室内のパーツの中で毎日ひんぱんに触れるアイテム「スイッチ」。
小さいパーツですが、選び方次第で室内デザインをランクアップしてくれます。
おしゃれで機能的なスイッチはたくさんあるため、選ぶとなるとどんなスイッチがいいか迷いますよね。
この記事では、新築戸建てを建築するときに選ぶ基準となるスイッチの種類や機能、デザイン、さらには後悔しない配置場所について解説します。
新しい部屋にどんなスイッチが合うか考えるときに、ぜひ参考にしてみてください。
目次
新築戸建てに取り入れたいスイッチの選び方は?
スイッチを選ぶときは、まずは機能性から検討することをおすすめします。
玄関や階段などのスイッチは1日に何度も使用するため、使い勝手が悪いと毎日の生活でストレスを感じるからです。
家族構成によっては、機能性・操作性を重視して選択したほうがいい場合もあります。
しかしスイッチは小さいながらも存在感があるため、デザインも重要です。
できるだけ内装に合ったものを選びましょう。
スイッチの種類と機能を知ろう
まずは一般的な新築戸建てで使われるスイッチの種類と機能性、操作性を紹介します。
適材適所に配置できると、生活動線も家事動線もスムーズになりますよ。
片切スイッチ
日本の住宅や建築物で一番使われているのは「片切スイッチ」です。
1ヵ所の操作ボタンを左右に倒して、電源のオンオフを切り替えます。
出っ張ったつまみ部分を上下または左右に倒すことでオンオフを切り替えるタンブラースイッチ、操作ボタンを大きくして操作性を高めたワイドスイッチがあります。
最近の新築戸建てや新築マンションでは、操作ボタンが押しやすいワイドスイッチが主流です。
3路スイッチ
3路スイッチとは、2ヵ所のスイッチから1つの照明のオンオフを切り替えられるスイッチのことです。
3ヵ所からオンオフできる4路スイッチも住宅ではよく使われています。
階段の上下や広いLDKに設置され、うまく配置すると大変便利なスイッチです。
生活動線をよく調べて配置することをおすすめします。
パイロットスイッチ
パイロットスイッチとは、電源をオンにすると内蔵ランプが点灯するため、電源のオンオフ状態が一眼でわかるスイッチです。
離れた場所や見えづらい場所、換気扇や外部照明によく使われています。
ほたるスイッチ
ほたるスイッチは電源がオフのときに内蔵ランプが優しく光り、スイッチの場所を浮かび上がらせます。
暗闇でスイッチを使う場所、階段や廊下、玄関などで使うと便利でしょう。
調光機能付きスイッチ
調光機能付きスイッチは照明の明るさや、色温度をスイッチで調整できるタイプです。
調整する部分はダイヤル式、スライド式、タッチパネル式があり、作業時や就寝時など、光量を調整したい場所で使用します。
ただし調光機能付きスイッチを使用できる照明の種類は限られています。
タイマースイッチ
タイマースイッチとは、自動でのオンオフを時間設定できるスイッチです。
消し忘れても一定の時間が経つと自動でオフになるタイプや、決まった時間で点灯することにより防犯に役立つタイプなどがあります。
屋外照明や庭園灯にも使われています。
センサースイッチ
人の動きや温度を感知し、自動でオンオフを切り替えるスイッチです。
玄関や階段でよく使用されています。
また周囲の明るさを感知して点灯するタイプもあり、防犯対策として設置することもあります。
ただし人の動きがないと感知できずに一定時間で消えてしまうタイプもあるため、使う場所には気をつけましょう。
リモコン付きスイッチ
スイッチから離れた場所でもリモコンを使ってオンオフできる機能を持つスイッチです。
就寝時に便利なため、主に寝室でよく使用されています。
一括操作スイッチ
一括操作スイッチは、ひとつのスイッチで複数の照明を同時にオンオフできる機能があります。
外出時の電気の消し忘れを防ぐために、玄関に設置することが多いスイッチです。
コンセント一体型スイッチ
コンセント一体型スイッチは、操作ボタンが開閉式で中にコンセントがあるスイッチです。
コンセントをつけたくない場所や階段、洗面所など、ひんぱんには使わないけれどコンセントが必要な場所に設置されます。
タッチレススイッチ
スイッチに触れず、一定時間センサーに手をかざして照明のオンオフを行います。
濡れた手でスイッチを触る可能性があるキッチンなどで使用されています。
スマートフォン連動型スイッチ
スマートフォンでスイッチの遠隔操作ができるタイプです。
スイッチ専用アプリをインストールして、スマートフォンの画面からスイッチを変えられます。
スマートフォンがリモコンのようにも使え、消し忘れたとき、その場から操作ができて便利です。
個性的なデザインスイッチ
スイッチのデザインを部屋ごとに選べるなら、どこか1ヵ所、おしゃれでインパクトのあるスイッチを採用してみるのも良いでしょう。
ここでは、デザイン性の高い2種類のスイッチを紹介します。
トグルスイッチ
トグルスイッチはレバー部分を上下または左右に動かし、オンオフを行うスイッチです。
工業製品のような硬質で無骨さがあり、かっこいい雰囲気が演出できるでしょう。
トグルと呼ばれるレバーを縦や横に並べると工場のスイッチのようで、味わいがあります。
スイッチプレートは四角タイプと丸いタイプから選択できます。
ブルックリンスタイルなど、こだわりのあるスタイルと相性がよいでしょう。
アメリカンスイッチ
アメリカの住宅や公共施設で長い間使用されているタイプのスイッチで、四角いトグルを上下させてオンオフを切り替えます。
ヴィンテージテイストのインテリアとの相性が良く、日本のメーカーからも製造・販売されています。
スイッチプレートでおしゃれに変身!
