注文住宅でどんな家をつくりたいかと聞いたら、平屋住宅をあげる人も多いのではないでしょうか。
平屋住宅は雑誌やメディアで特集されるなど、これから住宅を購入したい若い層にも人気上昇中です。
一般的な2階建て住宅に比べると個性的でおしゃれなのは分かりますが、どこをどうすればそんな家を建てられるかまでは、なかなか分かりませんよね。
そこでこの記事では、「おしゃれな平屋住宅」とはどのようなものか、また具体的にどうすれば「おしゃれな平屋住宅」になるのかを解説していきます。
注文住宅で平屋住宅にするか検討されるときに、ぜひ参考にしてくださいね。
おしゃれな平屋住宅とは?
ここでは平屋住宅のどのような部分がおしゃれと感じるか、こだわる場所はどこかを解説します。
流行はモダンなデザイン
メディアに取り上げられている「今どき」の平屋住宅の外観の多くは、シンプル、モダン、モノトーン、木目調、直線的なデザインが採用されています。
特に「おしゃれな平屋住宅」と紹介されているものは、やや無機質でスタイリッシュなデザインである傾向がみられます。
インターネットにはおしゃれな「今どきの平屋住宅」の写真が多く掲載されており、さまざまなデザインが紹介されています。
その中から自分の好みのものをピックアップしてみましょう。
屋根のデザインにこだわる
シンプルでモダンなデザインを印象付けているのは、視覚的にも広い面積を占める屋根のデザインです。
いわゆる三角形のものだけでなく、水平ラインやV字型であったり、軒を曲線のデザインにした住宅の例もあります。
雨や雪などの防水対策がある程度可能になった現代だからこそのデザインといえるでしょう。
外構とトータルでデザイン
建物と外構のイメージを統一するデザインを採用すれば、よりモダンでスマートな印象になるでしょう。
ひと昔前は隣家との境界線に設置するのが当たり前だった塀やフェンスですが、最近はそれらを使わない外構デザインも一般的になりつつあります。
管理が大変なためか、玄関アプローチに植栽をほとんど使わない外構も平屋住宅に限らず広く採用されていて、よりシックな印象の家が多くなっています。
平屋住宅をおしゃれに見せる外観
ここからは平屋住宅の外観の事例や、デザインがおしゃれに見えるポイントを紹介していきます。
開口の多いオープンな外観
大きな窓をふんだんに設置すると、開放的でモダンな印象を与え、おしゃれなカフェや店舗のような雰囲気がだせるでしょう。
平屋住宅は2階建てに比べて上部からの重さがかからないため、壁面強度をクリアして大きな窓を採用しやすく、オープンでリラックスした雰囲気を感じさせます。
人通りが多い道路に面している場合は防犯上注意が必要ですが、カーテンや内装に工夫することで、上級者の住まいづくりを感じさせることもできるでしょう。
外はクローズドで中は開放的
外観にほとんど開口部がない四角い箱のような平屋住宅は、平面的でスタイリッシュさを感じさせます。
さらに家族のプライバシーもしっかり守ることができる一挙両得なデザインです。
採光や風通しについては、中庭を設置したり、道路面とは反対側に開口部を設けるような設計で調整が可能です。
外観はかなりシックな印象ですが、室内に入ると生活感があり暖かみが感じられるなど、ギャップも楽しめるでしょう。
一瞬で目を引くユニークなデザイン
屋根の軒先を曲線にする、箱をずらして並べたような外観など、平屋住宅ならではのユニークなデザインを考えるのも楽しいですね。
玄関の軒を広くとって美術館の入り口のようにしたり、外壁の一部を格子状にして屋内が隙間から見える設計など、自由度の高い住まいづくりができるのも平屋住宅の特徴です。
土間を活かしたデザイン
平屋住宅でうまく活用できると便利なのが、土間を活かしたデザインです。
玄関周辺に広い土間をつくり収納や趣味スペースとして活用したり、また京町家のように細長い通り土間を設けて、室内テラスのように使う方法もあります。
2階建て住宅ではなかなか実現できない設計を楽しんでみるのもいかがでしょうか。
平屋住宅は屋根の形がポイント
平屋住宅をおしゃれに見せているのは屋根の形です。
