「屋上のある家っておしゃれだよね!」と屋上に理想を持っている人も多いでしょう。
屋上のある家では自分だけのプライベート空間を作ったり、バーベキューなどのアウトドア体験を楽しんだりできる点が大きな魅力です。
しかし屋上を作ることによって発生するデメリットについて正しく認識している人は少ないはず。
この記事では、屋上のある家のメリット・デメリットや、屋上を作るときの注意点をわかりやすく解説します。
屋上のある家のメリットや活用事例を紹介
はじめに屋上のある家のメリットや活用事例を紹介します。
屋上は使い方次第で癒しやプライベート空間にもなりますので、屋上に憧れがある人はぜひ生活をイメージしてみてくださいね。
屋上庭園でガーデニングや家庭菜園を楽しむ
屋上を庭園に見立てることで、ガーデニングや家庭菜園を楽しむことができます。屋上は風通しや日当たりが抜群のため、植物や野菜を育てるのに適した環境といえます。
プランターなどをたくさん並べれば、理想の庭や栽培スタイルを追求することも可能に。子どもがいる家庭では、一緒に植物や野菜を育てる体験もできますよね。
眺めの良い場所で自分だけの時間を過ごす
屋上は住宅の屋根にあたる部分。そのため眺めもよく、自分だけのプライベート空間を楽しめます。
天気が良い日の昼間は、遠くの景色まで見られるでしょう。また夜になれば満天の星を眺めながら、ゆっくりと自分だけの時間を過ごすこともできます。
家の中では当たり前にある家族の笑い声やテレビの音などから少し距離を置いて、何かを考えるのもよし、何も考えずにボーッと過ごすのもよし。
自由に使える贅沢な時間と場所が手に入ります。
犬好きならドッグラン設備を作るのもあり
犬を飼っている家庭ならば、屋上にドッグラン設備を作るのもおすすめです。
屋上の一角に芝生を敷き詰めたり、小さなトンネルやジャンプ台などを作ったり。わざわざ遠くにあるドッグランまで移動せずとも、自宅の屋上で遊べるのです。
また子どもの遊び場として利用するのも素敵ですね。
ペットや子どもが屋上を使う場合には、必ず落下防止対策を行いましょう。
バーベキューなどのアウトドア体験
先にも述べたとおり、屋上はプライベート空間としても活用できます。そこで「バーベキュー」や「パーティー」などのアウトドアイベントを開催するのも良いでしょう。
ほかにも「疑似キャンプ」や「花火」「天体観測」などオールシーズンで楽しめるイベントを企画するのもおすすめ。
あまりに大きな声で騒いでしまうと近所迷惑になってしまうので、周囲への配慮を忘れないようにして、プライベートな空間を楽しんでください。
露天風呂やジャグジーで贅沢な時間を
設置費用はかかりますが、他人の視界が気になりづらい屋上の空間を活かして、露天風呂やジャグジーで贅沢な時間を過ごすこともできるでしょう。
遊び心がある人はプールの設置も検討してみてください。夜に利用すれば、今流行りのナイトプールのような空間にすることも可能です。
ただし屋上に露天風呂などを設置する場合には、目隠し対策を万全に行いましょう。屋上といえど外には変わりません。
都内などで住宅同士の距離が近いと、近隣住宅から丸見えになってしまう可能性があります。トラブルの原因になるため注意しておきましょう。
洗濯干しの追加スペースとして活用
屋上は洗濯物を干す追加スペースとしても活躍します。屋根がないので日光を直接浴びることができ、洗濯物の乾きが早くなります。
また屋上はスペースが広いため、ベランダなどでは干しづらい布団や枕、マットレスなども干せます。外干しで衣服の日光浴や除菌を存分にしたい人にはぴったりの活用方法です。
屋上のある家のデメリットとは?