スイッチの形はオーソドックスな片切スイッチでも、スイッチプレートを変更するだけで雰囲気が大きく変わります。
ただし、機能性スイッチには使用できない場合もあるのでご注意ください。
ステンレスプレート
ステンレス製で耐久性が高く、光沢感があるプレートです。
指紋がつきやすいのが難点ですが、インダストリアルデザインとの相性がよく、かっこいい部屋づくりにおすすめです。
メタルスイッチプレート
金属の質感が特徴のプレートで、塗装や仕上げ方の種類は無数にあるのが特徴です。
真鍮や鉄などを使用すると経年変化していくため、長く使うと味が出てくるのを楽しめます。
木製スイッチプレート
木目や木の素材を活かしたプレートです。
かなりの存在感があるため、どのような部屋に合うか考えるのも面白いのではないでしょうか。
和風テイストやカントリースタイルなら取り入れやすいでしょう。
漆塗りスイッチプレート
漆塗りのプレートはかなり個性的で高級感があります。
内装選びの難易度は高めですが、和室であれば優雅さが引き立つでしょう。
19世紀欧州で流行ったジャポニズムのように、ヨーロピアンスタイルと合わせるなど、独自のスタイルを考えるのも楽しいでしょう。
陶器製スイッチプレート
陶器製のプレートは重厚感とツヤが特徴で、個性的な雰囲気をつくり出します。
陶器は扱いが難しく割れやすいため、採用する場合は設置場所や施工方法など、設計者に相談しましょう。
後悔しないスイッチの設置場所とは
設計者から提案された図面で、スイッチの設置場所をしっかりと確認しましょう。
開いたドアや家具に隠れないか、暗くなる時間帯でも押しやすいかなど、生活動線に注意しながら場所を設定してください。
ここではスイッチの設置場所で、気をつけるべき点について解説します。
玄関スイッチ
玄関スイッチは開けたドアの近くにあると、すぐ照明をつけられるので便利に使えます。
玄関ホールや屋外照明のスイッチも、ひとまとめに配置するとスッキリするでしょう。
両手に重い荷物を持って玄関に入ることを想定して、人感センサー付きスイッチもおすすめです。
寝室スイッチ
寝室に入ってすぐの場所とベッドサイドの2ヵ所にスイッチがあると、就寝時にベッドから起き上がらなくてすむため便利です。
リビングスイッチ
玄関からリビングに入るドアのすぐ近くに配置するのが一般的です。
LDKの場合はいくつものスイッチをまとめて配置することが多いでしょう。
入り口が2ヵ所ある場合は、3路スイッチを取り入れることをおすすめします。
別の入り口までわざわざスイッチを切りにいかなくてもすむためです。
ご家族の生活動線を検討してみましょう。
また、家具を配置したときにスイッチと重ならないよう注意しましょう。
スイッチは毎日使う重要なパーツ
ここまで新築戸建てのスイッチの選び方として、種類や機能、デザイン、後悔しない配置場所について解説しました。
設計段階からスイッチの設置場所や種類をしっかり決めておくと配線工事がスムーズに進み、満足のいく家づくりができるでしょう。
小さなパーツですが存在感もあり、使用頻度が高いスイッチ。
生活動線と内装デザインに合ったスイッチを上手に使い分けてくださいね。