平屋住宅の屋根は2階建て住宅と比べてもかなりの存在感があり、屋根の形次第で外観のイメージが大きく変わります。
ここでは平屋住宅をおしゃれに見せる屋根のデザインを紹介します。
片流れ屋根タイプ
「片流れ屋根」とは、屋根全体が一方向に大きく傾斜したデザインで、平屋住宅をダイナミックな外観に見せる効果があります。
設計を工夫することで、傾斜した屋根を利用してロフトを設置することもできます。
ただし屋根の軒がないと風雨や紫外線をダイレクトに受けるため、外壁の劣化が早くなります。
定期的なメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
陸屋根(ろくやね)タイプ
おしゃれな平屋住宅に多く採用されているフラットな屋根は「陸屋根(ろくやね)」と呼ばれるタイプです。
シンプルでスタイリッシュな外観をつくり出せるデザインで「今どき」の平屋住宅に多く採用されていますが、雨や雪がたまりやすく雨漏りのリスクがあることに注意しましょう。
採用する場合は徹底的に防水処理を施し、定期的なメンテナンスをしっかり行うことをおすすめします。
切妻(きりづま)タイプ
二辺の三角の形をした屋根は「切妻(きりづま)」と呼ばれ、多くの住宅建築に採用される機能性に優れた屋根です。
2方向に斜面ができる屋根のため雨や雪が流れやすく、屋内では高い天井をつくりだせるメリットがあります。
スタンダードな形状のため、メンテナンス費用も含め予算が少なくすむデザインです。
寄棟(よせむね)タイプ
「寄棟(よせむね)」の屋根はピラミッドのような四角錐(しかくすい)の形をした屋根のことです。
4方向に屋根があるため、外壁を風雨や紫外線から守る役割を果たします。
落ち着いた印象で、特に和モダンのデザインに合うでしょう。
平屋住宅をおしゃれに見せるコツ
屋根以外にも平屋住宅をおしゃれに見せるポイントがあります。
ここでは平屋住宅をよりおしゃれに見せるためのコツをご紹介します。
統一感のある色と素材
「今どき」の平屋住宅はシンプルでモダン、スタイリッシュが好まれる傾向にあります。
クールな黒やグレー、ギャラリーや美術館のような白など、住宅全体をテーマカラーでまとめるとおしゃれな外観になるでしょう。
屋根や外壁、柱、窓枠、ドアなども含め、色を1〜2色にしぼって使うことをおすすめします。
窓やドアの位置や大きさがポイント
平屋住宅は形がシンプルなため、窓やドアの存在感が大きくなります。
そのため、それぞれのパーツが個性的すぎると、ちぐはぐな印象になりやすくなります。
できるだけ全体のバランスを考えながら、窓やドアのデザインや大きさを検討しましょう。
設置する位置も、外観のデザインを左右するポイントです。
設計者に相談しながら適切な位置を決めましょう。
テラス・ウッドデッキを設置
平屋住宅にテラスやウッドデッキを設置することは、おしゃれに見せる効果があります。
さらにアウトドアリビングとしても洗濯物を干すスペースとしても実用的です。
例えば家の片面全体にウッドデッキをつなげてつくり、部屋のどこからでも外に出られるようにするスタイルは平屋住宅だからできるデザインでしょう。
間取りは広さと採光にこだわる
平屋住宅では高い天井が手に入りやすいため、広さを活かした間取りを設計するとよいでしょう。
できるだけ壁をなくした開放感のあるリビングダイニングにこだわりの家具を設置すれば、インテリアショップのようなおしゃれな空間ができあがります。
また、平屋住宅は家の中心部が暗くなりやすいため、窓の位置や間取りを工夫することで採光を確保しましょう。
ひと工夫でおしゃれな平屋住宅を実現しよう
ここまで「おしゃれな平屋住宅」にするための具体例、外観や屋根などのこだわりポイントを解説してきました。
平屋住宅は形がシンプルなため、ポイントをつかんだデザインを採用すれば、おしゃれな印象をつくり出すことは可能です。
生活動線などに配慮した設計で住みやすさも工夫しながら、おしゃれな平屋住宅を手に入れましょう。
平屋住宅という形態自体は古くからあり、今でもシニア世代の住み替え住宅として人気がありますが、近年若い世代に注目されている「今どき」の平屋住宅とはどんな住宅かを見てみましょう。