新築に不要な設備を導入したことが原因で、後悔する人がいることを知っているでしょうか?
近年は個性的な設備が多く販売され、その種類も豊富です。
しかし家によっては、不要な設備を導入しているケースが珍しくありません。記事では新築設備で後悔する人が多いポイントを紹介し、対処法を解説しています。
新築の設備選びに迷っている人は、参考にしてください。
目次
キッチンの床下収納
スペースを効率的に利用できるキッチンの床下収納ですが、使いにくいと感じている人が少なくないのが現状です。
床下収納を設置すると床と蓋の間に隙間が生まれ、その隙間からゴミやほこりが内部に入り込んでしまいます。
また食べ物が収納されている場所を踏むことに対して、抵抗感を覚える人もいます。床下に収納されている食品を出すたびに、「かがむ必要があり大変」といった声もあり向き不向きがある設備です。
キッチンの床下収納は点検業者に利用してもらうときには便利だけど、普段は意識していないといった声もあります。
お金を払って床下収納を作ったのに、日常生活で意識することすらないのはもったいない話です。
キッチンの床下収納を作る際は、自分や家族のライフスタイルを加味したうえで設置するかどうかを決めていく必要があります。
床暖房
床暖房はエアコンに比べてほこりが舞い上がらず、衛生的だとして人気が高い設備です。
一方で使い勝手が悪い設備として、設置したのを後悔する声も少なくありません。
床暖房は床下の熱源によるふくしゃ熱によって、床全体を温めていく設備です。
輻射によって熱を床全体に伝えるためには時間がかかり、エアコンに比べれば瞬発力に欠けます。
つまり床暖房を活用するためには、どれくらいで暖かくなるのかを把握しておく必要があるのです。
そのため最初は寒いときに起動すれば良いと考えていた床暖房も、気が付けば1日中そのままになっているといったケースも発生します。
床暖房はエアコンに比べて電気代が高くなる傾向にあるので、1日中起動することで電気代の負担に悩む家庭が出てきてしまうのです。
両開きの玄関扉
両開きの玄関扉は荷物の出し入れがしやすく開放感があるとして、注目されている設備です。一方で両開きのメリットをうまく活用できず、後悔している声が少なくない設備でもあります。
両開きの扉は荷物の出し入れがしやすいため、通販を頻繁に利用する人にとって便利です。しかし荷物の出し入れをするだけなら、リビングの窓を利用した方が効率的といった意見もあります。(一戸建ての場合)
特に大きな荷物の場合は、部屋から遠い玄関から入れるよりもリビングの窓から入れる方が効率的です。また玄関扉が大きい=玄関まわりのスペースを広く取る必要があります。
大きな玄関扉が設置できるほどスペースに余裕があるなら、「その空間をもっとうまく活用できたのに」と後悔する人が少なくありません。
広い浴槽
手足を伸ばせる広い浴槽は、多くのメーカーが売りにしている設備です。
ただ広い浴槽ならではのデメリットも存在するので、導入する際は注意する必要があります。
浴槽が広ければ、それだけたくさんのお湯が必要です。広い浴槽いっぱいにお湯を満たすためには、水道代・ガス代・電気代といったさまざまな費用がかかります。
特に追い炊き機能を使う際は、水が多いほど温まるまでに時間がかかりガス代や電気代がかかってしまいます。同時に掃除をする手間も大きくなるため、人によってはリスクです。
よほどお風呂に入るのが好きな人は別ですが、総合的に考えると広い浴槽は住む人に対する負担が大きい選択といえます。
大きな天窓
日光が降り注ぐ大きな天窓は、部屋を明るくしたい人に人気が高い設備です。冬でも日光浴ができる便利な天窓ですが、この日光が悪い方向に働くケースもあります。
天窓は日照時間が少ない冬ならありがたい設備ですが、日照時間が長い夏場はかえって厄介な存在です。常に日光が降り注ぐため、家の中の温度が上がるだけではなく床や家具を傷める一因になります。
また美容に気を使う人が住んでいる場合、肌に悪影響を及ぼす可能性が0ではありません。シャッターが付いた天窓もありますが、窓が存在する事実には変わりがないので完全に日光を防げるかは微妙です。
大きな天窓は季節によって感じ方が違ってくるため、リスクを伴う設備といえます。
ロフト
特に子供がいる家庭では、子供の遊び場や物置として使えるロフトを望む声が少なくあり ません。ただロフトはその家に住む家族のライフスタイルによって、使い勝手の良し悪しが違ってきます。
ロフトを活用するためには、階段やはしごを上り下りしなくてはなりません。上り下りが数回程度なら気になりませんが、毎日何回もとなると中々の重労働です。
物置としてロフトを使っている場合は、荷物を持った状態で階段やはしごを行ったり来たりする必要があります。そのため結局は荷物をロフトに置くのではなく、手が届く範囲で管理をする家庭が珍しくありません。
最初はロフトの存在に喜んでいた子供も、成長するにつれ上り下りが面倒になり遊び場として使わなくなるケースも存在します。
新築を建てる前にやっておくべき2つの対処法
新築設備で後悔するリスクを防ぐためには、あらかじめ準備をしておく必要があります。新築を建てる際は、まず冷静になって判断していきましょう。
ショールームで設備の使い心地を確認する
ショールームに行って、実際に設備を自分の目で見て試すことをおすすめします。ショールームでは、各社最新の設備を用意しているので使用感の違いが分かりやすいからです。
実際に設備を使っているイメージを抱きやすくなるので、無計画な衝動買いを防げるメリットも存在します。住宅メーカーの中には、宿泊体験を実施している会社も存在するので活用してみるのも1つの選択です。
ショールームは主に住宅メーカーが開催しているタイプと、設備メーカーが開催しているタイプの2種類に分かれます。
住宅メーカーのショールームは、実際に設備を使う際の動線を意識している傾向があります。設備メーカーの場合は、新しい設備が豊富にそろえられているので目的に合わせて見に行く場所を変えていくのが大切です。
見た目・機能性・耐久性を総合的に判断する
新築設備を選ぶ際は、商品の特徴を総合的に見て判断するのが大切です。自分や家族のライフスタイルは、時とともに変わっていくため同じ価値観のままとは限りません。
最初は設備の見た目を重視していた人でも、数年経つと機能性が1番と感じるようになる可能性があります。住む人の価値観が変わると、最初は満足していた設備であっても違和感を抱くようになってしまうのです。
そのため設備を選ぶ際は1つの特徴ばかりを重視するのではなく、総合的な価値へと目を向ける必要があります。
見た目・機能性・耐久性ともにバランスが良く、安定している設備なら後悔するリスクを下げることができるでしょう。
新築の設備で後悔しないためには計画性が重要!
新築の設備で後悔してしまう原因の1つが、計画性の欠如です。
新築を建てる際は、ほとんどの人が心を躍らせ気持ちが浮足立っている状態になります。そのため冷静な感覚を失い、計画性が無くなってしまう人が少なくありません。冷静な思考を取り戻すためには、新築を建てるまでに長期的な計画を立てていくのが重要です。
「お風呂好きではないから、浴槽は小さくていい」
「すぐに暖かくなりたいから、自分はエアコン向き」
時間をかけることによって、見えてくる部分もあります。新築を建てる際はいったん落ち着いてから、自分に合った設備を選んでいきましょう。