マンションリノベーションを検討する際、「将来的に資産になる?」「売る前提ならどのようなリノベーションをすべき?」と、気になる方はいるのではないでしょうか。
新築売却と異なるため、想像がつきませんよね。
実は、リノベーションマンションは需要が高く、幅広い層に注目されています。
この記事では、売る前提のリノベーションのポイントや注意点を解説します。
新たな住まいを将来的に資産にしたい方は参考にしてください。
目次
そもそもリノベーションマンションは売れるの?
近年、新築マンションの価格高騰の影響によりリノベーションマンションの需要は増しています。
実際、令和4年度の住宅市場動向調査によると、中古住宅を選んだ理由に「リフォームされていて綺麗だったから」と回答した方が20%。
中古住宅を購入して良かった点は「リノベーションで快適に住めると思ったから」と回答した方が33%というデータがあります。
つまり、築古でも新築とほぼ同じであれば住みたいと考えるニーズが一定数あるのです。
物件選びやリノベーションで後述する条件を満たしていれば、新築や築浅物件を検討している層にアプローチしやすくなります。
結果、買い手の需要が見込まれ、資産価値を維持できるのです。
リノベーションはライフスタイルに適した仕様に変えられるだけでなく、売る前提で計画すれば資産として見込める利点があることを理解しておきましょう。
マンションリノベーションで売りやすくなる7つの条件
需要があり、資産価値が下がりにくいリノベーションマンションですが、一定の条件を満たさないと売れにくい可能性があります。
将来的な資産として高めるリノベーションをするなら、以下7つの条件がポイントです。
立地がよく、生活環境が整っている
売る前提でマンションをリノベーションするなら、好立地であることが必須です。
一般的に、築年数が上がるとマンションの販売価格は徐々に下がる傾向です。
しかし、利便性がよく生活環境が整っていれば、一定の資産価値を維持できます。
同じ築年数のマンションでも立地がいい物件であれば資産価値は下がりにくくなるでしょう。
以下は査定価格に影響しやすい立地条件の一例です。
- 主要駅のアクセスが良い
- 徒歩10分以内の駅近である
- 交通の利便性がよい
- スーパー、学校、病院が近隣にある
- 治安がよい(街灯の有無など)
管理状況がよい
エントランスや廊下を含む、共用部分の設備・メンテナンス・修繕状況はマンションの評価に影響します。
例えば、セキュリティシステムやオートロックなどの有無も価格査定の対象です。
室内をきれいにリノベーションしても共用部の管理が疎かな物件だと価値は下がります。
また、マンションは長期修繕計画により、10〜15年に1度は大規模な修繕工事をします。
しかし、修繕工事をした履歴がなければ管理が行き届いていないと判断されるため、資産価値が見込めない可能性も。
居住スペースだけでなく、マンション全体の管理状況がよい物件を選んでください。
新耐震基準を満たしている
新耐震基準とは、震度6強〜7程度の揺れでも倒壊しない水準です。
1981年6月以降に建設された建物に定めた基準であり、リノベーション後に売却する予定でもある程度の耐震が確保されています。
さらに、免震工事や耐震工事が施されている物件なら、高い価格で売却できる可能性もあります。
日当たりがよい
一般的に、日当たりがよい物件は好まれやすい傾向です。
資産価値として考えるなら、南・東・西・北の順番に高くなります。
とはいえ、間仕切りを撤去して部屋全体に採光が入るリノベーションをすれば、資産価値が高まる可能性があります。
日当たりを意識した物件選びとリノベーションが重要と理解しておきましょう。
階数が高い
売却するマンションの階数も査定価格に影響します。
一般的に、1階ずつ階層が下がるごとに、約0.5〜2.5%の価格差があると言われています。
また、階数が高いほど明るく、眺望がよいことも理由です。
ただし、マンションの価値は周辺の環境や立地にも左右されます。
一概に、階数の低さで価値が決まるわけではありません。
リノベーションにより暮らしの質を高めている
内装を含む見た目も大事ですが、快適で安心して暮らせる要素を満たした住まいは資産価値が高い傾向です。
暮らしの質を高めるリノベーションをするにはマンションの構造を理解する必要があり、すべて管理規約に記載されています。
以下は、資産価値を高めるリノベーションの一例です。
- 壁や床に断熱性の高い素材を使っている
- 防音対策が施されている
- グレードの高い設備を導入している
配管が比較的新しい
マンションの配管は素材によって寿命は異なるものの、築30年を超えると高い確率で傷んでいます。
つまり、売る前提でリノベーションするなら配管を新しくすれば売れやすくなるのです。
配管の劣化が進むと、水漏れや水質汚染につながる恐れもあります。
一般的に、配管の劣化は査定に直結しません。
しかし、買い手側はマンション規約で配管工事の履歴を確認できるため、購入の判断材料にする可能性はあります。
売却前提のリノベーションなら、配管に気を配りましょう。
売る前提でマンションリノベーションする際の注意点
リノベーションは快適な住まいに一新するだけでなく、資産としても残せる手段。
とはいえ、売る前提でリノベーションするなら注意点が2つあります。
破損や故障箇所は修繕する
破損や故障箇所がある場合は、修繕しなければ売却しにくい可能性があります。
前述したように、リノベーション物件を購入する層は、「見た目のきれいさ」や「すぐに快適に過ごせるか」を重要視しています。
そのニーズを満たすためにも、壁紙やフローリングの劣化や水回りの破損・故障などは修繕しておきましょう。
なるべくシンプルな間取り・内装にする
リノベーションは、デザインの好みを重視した室内にできる点が魅力です。
しかし、個性的でこだわりすぎた間取りや内装だと、買い手が見つからない場合があります。
買い手が見つからなければ販売価格を下げざるを得ず、資産価値の低下につながります。
売る前提であれば、専用部分のリノベーションはなるべくシンプルな方が万人受けすると心得ておきましょう。
売る前提でマンションをリノベーションすれば、将来的に資産価値になる!
ライフスタイルに適した間取りや内装にして、中古マンションに新たな価値を見出すリノベーション。
前述した物件探しの条件や内装の注意点をふまえたリノベーションなら、資産として残せます。
マンションをリノベーションするなら、将来的な資産価値も熟考して検討してみてはいかがでしょうか。