涼しげでリゾートのイメージがあるラタンの家具。
しかし海外では、ウールなどのファブリックとも相性の良いおしゃれなラタンの家具を、季節を問わず愛用しています。
コーディネートによっては、ラタンという自然素材のしなやかさを活かし、モダンな雰囲気を演出することも可能です。
この記事では、デザインが美しい北欧ブランドのラタン家具をご紹介します。
おしゃれなインテリアのアクセントとして、ぜひ検討してみてください。
目次
ミニマルで絶妙なデザイン「PK22」
デンマークのデザイナー、ポール・ケアホルムが1956年にデザインした「PK22」。
ミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞したイージーチェアです。
2本の細いスチールの脚部と、L字にデザインされた背もたれと座面のみの、ミニマルなデザインが特徴です。
絶妙な傾斜の背もたれや、幅広くデザインされた座面で、理想的な座り心地を追求しています。
しなやかな座面は、座る人を包み込んでくれるため、長い時間座っていても疲れない構造です。
ラタン素材で作られた「PK22」は、スタイリッシュでありながら、どんなインテリアとも合わせやすいでしょう。
浮遊感のある座り心地「PK24」
「PK24」は、ポール・ケアホルムがフランスのロココ様式の長椅子からインスピレーションを受けてデザインしたラウンジチェアです。
L字型の絶妙なカーブによって座る人の体を支えるフォルムと、座面とスチール製のベースとを接続しない構造によって、快適な座り心地を実現しています。
フレームの2ヵ所で座面が吊り下げられ、重力と摩擦によって保たれていることから「ハンモックチェア」と名付けられています。
座面にラタン素材を使うことで、リラックスした雰囲気を味わえます。
弾力のあるスプリングが魅力「PK20」
1968年にポール・ケアホルムによってデザインされたラウンジチェア「PK20」。
高く評価されたこの椅子は、ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館のパーマネントコレクションに登録されています。
「PK20」は幅広いスプリングスチールのベースを採用しており、適度にたわむことによる弾力感と、独特な座り心地が魅力です。
幅広い座面と適度にカーブしたL字型の背もたれによって、快適さとデザイン性を実現しています。
彫刻的で優しい印象のチェア「PK15」
デンマークのデザイナー、ポール・ケアホルムによって1979年にデザインされたダイニングチェア「PK15」。
無垢材を複雑に曲げた高度な技術で作られており、カーブさせた木製のフレームによって背もたれと脚部を成形しています。
座面にラタンを組み合わせたことで、軽やかさがアクセントになり、圧迫感のない優しい雰囲気を演出します。
座ると適度に沈み込むのもラタンの特徴であり、使えば使うほど、体になじんでくるのも魅力です。
木製フレームはブラックとアッシュの2種類で、ラタンの色はそのままのため、選ぶフレームによって印象が異なります。
職人の手仕事がひかるテーブル「BM0488L/BM0488S」
1958年にデンマークの家具デザイナー、ボーエ・モーエンセンによって発表されたコーヒーテーブル「BM0488L/BM0488S」。
もともとはBM0865デイベッドに合わせてデザインされた、ローテーブルです。
脚部がコの字にデザインされたシンプルなフレームと、職人技によってていねいに編まれたラタンの天板は、置くだけで温かみを感じさせます。
しっかり編み込まれた天板は、どんな場所においても安定感があり、さまざまなシーンで使える汎用性の高さも魅力です。
優雅なカーブがエレガントなチェア「KK96620」
デンマークの建築家でデザイナーのカーレ・クリントによって1914年にデザインされた「KK96620」。
このエレガントな椅子は、デンマークのモダンデザインの古典とされています。
もともとは、ファーボルグ美術館で使われることを目的にデザインされましたが、現在では広く愛用されています。
アーチ型の背もたれに編まれた、ラタンの緻密な美しさが特徴です。
座る人を包み込むような半円のフレームが優雅な印象を与えます。
脚部は前後でフォルムが異なり、後脚のカーブがエレガントな印象を演出しています。
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北欧家具の巨匠の最高傑作「PP501」
「PP501」は、デンマークのデザイナー、ハンス J. ウェグナーが1949年に生み出した作品で、椅子の中の椅子という敬意を込めて「The Chair(ザ・チェア)」と呼ばれています。
発表後10年のちに、アメリカ大統領選でジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンのテレビ討論会で採用され、注目を集めました。
この椅子はフィンガージョイントと呼ばれる、木材の接合面をギザギザに加工する技術で作られており、強度とデザイン性を有しています。
ラタンが張られた座面は、体にフィットするため、長時間使用しても疲れません。
背もたれに曲げ木が使われ、柔らかな曲線も魅力です。
折りたたんでも美しいフォルム「PP512」
「フォールディング チェア」と呼ばれる「PP512」は、ハンス J. ウェグナーがデザインしたイージーチェア。
「PP501」と同時に発表された、折りたたみ式の椅子です。
特徴は、座面パーツとその内側にぴったりと収まるサイズの背面パーツを交差させる構造です。
手置きハンドルを使って折りたため、壁にもかけられます。
各パーツがそれぞれが緩やかにカーブするフォルムによって、ラタンの座面が体の重みでフィットし、ゆったりとした座り心地を実現しています。
背もたれのジョイントが特徴「PP505」
「PP505」は1952年にハンス J. ウェグナーがデザインしたダイニングチェアで、背もたれの「牝牛の角」を思わせるデザインから「カウホーンチェア」と呼ばれています。
この背もたれは、テーブルやデスクに収納しやすい短めのアームで、先端が少し跳ね上がったデザインが特徴です。
丸みのある脚部や、2本脚のみで背もたれを支える構造は、緻密に計算されたデザインと高い職人技術によって作られています。
カーブした座面にラタンが使われており、しなやかで軽やかな印象を与えています。
遊び心のあるデザインが魅力「PP518」
1961年にハンス J. ウェグナーがデザインしたダイニングチェア「PP518」。
「PP505」と同じく背もたれのデザインから「ブルチェア」つまり「雄牛の角」という愛称があります。
こちらは背もたれの幅がやや狭く、アームが直線的に伸びた遊び心のあるデザインで、シンプルかつ力強い印象です。
座面は適度なカーブになるよう、フレームから直接ラタンが編み込まれており、快適な座り心地を実現しています。
四角形のフレームが印象的「BM61・62」
1957年にデンマークデザインの巨匠、ボーエ・モーエンセンがデザインしたダイニングチェア「BM61・62」。
オーク材の四角形のフレームと、ラタンの背もたれ・座面で構成された直線的なフォルムは、圧迫感のない軽やかなデザインが特徴です。
背もたれのフレームは背中が当たる部分でやや「くの字」に折れたデザインになっており、ほど良く背骨にフィットすることで、長時間座り続けられるよう設計されています。
フレームとラタンは天然素材のため、経年変化による表情の変容も楽しめます。
北欧のラタン家具でおしゃれな空間に
ここまで、デザインが美しい北欧ブランドのラタン家具を紹介しました。
北欧ブランドで作られたラタンの家具はスタイリッシュなデザインが多く、アジアンテイストのインテリアだけでなく、モダンな空間にもマッチします。
椅子にラタンが使われている場合は、編み方やフレームのデザインによっても、座り心地が変わるのも魅力です。
空間にアクセントをきかせたいときは、軽やかでモダンな北欧のラタン家具をおしゃれにコーディネートしてみましょう。
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