注文住宅の見積りは予算オーバーしても大丈夫?予算をオーバーの原因や削るべきコストについて解説

    理想のマイホームが叶う注文住宅。

    あれもこれもと要望を詰め込んだ結果、当初予定していた予算を大幅にオーバーしてしまったという方も多いのではないでしょうか?

    注文住宅はデザインや設計の自由度が高いことが最大の魅力ですが、叶えたい理想が多ければ多いほど費用も高額になってしまいます。

    そこで今回は、注文住宅で予算をオーバーしてしまう原因や、オーバーしたときに削るべきポイント・削らないほうが良いポイントなどをご紹介します。

    注文住宅で予算オーバーしてしまう原因

    注文住宅で予算をオーバーしてしまうのはなぜなのでしょうか。

    予算オーバーの原因として挙げられる代表的なものを3つご紹介します。

    こだわるポイントの優先順位が決まっていない

    注文住宅は、こだわればこだわるほど費用は高額になります。

    デザインや住宅性能、間取り、住宅設備など、こだわりたいポイントが多いという方も少なくありません。

    予算が無限にある場合は問題ありませんが、注文住宅を建てるほとんどの方が事前に予算を決めています。

    こだわりたいポイントに優先順位を付けておくことで、予算オーバーになったときにも慌てることなく削るポイントを見極められるでしょう。

    なんとなくで予算を組んでいる

    注文住宅を購入するときは、土地代や建物の建築費用のほか、外構工事やその他の諸費用など、さまざまな項目で高額な費用が発生します。

    これらの相場を知らずに、なんとなくで予算を組んでいると、実際に見積りを取ってみたら「大幅に予算をオーバーしていた」なんてことも。

    土地代や建築費用などは、家を建てる地域によって相場が大きく異なります。

    自分が建てようと思っている地域の相場はどれくらいなのか、事前にリサーチしてみましょう。

    また、見積りは複数の施工業者に依頼する「相見積り」にするのがおすすめ。

    大体の相場感を掴みやすいほか、同じ施工内容でも比較的低価格で購入できる施工業者に出会える可能性が高くなります。

    家づくりについての知識が足りない

    家づくりについての知識がほとんどない状態で注文住宅を購入する場合、デザインや間取りなどばかりにこだわり過ぎてしまう方が多いです。

    快適な生活を送るために必要な「住宅性能」を後回しにしてしまう方も。

    素材や設備のグレードを上げることでおしゃれで洗練されたデザインが実現できたとしても、住宅性能にかけられる予算がなくなってしまいます。

    どの程度の住宅性能があれば、快適に過ごすことができるかなどの家づくりについての知識を事前にある程度学んでおくことが大切です。

    注文住宅で予算オーバーしたときに削るべきところ6つ

    注文住宅の見積りで予算をオーバーしてしまっても、焦る必要はありません。

    削れるポイントはないか検討してみましょう。

    予算オーバーしたときに削るべきポイントを6つご紹介します。

    建物の形をシンプルにする

    新築

    建物の形は、複雑になればなるほど施工が難しくなります。

    断熱材や外壁などを隙間なく貼るためには工期も長くなり、それに伴って費用も高額になりがちです。

    建物の形をシンプルにすることで費用を削れるので、外観に強いこだわりがない場合には検討してみてもいいでしょう。

    エリアにこだわりすぎない

    土地代は地域によって相場が大きく異なります。

    さらに、同じ地域であっても周辺の利便性などの差によっても金額が変わってきます。

    土地代が予算オーバーしている原因になることも少なくありません。

    エリアにこだわりすぎることなく、予算内で購入できる周辺の土地がないか、情報を収集してみましょう。

    特に首都圏の土地代は非常に高いので、頻繁に通勤する必要がない場合は田舎に家を建てて、豊かな暮らしを楽しむのもおすすめです。

    間取りをシンプルにする

    部屋数が多いとそれだけ必要な設備も増えるので、費用がかさむ原因になります。

