自宅を終の住処(ついのすみか)にするためには?余生を快適に過ごす家づくりのポイントについて解説

    最後に余生を過ごす場所を意味する「終の住処(ついのすみか)」。

    多くの方が慣れ親しんだ自宅で最期を迎えたいと思っていますが、病気や介護などの理由で施設への入居を余儀なくされる方もいます。

    理想的な余生を送るためにも、家づくりの段階で「終の住処をどこにするか」を考えることは非常に大切です。

    今回はこれから家を建てようと考えている方に向けて、工務店の視点から終の住処の考え方や家づくりのポイントについて解説します。

    終の住処(ついのすみか)とは?

    終の住処とは、人生の最後を迎える場所のことを指します。

    終の住処は持ち家だけでなく、賃貸物件や老人ホームなども対象になります。

    例えば、晩年まで自宅で余生を過ごした方は、自宅が終の住処となります。

    一方で病気や介護で長期の入院が続いたり、家を引き上げて老人ホームなどに入居した場合、最後に住んだその場所が終の住処になります。

    終の住処となる場所は?

    終の住処となる場所はさまざまですが、大きく分類すると「家」と「家以外」の2つの種類があります。

    それぞれのケースについて見ておきましょう。

    家を終の住処にする場合

    リビング

    1つ目の選択肢は、家を終の住処とするケースです。

    最も一般的な考え方であり、最後まで家で暮らしたいと願う人が多いのが特徴です。

    自由に設計できる注文住宅であれば、終の住処に必要な条件を整えつつ、理想の住環境を整えることが可能。

    理想のマイホームを建てるタイミングで、終の住処として意識することが多いでしょう。

    また、新築住宅に限らず、中古住宅・中古マンション・賃貸物件なども終の住処になる場合があります。

    老人ホームを終の住処とする場合

    2つ目の選択肢は、家以外の場所を終の住処として考えるケース。

    最後まで家で暮らしたいと願っていても、病気を患って通院が必要になったり、家族が近くにいない状況で要介護認定されたりと、実際には病院や介護施設が終の住処になることも考えられます。

