小さなスペースでも設置可能なミニキッチン。
近年コロナ禍をきっかけに、リフォーム時にミニキッチンを検討する方が増えています。
しかし、一般的なキッチンとミニキッチンの違いをご存知ですか?
この記事ではミニキッチンの特徴やリフォーム時の注意点などを分かりやすく解説します。
あなたのライフスタイルにミニキッチンのある暮らしを取り入れてみませんか。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
なぜミニキッチンの需要が増加しているのか
ミニキッチンの需要は、おうち時間が増えたことによるライフスタイルの変化がきっかけです。
さらに家の一部をオフィス・店舗として活用するなど、働くスタイルが増えたことも注目度が高い要因。
リフォームの際、広さに制限がある中で使い勝手の良さを考えた時にミニキッチンの魅力に惹かれて検討する方が増えているのです。
それに応えるようにメーカー側もミニキッチンに力を入れており、従来のイメージを覆すような商品が出てきています。
自由度が高く、アレンジのきくおしゃれなミニキッチンは今や選択肢のひとつでもあるのです。
ミニキッチンの特徴とは
ミニキッチンは別名「ハーフキッチン」「サブキッチン」とも呼ばれており、システムキッチンの縮小版です。
一般的なキッチンは間口が250センチ前後のものが主流ですが、ミニキッチンのサイズは90センチ〜150センチ程度。
サイズ感に幅があるので、設置したい場所によって選べるのが特徴です。
ミニキッチンの相場
ミニキッチンの本体価格は約10万~20万が相場です。
さらに本体価格に加えて施工費(18~25万)が別途かかります。
施工費の具体的な例は以下を参照ください。
- 搬入組立費:3~7万
- 給排水工事:3~5万
- 電気・ガス工事:6~8万
- 内装工事:3~4万
- 解体撤去工事:約3万
本体価格と施工費合わせて約30万の予算は確保しておくとよいでしょう。
ミニキッチンの魅力とは
システムキッチンの特徴を凝縮しているミニキッチン。魅力は主に3つあります。
省スペースを実現できる
ミニキッチンの最大の魅力はコンパクトさ。
階段下の限られた空間に施工される例もあるぐらいです。
それにより、お部屋のスペースをゆったり確保することができます。
コンパクトですが、シンク・コンロ・調理スペースが組み込まれているので、日常生活で簡単な調理を行うには支障はありません。
オプションで自己流にアレンジ
コンパクトですが、自分流にアレンジすることも可能です。
例えばガスコンロを1口から2口に増やす、IHに変えるなど様々。
以下、他のオプション例も参考にしてみてください。
- 水切り棚
- オイルガード
- 収納
- 照明
- 換気扇
- 小型の冷蔵庫
オプションは自分の使い勝手が追求できる選択肢。
自己流にアレンジできることもミニキッチンの魅力です。
おしゃれなインテリアにもなる
ミニキッチンは、インテリアとしても素敵に早変わりします。
参考になるのは海外のキッチン。
コンパクトなサイズでも彩り豊かなカラーを取り入れて遊び心も加えると、インテリアとしての魅力も引き立ちます。
キッチンがインテリアの一部になるのは海外ならではの発想。
限られたスペースをキッチンを基盤に、おしゃれに演出することもできます。
ミニキッチンの種類
ミニキッチンは主に3種類あります。
選ぶポイントとしては
- 狭いスペースでも快適に使用できるか
- 手入れしやすさ
を考えておくことです。
以下を参考にして、ご自身に合ったミニキッチンを見つけてみましょう。
フルユニット(ボックスタイプ)
コンロ・シンク・調理スペースなど最低限の設備が整っています。
別名ボックスタイプと呼ばれているように箱のような形状で、上部には水切棚・照明が付いており、すべて揃っているタイプ。
少々圧迫感はあるものの、食器が少ない方や、あまり本格的な調理をしない方にはオススメです。
ハーフユニット
コンロ・シンク・調理スペースのみで構成されたタイプ。
場合によっては調理スペースがないものもあります。
フルユニットとの違いは、上部に水切棚や照明が付いていない点です。
それにより空間をスッキリさせることができたり、好きなように配置できます。
キッチンとしての自由度は高く、オプション追加などでアレンジの幅がきく点が魅力です。
おしゃれなミニキッチン
近年ミニキッチンを検討する人も多いため、各メーカーもライフスタイルの変化にともない独自性のあるキッチンを開発しています。
その中でもおしゃれ感のあるミニキッチンは人気です。
- 日本初のスチール製ミニキッチンがグッドデザイン賞を獲得した「サンワカンパニー」
- 扉のカラーが豊富にある、業界ではじめてミニキッチンを生み出した「ハウステック」
- シンプルでスマート仕様が特徴の「亀井製作所」
など、多種多様なミニキッチンがあります。
ミニキッチンがおすすめの人は?
