゃれな空間に
今回は、ダウンライトの特徴とメリット・デメリット、選ぶポイントなどを詳しく解説してきました。
照明器具は、部屋の印象を決める重要なパーツです。
ダウンライトの特徴は、空間を広く見せてくれることと、どんなインテリアにも合うことです。
こだわりの空間をつくり出すためにも、ダウンライトを有効に使える配置を考えてみてはいかがでしょうか。
天井につけるライトは他にもあり、吊り下げ型のペンダントライト、天井に照明器具をはめ込むタイプのシーリングライトがあります。