ダクトレールとは、スポットライトやペンダントライトをレールの好きな位置に配置できる、棒状の器具のことです。
メーカーによっては、ライティングレールとも呼ばれます。
レール部分には電気が通っており、複数の照明器具を同時に設置できるため、照明の設置数が限られた場所で重宝する器具です。
この記事では、ダクトレールの使い方や種類、メリット・デメリットなどを解説します。
おしゃれなカフェや店舗でもよく使われているダクトレール。
スタイリッシュな空間づくりにあこがれている人は、ダクトレールを自分の家に設置してみてはいかがでしょうか。
ダクトレールをおしゃれに使うポイント
ダクトレールを設置する場所によって、おしゃれさの演出が変化します。
ここではダクトレールを選ぶポイントを解説します。
1:部屋の広さに合わせる
ダクトレールは各メーカーから、さまざまな長さのものが発表されています。
ダクトレールに設置する照明器具の数も念頭におきながら、部屋の広さに合う長さを検討しましょう。
場所によっては、2列に配置する方法もあります。
ただし、ダクトレールが長すぎると存在感が強すぎて、同じ部屋にある家具とのバランスが悪くなる可能性があります。
また、ダクトレールをおしゃれに使っている店舗などをチェックして、ヒントにする方法もあります。
2:高さに合わせる
部屋の天井の高さによって、ダクトレールを設置するタイプを選びます。
ダクトレールには引っ掛けシーリングタイプや直付け、埋め込みタイプがあり、それぞれダクトレール本体の高さが異なります。
さらにダクトレールに使う照明器具によっても光の印象や強さが変わるため、どう使いたいかイメージしてから選択しましょう。
ペンダントタイプを設置したい場合はコードの長さにも注意が必要です。
3:デザイン・カラーにこだわる
ダクトレールにはデザインや色の種類がいくつかあります。
白や黒のものが一般的ですが、ナチュラルなテイストのインテリアにする予定であれば、木製のダクトレールを合わせましょう。
悪目立ちせず、部屋の雰囲気がまとまって見えますよ。
ダクトレールのメリット
ダクトレールを設置すると、照明器具をひとつ取り付けるのとは違うメリットがあります。
ここではダクトレールを設置する3つのメリットを紹介します。
照明の配置場所が自由になる
ダクトレールの最大のメリットは、照明の位置を自由に決められることです。
注文住宅の場合、ダクトレールの長さや配置場所は好きなように決定できます。
引っ掛けシーリングタイプを利用した場合でも、レールの上であればどの場所でも使いやすい位置に照明器具をつけられます。
また、着脱も簡単にできるため、インテリアのコーディネートに合わせて変更することも可能です。
複数の照明をスイッチ1つで点灯
ダクトレール上の照明器具はスイッチ1つで点けたり消したりできるため、広い部屋の照明が扱いやすくなり大変便利です。
重い荷物を抱えていたり、手が離せなかったりする場合に効率よく点灯・消灯できると、小さなストレスが解消されます。
家事動線を考えるときにも重要なポイントとなるでしょう。
照明の数や明るさが自由自在
ダクトレールに設置する照明の数によって、好きな明るさに調節できるのも魅力です。
ペンダントライトが一緒に設置できるため、インテリアの雰囲気に合わせて、明るさや色を変化させることも可能です。
ダクトレールのデメリット
ダクトレールのデメリットが分かっていれば、設置する前に対策ができます。
イメージどおり設置するために、ダクトレールを設置する3つのデメリットを解説します。
レールの種類が少ない
ダクトレールは、形やデザインのバリエーションが限られています。
色も白・黒・グレーが一般的で、木目調やブラウンなどもありますが、製品数は少ないでしょう。
ダクトレールはあくまでも、照明器具の補助的なものとして実用的につくられているためです。
色についてこだわりたい場合は、後からペイントするという選択肢も検討しましょう。
設置場所によっては目立ちやすい
天井の色とダクトレールの色が合っていないと、目立ちやすいため違和感が出てしまうことも。
逆にコントラストを強調して、あえて目立たせたデザインとして使う方法もあります。
おしゃれなカフェや店舗などで、どのような使い方や色を採用しているか、チェックして参考にしてみてください。
設置場所によっては汚れやすい
ダイニングやキッチンに近い場所に設置すると、油や煙などの影響で汚れやすくなります。
また、設置する照明器具のデザインによっては、静電気でホコリがつきやすいものもあります。
インテリアとしての見た目だけでなく、掃除の手間も考慮に入れましょう。
ダクトレールの種類
ダクトレールを新築で設置する場合は、選択肢がいくつかあります。
ここではダクトレールの種類と、それぞれの特徴を解説します。
工事がいらない引っ掛けタイプ
引っ掛けタイプは、天井に引っ掛けてシーリングに設置するタイプです。
本体の中心にシーリングを引っ掛けるおわん型の部分があり、その下にレールがついているデザインが一般的です。
そのため照明器具を設置するときには、ダクトレール本体の高さを計算に入れる必要があります。
メーカーによってはレールの長さを変えられるものもあります。
設置する照明器具の重量制限があるため、事前に確認しておきましょう。
しっかり固定できる直付けタイプ
直付けタイプは天井にダクトレールを貼り付け、固定するタイプです。
天井の色にもよりますが、レールの高さの数センチ程度が天井から突出するため、レールが目立ってしまうこともあるでしょう。
大きく重量感のある照明器具をつけるのに向いています。
直付けタイプを選択する場合は、電気工事が必要です。
新築なら埋め込みタイプ
埋め込みタイプはダクトレール自体を天井に埋め込み、天井面をフラットに見せてくれます。
そのため空間がスッキリし、スタイリッシュな空間づくりが可能です。
ただし、設計段階から設置するための準備が必要で、直付けタイプより大掛かりな工事で設置します。
リモコン付きタイプ
ダクトレールにはリモコン機能がついていて、手元でスイッチを押せるタイプのものがあります。
寝室でダクトレールを使いたい場合、消灯するために立ち上がらなくて済むため、便利に感じるでしょう。
ダクトレールに設置できる照明
ダクトレールに直接設置できる照明は、「ダクトレール対応」と表示されたものです。
ダクトレールに引っ掛けシーリングでしか設置できない照明器具を使いたい場合は、取り付け用アダプターを使います。
そうすれば、あらゆるタイプの照明器具も使えるようになり、コーディネートの幅が広がるでしょう。
また、1つのスイッチに対応する1本のダクトレールに設置できるのは、最大1,500Wまでです。
スポットライト
スポットライトはダクトレールで最も使用されている照明器具です。
複数のスポットライトを並べて使えば、明るさや光が当たる場所を調節しやすく便利です。
シンプルなインテリアと相性がよく、おしゃれな空間をつくりたい人に向いています。
ペンダントライト
ダクトレールにはペンダントライトも設置できます。
同じデザインの小さいペンダントライトを並べると、カフェやレストランのような雰囲気を演出できます。
たとえば違うデザインの照明器具を、高さを変えて一緒に飾ると、個性的でインパクトのあるインテリアとなるでしょう。
ダクトレールでおしゃれに照明を設置しよう
今回は、ダクトレールの使い方や種類、メリット・デメリットなどを解説しました。
注文住宅ならば、直付けタイプや埋め込みタイプがおすすめです。
リビング・ダイニングなどの広い空間にダクトレールを設置すると、カフェのようなモダンでスタイリッシュな空間を簡単につくれます。
おしゃれな照明器具を取り付けて、こだわりの空間づくりをしてみてはいかがでしょうか。
自分で長さを決められない場合は、家を設計する施工業者やダクトメールの販売店に相談してみましょう。