トイレは生活に欠かせない場所であり、人によっては落ち着く空間ですよね。
最近のトイレはタンクレストイレの導入により、スタイリッシュで洗練された空間へと生まれ変わっています。
新しい建物などで見かける方も多いのではないでしょうか。
実はタンクレストイレを家庭で取り入れると、時短と節約が叶えられるのです!
この記事では、従来のトイレとの違いを比較しながら、タンクレストイレの魅力についてご紹介します。
目次
なぜタンクレストイレが人気なのか
近年、新しくできた建物やサービスエリア、住宅でも多く見かけるタンクレストイレ。
こんなにも多くの場所で導入されている理由は、「時間の節約」「少ない量の水で洗浄・排水できる」「清潔感を保てる」から。
従来のトイレはタンク・便器・便座を組み合わせてできていて、タンクの中に水が一定量溜まっていれば排水できる仕組みです。
しかしこの仕様によりデメリットもあります。
これらのデメリットが改善されている点がタンクレストイレの人気の秘密です。
忙しい家庭に1台あれば時短や節約も期待できるので、今の時代に適したトイレだといえるでしょう。
タンクレストイレとは?
タンクレストイレとはその名の通り、水を溜めておくタンクがないトイレのことです。
歴史は約30年とまだ浅く、日本での初めての販売は1993年、TOTOが発売しました。
特徴
タンクレストイレのデザインは、タンクがないため従来のトイレよりもスタイリッシュでコンパクト。
便器と便座が一体型になっており、ウォシュレットが標準装備されています。
排水の仕組み
タンクレストイレは水道から直接水を流して、水圧で排水します。
電子制御しながら便器内で渦をまくように洗浄し、排水管内の特殊な作用により効率的に排水する仕組みです。
そのため、少ない水量でも勢いよく流せて節水を可能にしています。
価格
メーカーごとにさまざまな機能があり、さらにグレードによって価格幅が異なります。
特別な機能を求めなければ、工事費込みで12万円~20万円が目安です。
タンクレストイレ5つのメリット
従来のトイレのデメリットが解消されているタンクレストイレ。
主に5つのメリットがあります。
1:節水効果がある
タンクレストイレの1回の洗浄には約3~4リットルの水が使われています。
これはタンク式トイレと比べると3分の1の水量で、1回につき約10リットルの節水効果があります。
水道代も年間約15,000円節約できる計算です。
節水ができてお財布にも優しいトイレなので、とても魅力的だといえますね。
2:空間を広く使える
タンクレストイレはタンクがないので圧迫感がなく、空間がスッキリと見えます。
トイレ空間は住宅の間取りの中でも1畳以下の広さのため、狭さを感じる方もいるでしょう。
しかしタンクレストイレは従来のトイレと比べると、奥行き約10センチ、高さ約30センチとサイズが小さく、空間を広く使えるメリットがあります。
また介護などでサポートする空間が必要な場合や、狭い空間を改善したい場合にもタンクレストイレは適しています。
3:お手入れが簡単
タンクレストイレの形状は、便器・タンク・便座の継ぎ目がないスッキリとしたシルエット。
掃除が大変なパーツ部分の継ぎ目がないので、ホコリも拭き取りやすくお手入れが簡単です。
さらにサイズが小さいため、トイレ奥の床部分にストレスなく手を伸ばせて、拭き掃除が圧倒的に楽になります。
タンクレストイレにするだけで、掃除する時間が短縮できるのです。
4:機能・デザインが豊富
タンクレストイレは各社さまざまな特徴や強みを活かしているため、種類・デザインが豊富です。
インテリアを選ぶ感覚でお好みのタンクレストイレを選べるのも魅力といえるでしょう。
例えば下記が一例です。
- 便座から音楽が流れる仕様
- 水垢をつきにくくする仕様
- トイレらしくない美術品のようなデザイン
- トイレ空間のニオイを抑える機能
- トイレ使用時のみ便座を温める機能
- 便器の中で泡を立たせて、飛びハネを防ぐ仕様(便器内部・床回りが清潔に保てる)
5:連続して水を流せる
タンク式トイレのデメリットである、タンク内に水が溜まるのを待つ時間。
タンクレストイレはその点が改善されています。
これは水道直結で水を流している仕組みがあるからです。
例えば朝の忙しい時間帯に家族が一斉にトイレを使用するとき、タンク内に水が溜まるのを待った経験はありませんか?
そのような場合でも、タンクレストイレがちょっとした悩みを解消してくれます。
タンクレストイレ3つのデメリット
従来のトイレのデメリットを解消できるタンクレストイレ。
しかしデメリットもあります。
デメリットを知った上で導入の検討をしましょう。
1:停電時に水を流せない
タンクレストイレは電気制御で水を流す仕組みです。
したがって停電時は自動で水を流せず、バケツで水を汲んで流します。
機種によっては電池式操作や手動レバーがついている仕様もあるため、不安ならそちらも検討してみましょう。
2:手洗いがついていない
従来のトイレとは違い、タンクがないので手洗いはついていません。
今までタンクについた手洗いを使用していた方にとっては不便と感じるでしょう。
必要な場合は別途取り付けられますが、新たな給排水工事をせざるをえない場合もあります。
設置を検討する際は工事が必要かも確認して検討することをオススメします。
3:ウォシュレット部分のみの交換ができない
タンクレストイレはウォシュレットが標準装備されており、便座と一体化になっています。
もしウォシュレットに不具合が生じた場合は、部分的に取り外せないため、メーカーに修理依頼が必要です。
ウォシュレット部分の交換ができない点も念頭に入れておくと判断材料になるでしょう。
タンクレストイレを検討時の注意点
タンクレストイレのリフォームは1~3日ほど施工期間が必要です。
また、設置の場合には2つ注意点があるので下記を参考にしてください。
水圧を確認する
設置検討の際は、必要最低水圧を満たしておくことが重要です。
なぜなら、タンクレストイレは直接水道管から水を流す仕組みだからです。
最低水圧を満たしていないと水の流れが悪くなり、詰まってしまいます。
特に「マンションの高層階」「戸建住宅の2階」「給水管が細い昔の家」は要注意!
機種によっては低水圧が違うので必ず確認しましょう。
簡単なチェック法は、トイレ・洗面台・キッチンから同時に水を出してみることです。水の勢いが激しければ、設置しても大丈夫だといえます。
設置場所の広さを確認
タンクレストイレ設置の際、最低限の広さが必要です。
立ち座りを考慮し、便座の先から扉までが50センチ以上は確保しておきましょう。
さらに手洗いスペースを設置する場合は、横幅の広さも必要です。
商品を選ぶ前に、設置を検討している場所の広さを事前に確認しましょう。
タンクレストイレは時短と節約を手に入れられるアイテム
各メーカーがさまざまな工夫を凝らして開発しているタンクレストイレ。
共通点は、忙しい現代人にとって時短と節約が叶うことです。
毎日使う空間だからこそ、掃除の時短や年間の水道代が節約できることは大きいメリットですよね。
トイレをどのような空間にしたいのか、何を求めているのかを考えて、ぜひ検討してみてください!