    また、「子どもたちに迷惑をかけたくない」「医療・介護の体制が整った場所で暮らしたい」といった理由から、自ら介護老人ホームなどを終の住処に選ぶ人もいます。

    終の住処を意識し始めるタイミング

    終の住処について真剣に考え始めるタイミングは人それぞれですが、多くの場合、自身のライフスタイルに大きな変化が訪れたときに考え始めることが多いです。

    終の住処を意識する時期について簡単に押さえておきましょう。

    結婚・出産・育児

    結婚や出産のタイミングは、終の住処について考えを巡らせることが多い時期。

    小さな子どもの育児をしつつ日々を快適に過ごすには、やはり持ち家の購入が選択肢に入ります。

    マイホームの購入を決断

    たとえ結婚をしなくても、自分の家を購入したいと考える方もいます。

    賃貸物件は定期的な引っ越しが前提の仮住まいですが、マイホームの購入となると、晩年の暮らしやライフプランについて深く考えることが多くなります。

    地方移住・別荘暮らし

    近年人気の地方移住や別荘暮らしを考える場合も、終の住処について考えるべきタイミングです。

    • テレワーク中心で仕事をしながら地方で移住生活を楽しむ
    • 首都圏と地方の二拠点生活で、最終的には別荘を終の住処にする

    など、暮らし方によってさまざまな余生をデザインできます。

    子どもが巣立ったとき

    子育てがひと段落して再び夫婦の生活に戻ったときも、終の住処について考えることが多くなるでしょう。

    「そのまま住み続ける」「現在の家を売却して新しい家を建てる」「結婚した子どもたちに家を譲渡して、コンパクトな物件を探す」など、さまざまな選択肢が考えられます。

    終の住処を意識した家づくりのポイントを解説

    老夫婦

    自分にとって理想の終の住処を考えるなら、自由にお気に入りの空間を設計できる注文住宅が人気です。

    ゼロから家づくりをする場合、どのような要素に気をつければ良いのでしょうか。

    ここからは、家づくりのプロの視点から、終の住処を意識した設計のポイントについて解説します。

    長く快適に住める資産価値の高い家を建てる

    新築マイホームを終の住処にしたい場合、まずは資産価値の高い家を建てる必要があると覚えておきましょう。

    家を建てるタイミングにもよりますが、最後まで住む場合は30〜40年以上問題なく快適に生活できる家が必要になります。

    耐震構造や断熱性、採光の良さ、暮らしやすさなど、暮らしに直結する要素はできる限り理想を追求するのが鉄則です。

    住宅性能の低いローコスト住宅を建ててしまうと、早い段階で建て替えやリフォームが発生するなど、快適な余生を過ごせなくなる可能性が高くなります。

    快適性を左右する住宅性能や間取りについては妥協せずに、予算と理想のバランスを考慮して家を建てましょう。

    また、質の高い施工を得意とする工務店を選ぶことも重要な要素のひとつ。

    千葉の家づくりに強いTIMBER YARDであれば、資産価値の高いSE構法による家づくりで理想の住まいを設計できます。

    将来を見据えて導入設備を検討する

    住まいの快適性を左右する大きな要素が、住宅設備・家具・家電の3つです。

    夫婦で腰を据えて生活するのであれば、暮らしを便利にしてくれるアイテムは早めに導入するのがおすすめです。

    終の住処を意識した設備・家電導入の実例
    • テレワークの効率向上のために書斎に電動昇降デスクを購入
    • 家事と育児を両立するためにビルトイン食洗機を導入する
    • 身体への負担を考えて浴室に暖房設備を導入する
    • 家族が多くなることを見越して洗濯機・乾燥機を2台持ちにする

    特に大型で埋め込みが必須のビルトイン調理機器や食洗機などは、注文住宅だからこそ設置できる人気のアイテム。

    ハイスペックな家具・家電は価格がかなり高めですが、終の住処として長く暮らすことを考えると、コストパフォーマンスはかなり良いです。

    将来的に節約できる時間や生活する上での満足感はかなりのものなので、お気に入りの製品があればぜひ検討してみましょう。

    ライフプランの変化を見据えた間取りを考える

    終の住処として間取りを考える場合、可能な限り奇抜なデザインは避けて、住みやすさ・心地良さを重視した空間づくりを意識しましょう。

    デザインにこだわるのも大切ですが、あまりやりすぎると快適性が損なわれ、高齢になったときに改装が必要になる場合もあります。

    「引き戸にして扉の段差を無くす」「緩やかな階段を設計する」「庭の通り道はスロープ設置する」など、将来の暮らしも考えて設計プランを相談しましょう。

    SE構法であれば家の中に柱を設置する必要がないため、障害物が少なく移動しやすい大空間を設計できます。

    将来的な改装・改築を検討する場合でも、設計の自由度が非常に高いのがメリットです。

    自分の時間や好きな趣味を楽しめる空間をつくる

    趣味部屋

    自宅を終の住処にするときに重要なポイントが、生活の中で感じる幸福感をどれだけ高められるかです。

    子育てがひと段落して子どもが巣立てば、夫婦で過ごす時間が次第に長くなりますし、定年退職を迎えれば家で過ごす時間が増えます。

    趣味を楽しめる書斎や、落ち着いて過ごせるインナーテラス、料理を楽しむ充実のキッチン空間、テントサウナができる中庭など、自分がイキイキと暮らせる夢の空間を考えてみましょう。

    お気に入りの空間があれば、余生がさらに楽しく充実したものになりますよ。

    終の住処を意識すると必要な要素が見えてくる

    新築

    この記事では、終の住処を考えるタイミングや、注文住宅を終の住処にするときのポイントについて解説しました。

    「余生のことを考えるなんてまだ早い」と感じる人もいますが、自分が歳をとる日は確実に訪れます。

    特に一生物のマイホームを建てる場合は、終の住処をどこにするかといったライフプランもしっかりと考えておく必要があるでしょう。

    わたしたちTIMBER YARDでは、現在だけでなく10年後、20年後も変わらずに住み続けられる、質の高い家づくりを手掛けています。

    長く快適に住める夢の空間をつくりたい方は、長年家づくりに携わってきたプロの設計士・インテリアコーディネーターにぜひご相談ください。