注目度が高いミニキッチンですが、どのような人に需要があるのか下記で説明します。
生活スタイルが異なる家族がいる場合
2世帯住宅の方、コロナ禍をきっかけに在宅ワークで仕事をしている方など、生活スタイルが異なる家族がいる場合はミニキッチンの検討をオススメします。
例えば2階建て以上の住宅にお住まいの方。
夜に2階の書斎や子供部屋からお湯を沸かすためだけに1階に降りるなど、移動が面倒で億劫になることはありませんか。
家族の誰かに気を使うことなく、自分のペースでキッチンを使いたい方にミニキッチンはオススメです。
事務所・オフィスで必要性がある場合
最近では、家の一部をオフィスにしたり、店舗を構えてワークショップをされる方も増えてきています。そのような方にはミニキッチンはオススメ。
来客時にコーヒーを淹れたり、休憩中はインスタント食品を用意したりなど気軽に使えます。
ミニキッチンにより、オフィス空間が快適になるでしょう。
ミニマムな生活がしたい場合
近年「ミニマムライフ」が話題です。
調理器具やお皿も一定数しか持たないので「キッチンに特別な機能は必要ない・シンプルで良い」という方には魅力的なサイズ感です。
最低限の設備もあるので十分満足できます。
ミニキッチンを選ぶ際は、キッチンに何を望むのかをはっきりさせることがポイントです。
ミニキッチンを施工する際の注意点
ミニキッチンを検討している方はリフォームの際、以下のことに注意しながら検討しましょう。
給湯器の位置・給排水管が設置されている場所の確認
ミニキッチンを設置したいスペースと、給湯器の位置関係は施工時必ずチェックしてほしいポイントです。
なぜならばミニキッチンを設置することで、複数の場所でお湯が使えなくなることがあるからです。
場合によっては新たに給湯器を設置しなければならないことも。
さらに給湯器の距離が遠ければ、お湯が出るのに時間がかかる可能性もあります。
給排水管も同じことがいえます。
給排水管の場所を把握しながら設置場所を考えることで、延長工事などの無駄な出費が減ります。
検討する際は現状を確認して業者に相談しましょう。
ミニキッチンの設置場所・サイズの把握
ミニキッチンを設置するには、設置場所の広さとキッチンのサイズを必ず把握しましょう。
把握すれば調理がしやすい立ち位置を知ることができ、動線も意識できます。
これを無視した設置をすると、快適な日常とはほど遠くなることも。
ミニキッチンを取り入れて快適に暮らすには、設置場所とミニキッチンのサイズの関係性は外せないポイントです。
換気扇の設置場所を検討
換気扇は忘れがちなポイントNo.1といわれています。
ハーフユニットの場合は換気扇がついていないので、追加で約2万円かかることもあります。
さらに、住居の建て方によっては換気扇が付けられない場所があることも。
業者に相談して設置場所を検討し、見積もりを出してもらいましょう。
工事区分を決めておく
近年、造作キッチンを検討される方も増えてきています。
造作キッチンとはメーカー品ではなく、自分で様々なところから設備を取り寄せ、工務店がつくるキッチンのこと。
この波はミニキッチンにも広がっています。
設置する場合「誰が」「何を」「どこまで」の基準があいまいになるケースもあるので注意が必要です。
工事前は必ず工事の区分をあらかじめ決めておきましょう。
そうすれば設置がスムーズに進みます。
ライフスタイルに合わせてミニキッチンを検討してみよう
手狭なスペースに設置でき、コンパクトだけど最低限の設備が整っているミニキッチン。
さらに自分好みにアレンジも可能で使い勝手も追求できる良さ。
ライフスタイルの変化に伴い、近年注目されているのもうなずけます。
リフォームや注文住宅で家を建てる際、あなたのライフスタイルに適したミニキッチンを検討してみてはいかがでしょうか。
ミニキッチンを取り入れることで、家族の快適な暮らしにつながることは間違いないでしょう。