続いては、屋上のある家のデメリットを4つ紹介します。
屋上を作るにあたって必ず知っておきたいデメリットなので、注意深くチェックしてみてください。
施工費用が高い
屋上の設置には高額な費用がかかる可能性があります。なぜなら屋上を設置するうえで、さまざまな工事が必要になるからです。
屋上を作るには、傾斜のない平たい屋根である「陸屋根(りくやね・ろくやね)」を設置します。
陸屋根は雨や雪などが溜まりやすい形状なので、屋内に水が侵入しないように防水工事を徹底する必要があります。そのほかにも落下防止対策や目隠し対策などのちょっとした工事費用もかかります。
こうした理由から、屋上を設置するだけで最低100万円以上の費用が必要になるケースもあります。
メンテナンス費用が高い
屋上は、先に紹介した施工費用が高いだけではなく、メンテナンス費用もかかってしまいます。屋根がない屋上は雨漏りに弱く、定期的な防水加工の工事が必要です。
また直射日光を浴び続けているほか、強風にもあおられるため傷みやすくなっています。
持ち家の場合には、新築時から約10年程度は保証がありますが、保証期間を過ぎてしまえばこうしたメンテナンス費用を全額負担しなければなりません。
安全に屋上を使用していくためには、入念なメンテナンスが必要なことを覚えておきましょう。
台風や大雨時の後処理が大変
台風や大雨のときの前準備、後処理が大変な点もデメリットです。まず前準備として、風で飛ばされてしまいそうな家具や設備は家の中にしまわなければなりません。
風は地上から離れて、上空に行けば行くほど風力を増します。あまりにも強い風にあおられると、家具や設備が破損することも少なくありません。
そのため台風とまではいかなくても、強風の日には家具や設備をしまっておくようにしましょう。
また台風や大雨のあとには、砂埃や葉っぱ、ゴミなどが屋上に溜まってしまうこともあり、その都度掃除しておかなければ屋上が使えなくなってしまいます。
結局使わなくなる可能性がある
屋上のある家に憧れを持っていた人でも、結局使わなくなってしまう可能性もあります。
屋上があることで「掃除が面倒」「家具や設備の移動が大変」「日常的に使いづらい」などと感じてしまい、屋上を設置したことを後悔する人も一定数いるのです。
そのため普段からこまめに掃除したり家具を動かしたりすることを面倒に思わない人にはよいですが、面倒くさがり屋の人は入念に検討することをおすすめします。
屋上を作るときに注意すべきポイント
最後に屋上を作るときの注意点を4つ紹介します。
メリット・デメリットを理解したうえで「やっぱり屋上が欲しい」と考えている人は参考にしてみてください。
屋上の施工実績が豊富な工務店に依頼する
屋上のある家を作るときには、屋上の施工実績やノウハウが豊富な工務店に依頼しましょう。
屋上の施工経験が少ない業者に依頼してしまうと、防水工事がしっかりとされておらず雨漏りの原因になってしまう可能性があります。そして雨漏りによって、住宅の寿命が縮まることもあるのです。
高額な費用がかかる住宅は、一生に一度の買い物。そのような大切な買い物で失敗や後悔がないように、実力・経験ともに豊富な業者をじっくりと検討しましょう。
プライバシーを守れる設計にする
プライベート空間を実現させやすいのが魅力の屋上ですが、プライバシーを守れる設計にすることが大切です。
道を歩いている人の視線は気になりませんが、同じくらいの高さの建物が周辺にあれば屋上の様子を見られてしまう可能性があります。
さらに自宅周辺をマンションに囲まれやすい都心部では、屋上が丸見えになってしまうことも珍しくありません。そのため屋上を囲むように壁やフェンスなどを設置して、プライバシーを守るように設計することをおすすめします。
落下防止対策を必ず行う
屋上を設計するときには、必ず落下防止対策を取り入れましょう。とくにペットや子どもがいるご家庭では必ず対策を行ってください。
落下防止対策の具体例としては、先にも紹介したとおり屋上を囲むように壁やフェンス、柵などを設置することです。
屋上を大人しか使わない場合でも、何かの拍子に落下してしまう危険性もあるため、できる限り対策を行っておくのがベストです。
定期的な防水加工やメンテナンスを欠かさない
デメリットで挙げたとおり、屋上を安全に維持するためには定期的な防水工事やメンテナンスが欠かせません。
防水工事の頻度は、一般的に「10年に1度」といわれています。
新築のアフターフォローとして10年程度の保証期間が付けられている場合がありますので、その保証が切れる頃には防水工事も検討しておくとよいでしょう。
また落下防止対策として設置したフェンスや柵などの補強工事もあわせて考えておくと安心です。
特徴をしっかり抑えて理想の屋上ライフを満喫
屋上のある家の特徴や魅力、屋上を作るときの注意点を解説しました。屋上のある家はメリット・デメリットがはっきりしています。
そのため「今の生活に本当に屋上が必要なのか」「メンテナンスの費用や手間は面倒ではないか」…などをよく考えたうえで決めましょう。
重要なポイントをしっかり抑えて、理想の屋上ライフを満喫してみてくださいね。