    最近では玄関ホールを作らない家もありますし、廊下を無くしてスペースを広くとるなど、あえて部屋数を減らす間取りも流行しています。

    できるだけ間取りをシンプルにすることで費用を抑えられます。

    窓やドアの数や大きさを減らす

    窓やドアの数が増えるとそれだけかかる費用も増えてしまいます。

    断熱性の高い窓を採用するのであれば、数に加えて大きさについても小さくできないか検討しましょう。

    断熱性の高い窓は費用も高額になります。

    できるだけ使用する面積を小さくすることで、費用を削ることができます。

    既製品を使用したり設備のグレードを下げたりする

    住宅設備はこだわりたいという方も多いですが、既製品で大量生産されているものを使用したり、グレードを下げたりすることで費用を削れないかを検討しましょう。

    こだわるポイントを絞って、その他は妥協できないか、よく考えることが大切です。

    水回りを一箇所に集める

    1階と2階それぞれにトイレや洗面所を配置するスタイルが主流です。

    しかし、水回りが分散していると、それだけ配水管の作りも複雑になってしまいます。

    配水管についても複雑になればなるほど施工費用がかさむ原因になるので、できるだけ1箇所にまとめてシンプルな配水にしましょう。

    注文住宅で予算オーバーしても削らない方が良いところ5つ

    予算オーバーしたときには、削ってもいいポイントと削らないほうがいいポイントがあります。

    予算をオーバーしたからといって削ると後悔する可能性の高い項目をまとめました。

    どうしても叶えたい優先順位の高いこだわり

    ずっと憧れていた設備やどうしても叶えたい優先順位の高いものは妥協せずに取り入れましょう。

    住宅購入は一生に一度の高額な買い物です。

    優先順位の高いこだわりを諦めてしまうと、一生後悔しながら生活することにもなりかねません。

    こだわりに優先順位を付けて、後悔のない家づくりをしましょう。

    住宅性能

    「冬の朝、家の中が底冷えする」「夏になると2階の部屋が蒸し暑い」このような家は決して快適とは言えませんよね。

    デザインや設備にこだわりすぎて、住宅性能をあまり気にしないでいると、住み始めてから後悔することになります。

    超高性能な住宅にする必要はありませんが、ある程度快適に過ごせる性能については、削らずに取り入れましょう。

    外構工事

    庭や玄関、駐車場、塀などの住宅の建物以外の部分を外構といいます。

    「建物ばかりに気を取られていて、外構については何も考えていなかった!」ということがないように、家づくりと同時進行で計画するのがおすすめ。

    こだわりすぎる必要はありませんが、外構工事費用を妥協すると、外観全体がチープな印象になる可能性も。

    建物とのトータルコーディネートを検討しましょう。

    外壁

    住宅の外壁は、家全体を雨や風、紫外線などから守ってくれる重要なもの。

    外壁の劣化は住宅の寿命に大きな影響を与えます。

    初期コストの安さやデザインだけで選ぶのは避けましょう。

    外壁材には商品ごとに耐用年数や性能に違いがあります。

    初期コストとメンテナンスなどのランニングコストのバランスを考えて選ぶことが大切です。

    セキュリティ関連

    セキュリティに関わる部分は削らない方が良いでしょう。

    防犯性の高い家にするために、窓の位置や子ども部屋の位置などをしっかりと検討しましょう。

    家族の安全や安心のためにも、予算をしっかりと使うことをおすすめします。

    予算オーバーしても大丈夫!優先順位を決めて理想の注文住宅を

    新築

    注文住宅を購入するときには、あれもこれもとこだわりすぎて予算をオーバーしてしまうことは珍しいことではありません。

    大切なのは、予算オーバーしてしまったときにどこを削り、どこを残すかです。

    焦ることなく、必要なものとそうでないものをしっかりと見極めて、予算内で理想の注文住宅を叶えましょう。